同風一族とは、同じ民族であれば場所が違っても祀るものは同じ、ということである。よく民俗学関係のSNSなどを覗いてみると、私の地域ではこういうことをやっている、などの自慢話めいたやりとりが見受けられるが、同じ民族であれば自分の地域でも他の地域と同じ祀りごとをやっているということである。これから石造物の勉強を始めるという方は肝に銘じてもらいたい。下の写真は東京都と長野県にみられる二十三夜塔の祀り方で二十三夜塔を主尊として、両脇侍に馬頭観音を配した祀り方である。このように狭い見識で判断せず、鳥観のような見方が必要である。

 

東京都でみられる二十三夜、馬頭観音の三尊タイプ

 

長野県でみられる二十三夜、馬頭観音の三尊タイプ