庚申信仰は認知症に効くのではないか

 

長寿命社会を迎えて問題となっているのが認知症だろうと思う。今、日本国内においては認知症と予備軍を合わせると1000万人くらいいると一般的推論となっている。私も時々、老人ホームへボランティアで出かけているが、石造物に出てくる庚申塔の背景を調べて見ると現代社会、特に高齢者に対し認知症予防に効果があるのではないかと思っている。

 

昔の人々が篤く信仰した庚申塔は認知症に効くのではないか

 

庚申縁起から読み解いてみると

 

庚申縁起では、毎年6回ある庚申の夜には自分の体内にいる3匹の虫(三尸:さんしー)が天帝(北極星)に自分の悪口を伝えに行くので、庚申の夜は寝ずに番をする、というもの。要するに、現代風に解釈すると、庚申の夜は起きてないと自分の魂が体から抜けだしていくということになる。認知症の世界では認知症の予備軍はまだしも、認知症と病理学的に診断されると、その人には既に人格の尊厳などは無くなっており、魂が抜けて一種の植物人間化した状態である。

 

昔の人々は庚申の夜、体から魂が抜けだすと考えていた

 

高齢者に庚申の日を認識してもらう

 

庚申の日は年に6回ある。高齢者に寝ずに番をしろと言っても非常に難しいから、先ずは、庚申縁起と庚申の日を認識してもらう必要がある。庚申の日が認識できるようになると、自分の体内にいるとされる三匹の虫(頭、体、足)に気を遣うようになるのではないだろうか。

 

庚申の日に三匹の虫(魂)が抜けださないように気を遣う

 

認知症は自分の体から三尸が抜けだした状態と同じ。

 

認知症は誰でもいつかは発症する脳の病気

 

どのように現代社会に活かすか

 

これは昔の人々が実施していた「庚申講」というものを2ケ月に1回、庚申の日にやればよいのではないだろうか。

年に6回庚申の日があるので、高齢者が主体となって庚申講をやればよいと思われる。

 

今でも一部の地域では庚申講が開催されている(ネットより画像参照)

R7年度の庚申の日