「七人ミサキ」とは「七人塚」のこと

 

以前、ここのブログで取り上げた「七人塚」については地方によっては「七人ミサキ」と呼んでいるらしい。日本怪奇幻想紀行(角川書店)によると次のように説明がなされている。

「非業の死を遂げた者を祀る塚(七人塚)をいう。村落の境界に置かれ、村を守る境の神とされているが村境で殺された七人を祀るという伝承を持つ地域も多い。この塚を犯したときの祟りは凄まじいものがあり、また、何もなくても命日などの夜に七人の亡霊が生きた人を取り殺すという伝承もある。」

尚、「七人ミサキ」の中にある「ミサキ」は狐の呼び方の「オサキ(尾裂け)」と同類で神狐のことである。長野県相木村にある「七人塚」は千手観音まがいのもので一面七手という特徴を持っているが、これと同じものが各地にみられるので同じ「七人塚」と見てもよいと思う。

 

          長野県相木村にある「七人塚」、一面七手が特徴である

          尾が裂けている狐を神の使者、「オサキ・ミサキ」と言った