The Extended -4ページ目

The Extended

2013年にリリースされた80's 12インチ・シングル・ディスク・ガイド「The extended」。そのブログ版。以前は洋楽中心でしたが今回は邦楽を中心に、各アーティストの初12インチ・シングルを紹介していきます。何卒、よろしくお願い致します。

2013年にリリースされた80's 12インチ・シングル・ディスク・ガイド「The extended」。そのブログ版を再開します。以前は洋楽中心でしたが今回は邦楽を中心に、各アーティストの初12インチ・シングルを紹介していきたいと思います。何卒、よろしくお願い致します。

 

 

 

カシオペア ‎/ Zoom / Down Upbeat(’85)

 
A面  Zoom  
B面 Down Upbeat (Disco Mix)
1984年リリースの通算12枚目のアルバム『DOWN UPBEAT』からカットされた12インチシングル。彼らとして初めての12インチシングルではないが、本格的なダンスヴァージョンを収録したという意味では初のシングルだ。このアルバムは、ニューヨークのシークレットサウンドスタジオにおいて、わずか10日間のうちに録られたもので、当時の彼らがいかにニューヨーク・サウンドに影響されていたかがわかる。となれば、当時流行の最先端だったダンスヴァージョンを取り入れるのは必然。メンバーの野呂と所属のアルファレコードのレコーディング・エンジニア、寺田康彦の手によってエディットが施されたダンス・ミックスが収録された。特にB面は、打ち込みのエレクトロ・ビートがファンキーなニューヨーク・サウンドだ。
 

2013年にリリースされた80's 12インチ・シングル・ディスク・ガイド「The extended」。そのブログ版を再開します。以前は洋楽中心でしたが今回は邦楽を中心に、各アーティストの初12インチ・シングルを紹介していきたいと思います。何卒、よろしくお願い致します。

 

いとうせいこう/Body Blow('87)

A1 Body Blow

B1 Healthy Morning

B2 Live At Mounkberys Tokyo Bronx

 

85年にYMOの高橋幸宏とムーンライダースの鈴木慶一が設立したレーベル「T-E-N-T」。そこからリリースされたいとうせいこう& Tinnie Punxのジャパニーズ・ヒップホップ・クラシック「建設的」の後続12インチ・シングル。

 

「Body Blow」はヤン冨田氏によるシンプルなブレイク・ビーツとダブマスターXによるスクラッチのみのオールドスクール王道スタイル。ボクシングをモチーフにしたリリックはLLクールJがモデルか?!また、この曲はテレビ放送作家、宮沢章夫が手掛けた『ニッポンテレビ大学』(日本テレビ)内のコーナー「ハイブリッド・チャイルド」のテーマ・ソングとして使用された。

 

「Healthy Morning」はいとうせいこうの軽妙なラップがCMに採用されポップマターにのったヒップホップ作品。しかし、ビートはしっかり「シャック・アップ」使いで本格的なブレイクビーツ。

 

「Live At Mounkberys Tokyo Bronx」は70年代のオールドスクーラーよろしくワン・マイク&ワンDJスタイルのライヴ録音。ターンテーブルによるレコード2枚使いに乗せるラップ。完璧。余談だが、当時いとうせいこう他のマネージメントをしていらした井出靖さんのブログ必読。またニートTOKYOにアルバム「建設的」インタビューがアップされています。

 

 

 

 

 

 

 

 

2013年にリリースされた80's 12インチ・シングル・ディスク・ガイド「The extended」。そのブログ版を再開します。以前は洋楽中心でしたが今回は邦楽を中心に、各アーティストの初12インチ・シングルを紹介していきたいと思います。何卒、よろしくお願い致します。

 

YLA-MAGO / TYO ROCK('84)

Side A TYO ROCK

           TOY ROCK(Instrumental)

Side B  OYT ROCK(Dub)

           YOT ROCK(Drum)

 

83年、ハービー・ハンコックがマテリアルとのタッグで制作した「ロック・イット」リリース。翌84年グラミー賞を受賞。ターンテーブリストのDSTを従えたパフォーマンスでエレクトロ〜ヒップホップとスクラッチDJというものを世界中に拡散させた。また、同年にはランDMCが記念すべきファースト・アルバム『Run-D.M.C. 』をリリースした。

 

同年、同じマテリアルとのコラボレーションで制作されたイラマゴによる「TYO ROCK」。メンバーは、イラストレーターの奥平イラとマゴ(プロデューサーの生田朗、彼はYMOのマネージャーを務めていた)。

 

当時は今と違って海外とコンタクトするのにとてつもない時間と手間とお金がかかる時代。そんなときに世界的大ヒットを記録したプロダクションとのコラボを、12インチ・シングルという当時としては新しいメディアで時差なくリリースできた凄さ。芸能や歌謡という世界に対するアンチテーゼ。今でこそラップ〜ヒップホップはお茶の間でも認知されているが、当時は「ロック・イット」ですら「ニューウェイヴ・ファンク・シーンの新鋭マテリアルとのドッキングによって生まれたニューサウンド!!(日本盤7インチシングルのコピーより)」と呼ばれていたくらいの新ジャンルだった。つまり国内ではラップ〜ヒップホップというカルチャーが全く認知されていなかった。

 

参考までDiscogsからクレジットを引用します。

  • Bass – Bill Laswell
  • Bass Clarinet – Yasuaki Shimizu
  • Composed By – Yla-Mago
  • Performer – Yla-Mago
  • Producer – Material
  • Rap – Yla-Mago
  • Saxophone – Yasuaki Shimizu
  • Synth – Michael Beinhorn, Yasuaki Shimizu
  • Talking Drum – Michael Beinhorn
  • Tape – Bill Laswell
  • Turntables – Bill Laswell

 

メンバーのひとり生田朗氏が、早くから海外コーディネーターをやっていたからなしえたことかもしれないが、それにしても早い早過ぎる。84年といえば、国産ヒップホップのルーツと言われる吉幾三「おら東京さいくだ」、桑原茂一プロデュースによるハードコアボーイズ「ほうらいわんこっちゃねぇMIX」がリリースされた。このふたつと並ぶ、いや、海外制作という意味では一歩先を行っていた作品だ(タイトルのワード遊びもハイセンス)。

 

ラップこそ拙いが、エレクトロ・ファンクな強靭なビートはさすがマテリアル。Side Bの「Dub」は今聴いても全く古びない。余談だが、翌年リリースされた「News Paper Push Man」もすごい。ランDMC「サッカーMC’s」のビートに新聞配達営業の悲哀(笑)をラップした作品。楽曲に「ピー」が入った初めての作品では?!