ちょっと前の話ですが、自分の中でなかなか折り合いをつけられず、ブログに書くことにしました。
タイトルのとおり、病気を人に話して、後悔してしまった話です。
例の如くグチ&病気の治る治らないといった話題が出てくるため、苦手な方はごめんなさい🙇


最後の抗がん剤を投与する少し前、復帰の準備のために会社に行くことがありました。
その際、育休に入る前によくしてもらっていた上司に会うことに。

その上司の方は、お子さんが3人いる女性で、仕事もバリバリやって活躍されているエリートワーママと言った感じです。
ですがすごく優しく、お互い家庭の愚痴を言い合ったり、時々ランチに連れて行ってもらったりして仲良くさせてもらっていました。

久しぶりに会った際にも、子供のことを気にかけてもらえ、私からも出産が無事終わった話をしたり子供の写真を見せたりとごくごく普通の会話をしていました。
そして、上司から産後の体調は大丈夫か聞かれたので、素直に自分が悪性リンパ腫という血液のがんと診断されたこと、抗がん剤治療中であること、比較的治りやすい種類の病気であることを話しました。

すると上司は少し反応に困ったようなそぶりを見せたあと、

ニコニコ『そっか〜、、でも治るんだったら風邪みたいなもんだよね❗️よかったね❗️』

う〜んと、、、

逆によくここまで言えましたねという感じ笑笑

自分で言うならともかく、他人に『風邪みたい』とか『よかったね』と言われるとは思いもしませんでした。
もし自分や自分の家族が同じ病気になっても同じことを言えるのでしょうか?

思わず苦笑いすることしかできませんでしたが、心の中では、『自分が悪性リンパ腫になって、抗がん剤やった後でも風邪みたいでよかったなんて言えるのかしら?』と憤慨していました笑

その上司の名誉のために書き加えると、私はその日特に副作用が出ておらず、帽子をかぶっていること以外は全く産前と様子も変わらず元気そうだったので、病気の深刻さが伝わっていなかったのだと思います。

その上司の方は普段はとても常識的な人で、デリカシーがない感じでもありません。

そんな人でもこんな発言をしてしまうということは、
やっぱり人は自分の経験したことのない苦しみとか悲しみを本当に理解することはできないんだな、と感じました。

この出来事まで、病気になる前の私を知っている人に会う時に病気のことを黙っているのが難しく感じ、病気のことを話していました。
なぜなら、ウィッグをつけた姿は少なくとも自分にとってはものすごく不自然で、元の私を知っている人からすれば頭に違和感を感じることは間違いないと思われるからです。
実際、昔から知っている人に会うと、すごく頭に視線感じるしね😅

頭をジロジロみられつつ会話するのが気まずくて病気のことは聞かれる前に告白していましたが、今回のことを機に、多少居心地の悪さを感じたとしてもやっぱり病気のことは黙っていた方がいいんだろうな、と思い直しました。
病気を告白された方もリアクションに困るだろうし、私としても傷つくリスクが生じるし。
むしろ病気のことを人に伝えること自体、独りよがりだったのかも。

今後はよっぽど近しい人以外には病気のことは伝えず、ウィッグのことを聞かれる事態が発生したら(そんなこと聞く人はいないと思いますが)うまく切り抜けられるよう言い訳を考えたいと思います。

そして振り返ってみて思うのは、わざわざ自分から病気のことを伝えていたのは、この人ならわかってくれそう、わかってもらいたいという気持ちがあったからかも。
でもそういう考えを持つこと自体、やっぱり個人個人で価値観も何もかも違うから、お互い不要なストレスを抱えるきっかけになりかねないと学びました。

ブログがあって本当に良かったと思います。
なぜなら10万人に1人しかならない病気でも、ブログなら同じ病気の同じ治療を受けている人を日本中から探し出せるし、治る可能性があるとはいえ治療が超辛いこととか、ウィッグで人に会うのが悲しいこととか話し合えて、励まし合えるから。

これまで私も、今回自分がそうなったように、誰かが傷つく言動を繰り返してきたのだと思います。
今後私は絶対に人を傷つけないなどとは到底言えませんが、もし病気を経験した人に出会ったら、この経験を活かして話を聞き、そして出来れば励ましてあげたいです。