石仏民俗学から見えてくる標山とは

 

石仏民俗学とは私が個人的に命名したものであるが、石造物を調べていくとどうしても民俗学やら考古学の世界に自然と足を踏み入れてしまうからだ。下の写真は私が住んでいるあきる野市の雨間というところにある朝日山が冬至の頃になると考古学に出てくる標山(しきやま)という表情が現れる。日の出の一瞬、朝日が頂上付近から顔を覗かせるのだ。考古学などでは発掘調査が主体となっているが、冬至や夏至に見られる標山現象というものにも関心を示すべきだと思われる。凡そ石造物を調べていくと、このような世界を垣間見ることができるようになってとても面白いと思われる。

 

冬至の頃、日の出の一瞬に朝日山の頂上付近から太陽が顔を覗かせる

 

朝日山の山頂付近には雨武主(あめむしゅ)神社が鎮座している