『流白浪燦星』弐 | D-DST

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独り言。



愛之助丈のルパン。
あの、「ルパン声」で驚きました。
個人的にはそこは求めてはいませんでしたが、

ルパンイコール山田康雄さん発、栗田貫一さんへ引き継がれた、やはり「あの声」なのでしょうね。

最早無形文化財、
それこそ伝統芸能化しているではあるまいな。

それにしても、
ルパンを『流白浪』と当てるセンスは、
「ルパン三世」というキャラクターをまさしく表していて実に見事だと思う。


扮装や作風などなど、
基本的には『ルパン三世』アニメシリーズ、映画などがベース。


とっつぁん(中車丈)も手錠振り回し拡声器で逮捕だぁ叫んでおられらっしゃいますが。

ルパン一筋のハズが、途中、レア昆虫に激しく心奪われとる。
部下にも昆虫抱え込ませて、


銭形幸一でも銭形警部でも、銭形刑部でもない、
市川中車ですらない、

最早ただの香川照之だった。




いきなり当たり前みたいに宇宙人ありきのストーリーで笑えます(もちろん、良い意味です)。

ルパン作品と言えば70年代から既にクローン人間や宇宙人ネタ、
今で言う所謂都市伝説ネタも多く、
歌舞伎版でもちゃんとその路線であるところ、
ルパンファンとしても大いに楽しめる。


新作やアニメ由来の歌舞伎が上演されるようになり久しいが、
観劇できた作品は一部で、写真や動画サイトで垣間見ただけの作品もありますが。


正直、「?????」という感想の作品も、あった。


今回、ルパン歌舞伎を観劇し腑に落ちたのは、
使われてる色彩も起因しているのではないかということ。

それから、やはりあくまで「古典歌舞伎」がベースになっていること。


パンフレットでもお話されていますが、
例えば次元大介は、トレードマークのソフトハットを被ってはいないが、
むしりでハットを表現。

不二子ちゃんも無理に茶髪だのバサバサロングヘアにしたりしない。
(でもメイクはリップをふっくらさせたりして不二子ちゃんらしい色気を表現している、とか)。


とにかく古典歌舞伎の様式を大切に、
そこから工夫されている。


サブキャラクターたちも、当時のそれぞれ階級、風俗をそのままちゃんと作品に落とし込んでいて、
違和感なく「歌舞伎を楽しめる」空間を提供してくれている。


個人的には猿弥さん扮する唐句麗屋さんのどぎつさ(お衣裳もキャラも)が好き。
猿弥さん、基本物凄い美声なのに、こういうザ・歌舞伎の悪役を豪快に期待以上に演じ上げてしまうから凄い。


(桃山時代の傾城が糸星さん(廣松丈)の様な髪型だったかはちょっと違う気がしますが、美しくて古典歌舞伎らしい重厚で華やかな存在感なので、そのあたりはどうでもいいことにする←)


マモちゃんも、マモちゃんなのだけれど(←?)、
ちゃんと歌舞伎の赤色や紫色なんだよなあ。


FFX歌舞伎の時に彦さまが「歌舞伎役者が演じれば歌舞伎になる」とおっしゃった、その真意、

ああ、そういうことだったのか、と今更ながら心身に響きました。


ナウシカ歌舞伎化の際にも、
菊さんもG2さんも「古典歌舞伎の手法で」としきりに仰っていて、
確かにそれだからこそ『歌舞伎化』の面白さがあるのだと思うし(造り手側は大変でしょうけれど)、

やはりソコって重要なのかなと改めて感じました。


やっぱり、
基本って大切。
由来を学ぶって大切。



稲瀬川ならぬ玄界灘勢揃いの場はその昔アニメで登場していたが、
改めてポスターグッズにもなると、歌舞伎ファンとしても実に嬉しい。

不二子ちゃんの見得が投げキッス💋とか。

とっつぁんの、駄右衛門風に縄の意匠の先が錨でなくて手錠とか。

ルパンのお褌の柄がアレとか。



観劇日は楽日。
カーテンコール有りで、撮影OKも出まして!

メイン5人の微トークショウと、第二弾開幕決定の告知!



今度は名古屋、博多にも来る。

⋯犬飼い主婦を悶絶させる告知であった。