あきる野市にある不思議な出雲神社
東京都あきる野市の渕上(ふちがみ)に出雲神社がある。大小さまざまな神社は各地にあるが、この出雲神社は特別である。先にも述べたように、各地にある出雲信仰で代表されるのが熊野神社と八雲神社である。この二社は恐らく日本全国(北海道・沖縄を除く)歩いてみても必ずと言ってよいほど目に留まる神社である。しかしながら、ここで取り上げている出雲神社は見かけることが少なく不思議でもある。この神社の由緒は明治の頃に火災にあって詳細は不明となっている。
大変めずらしい出雲神社(あきる野市渕上)
出雲信仰の代表格・熊野神社
出雲信仰の代表格・八雲神社
なぜ、あきる野市に出雲神社があるか
出雲の歴史を調べて見ると、先にも述べたように4世紀末から5世紀の頃、出雲族は朝廷の差し向けた軍隊に降伏をしている。この時以降、朝廷から神官を出すよう命じられたようで、これが背景にあるのではないかと考えている。恐らく、あきる野市は武蔵国の国府(府中)が近いために出雲民族の人たちは、ここを拠点にして国府に出向いていたのかも知れない。
大和朝廷に屈服した出雲族