こんにちは。
早くも暖かい日が到来したかと思ったのですが、寒さの続く日々に逆戻りしましたね。
そんな3/13(金)は定例の交流会でした。この日は雨天の予報がありましたが、幸いにも雨にはならず、ほっとしました。
■上倉田地域ケアプラザさんとの共催
今月は、上倉田地域ケアプラザさんとの共催で、
数年前に制作した「指さし会話帳」について
プロジェクト内外の方にご紹介する機会を頂きました。
普段ご参加くださっている方々に加え、ケアプラザのスタッフさんはじめ、地域の事業所やご活動の場できこえない方と関わることが時々あるという方が数名ご参加くださり、指さし会話帳が生まれた背景や想いを松本がお話しいたしました。
同時に、きこえない人とのコミュニケーション手段やコミュニケーションが取れないとどんなことが起こるかについてもお伝えしました。

■音声なしでの指さし会話を体験!
松本からのご紹介は30分弱とし、その後は実際に指さし会話帳(会話編/病院編/飲食店編)を使ったワークを試みました。
事前にこちら側で場面設定をした指示カードを用意し、例えば会計編では「お店の方」と「お客様」の役割を指名、指示カード(例:来店時に子供用の席を希望してください、個別会計はできないことを伝えてくださいetc.)に基づきながら、指さし会話帳などを使ってやり取りするというものです。
参加者約15名中、きこえにハンデのある方は2名(松本除く)だったので、ほとんどが実際には音声会話が可能。
そこで、話者のどちらかもしくは両方がきこえず音声会話は使えない、手話もどちらか一方は分からない、という想定としました(声出し禁止!)
挑戦するペアは前に出て、拡大コピーした会話帳やホワイトボードを使いながら会話。その様子を他の皆さんにも見て頂く形で行いました。
◾️もどかしさも、伝わりづらさも体感
単語の指さしやジェスチャー、ホワイトボードへの筆談だけでは、伝えたいことが伝えきれないもどかしさを感じた方もいらっしゃったようです。
相手が何を伝えたいかを想像しながら読み取るスキルや、自分が質問したことに対する回答の予測なども必要になってくることを
実感していただける時間になったのではないでしょうか。
△会計のやり取りを体験中
難易度を少しずつ上げながら、小児科や飲食店、ケアプラザの予約を取るという3つの想定シーンも用意しました。
日常ではよくある場面、音声会話だとすぐに終わるやりとりですが、時間がかかったり、微妙にカードの指示とズレた結論で落ち着いてしまったりという現象も起きました。
思わず声を出してしまったり、手話が上手な方はつい手が動いてしまったりということも頻発し、「声出てるよ!」とギャラリーからツッコミが入るなど、終始楽しく行えたのも良かったと思います。
△手話が出てしまう…
挑戦しているペアの方以外には「何を伝えようとしているか」も明かさずに観察してもらいましたので、
1つ1つのワークが終わって指示カードの種明かしをすると、「そういう意味だったのか!!」「〇〇と言いたいのかと思った…」という反応が続出していました。
△指示カードの種明かし
また、飲食店の順番待ちや、病院の待合室などで名前を呼ばれる際、きこえない人の実生活では「声では気づかないので合図をしてください」と伝えることが多いのですが、
そのやり取りの指示があったのに忘れてた…という方、そもそもそうした背景を知ってハッとする方もいらした様子でした。
■指示カード作成の裏側…
ワークのための指示カードを作成するにあたり、当初は会話帳にある単語をフル活用できるような内容にしようかなと考えました。
しかし、実際の会話ではその場に適した単語がない(見つけられない)、想定外のことを問われるなども当然起こります。
そこで、会話帳の単語のことはあまり考えず、飲食店で店員さんによく聞かれること、子供を病院に連れて行った時に聞かれたことなどを思い出しながら(時にはAIの力も借りながら)制作しました。
結果的には皆さん会話帳の単語も効率よく使いつつ、筆談も活用されていたので、この単語は会話帳にも追加したら時短になるかな、などのヒントを得ることもできました。
■自分たちでも作ってみたい…
参加者の皆さんに感想を伺ってみると、「自分たちが対応する案件でも頻出用語や決まったやり取りがあるので、前もって文字化しておくことで、コミュニケーションがスムーズになると思った」「自分でも作ってみたい」「指さし会話帳があることで、会話の幅が広がることを実感した」などと、前向きな感想をいただくことができました。
私たちの指さし会話帳は、きこえないお母さんを想定して作成したため、完成当時「大人向けの病院編が欲しい」などのご要望があったもののご対応できずにいました。
現在ブラッシュアップ版の制作も視野に入れていますが、どんなに分厚いものを作ったとしても生活の全てのシーンを網羅することは不可能です。
ですが、指さし会話帳の存在を知っていただくことで、各々の生活や業務の中で必要な用語をまとめたオリジナルの物を作成したいと思っていただけることは非常に嬉しいことです。
きこえない私たちが設置をお願いすることも時には大事なことですが、施設や場面に合わせた内容の指さし会話帳を運営側で用意していただくことで私たちもハードルが低くなりますし、その場に合った用語があることでよりコミュニケーションがしやすくなりますね。
■指さし会話帳が…手話が…
最後に、指差し会話帳があればいい、手話ができればいい、○○だったらいい…というわけではなく、様々なコミュニケーション手段を駆使するということが大切だと思うとお伝えしました。
それらが完璧である必要はなく、目の前の人とコミュニケーションを取ろうとしているということがまず伝わるだけでも、きこえない人はとても救われるということも。
参加者の皆さんからの感想を伺って、「手話を知らないから無理」ではないということが伝わったこと、自分たちにできることは何か?を考えていただけるきっかけになったことを感じ、伝えたかったことが伝わった安堵感がありました。
■取り組みを経て
今回の取り組みは好評でしたので、今後も様々なシチュエーションの指示カードを用意して、実際にワークを行ってみたいと思います。
皆さんからの感想やご意見、実際に行うワークを重ねた結果をもって、バージョンアップさせた会話帳を誕生させられると良いなと思っています。
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これで2025年度の活動が終了しました。
2026年度の活動でも基本的には今まで通りの流れで行う予定ですが、参加者の皆さんが主体的にご参加いただけるような内容も盛り込みながら、幅広い地域の皆さんとの関わりが持てるような内容を検討していきます。
4月以降も第2金曜日の開催となりますが、詳細内容が決まりましたらまたお知らせいたします。
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★次回のお知らせ★
日時:2026年4月10日(金)10:00~11:40
テーマ:追ってお知らせします
申込先:
なお、定例会に参加してくださる方は、公式LINEに登録していただけると、緊急の連絡の際にも連絡が取りやすくなります。
ご登録にご協力をよろしくお願いいたします。



