ECのmy Pick
阿川泰子/L.A. NIGHT('21)
A:L.A. Night (Previously Unreleased Extended Version)
B1:But Beautiful
B2:New York Afternoon
84年リリース、阿川泰子9枚目のアルバム『Gravy』収録。86年に英国のレーベル〈Bluebird〉から12インチシングル・リリースされ人気に。それをうけて87年に国内でもリリースされた。
米国のジャズ・ファンク・バンド、サイド・エフェクトのオージー・ジョンソンとブラック・コンテンポラリー界の歌姫、ミキ・ハワードのペンによる都会的なクロスオーヴァー・ディスコ ・チューン。90年代に、英国のジャイルス・ピーターソンらDJ達に発掘されレアグルーヴ〜クラブ・ジャズ・シーンで人気を博し、国内でも同様にDJプレイされクラブ・クラシックスとなった。
人気盤ゆえに何度も再発されている。しかし、それらに収録されたのはオリジナルLPのフェイド・インで始まるヴァージョンだった(7インチ・シングルとしてMUROがリエディットしたヴァージョンは違う)。2016年に、オリジナル・マルチ・データより発掘したイントロにドラム・ブレイクがついた未発表のエクステンデッド・ヴァージョンが再発された。
そして、2021年に再々発、楽曲をスキップすることが当たり前のこのご時世に、長くてしつこいエクステンデッド・ヴァージョンを再リリースするとは制作サイドの愛情とガッツを感じずにはいられない。しかも12インチ・シングル。長年、エクステンデッド・ヴァージョンや12インチ・シングルというメディアを押してきたひとりとしてとても嬉しい。