各地にある十八夜聖観音と岩屋十八夜聖観音
先に「霊を呼ぶ人たち」で山形県庄内・村山地方の巫女の紹介をしたが、この岩屋十八夜聖観音がある場所は山形県東村山郡中山町金沢地区岩屋という場所にあるから、そういう名称で呼ばれるようになったと言うことである。この伝承から分かってくるのは岩屋十八夜観音堂の近くの山に洞窟があったから「岩屋」という名称が冠についたということである。これと同じような組み合わせが長野県南佐久郡北相木村の厄除け観音堂にみられる。
厄除け観音堂は岩屋から突き出したように建造されている
厄除け観音堂の入り口に建立されている「聖(正)観音塔」
梵字で真言「オンアロオリキャソワカ(聖観音)」が刻印されている。
このように「聖観音」と岩屋観音堂が組合せになっているところが、山形県村山地方にある岩屋聖十八夜観音堂と同じだということが理解できる。