花文字(花模様)の不思議

 

石造物に刻印される文字にはいろいろなタイプがあるが、基本的には俳句や短歌などのように定型詩型と呼ばれるもので、この決められた文字数の中で昔の人々は工夫をこらして自分たちのメッセージを含ませている。下の写真は長野県伊那市高遠町に建立されている道祖神であるが、これは一般的には「花文字」や「花模様」と呼ばれる特殊な字体で表現されている。この道祖神の不思議なところは建立年月が刻印していないところである。一般的には建立年月は必ずと言ってよいほど石造物の片隅に刻印されているので、恐らくはこの花文字の中に象形されているのかも知れない。

 

まだ解読されていない謎の花文字