本日のキャスト。

以下、敬称略。
◆ヴァルジャン=キム・ジュンヒョン
初めて観る方。
この日は劇団四季にお詳しいMさんと観劇、Mさんから事前に伺ってはおりましたが。
ええ声。
音というものは空気を震わせ伝わってくる、という仕組みが非常によくわかる。
ええ声。
姿、芝居も誇り高く。
「真にミュージカル俳優」という感想。
所謂韓流の風潮は支持しかねる、寧ろ色々思うトコロがあるくらいだが、
改めて、韓国人の役者レベルは日本人のそれとは比べモノにならないという私見。
◆ファンティーヌ=和音美桜
「怒り」を強く感じさせる造詣に大賛成、
大いに好感触のファンティーヌでした。
今まで観たことのないタイプでしたが、私はこの方が断然好きです。
そもそも「夢やぶれて」の、歌詞が歌詞なので仕方ないのだけれど、
先ず、裏切られたり貶められたり、
そこでめそめそ悲劇に浸ってなど、
涙を誘ってなど、
そんな余裕は無いと思うので、普通。
ましてや子供養ってゆかねばならん切羽詰まった状況。
社会にも周囲にも己自身にも存分に怒って、
それを活力に生き抜かんとする姿が勇敢で、実に魅力的。
◆ジャヴェール=川口竜也
何故か、始終ヴァルジャンに対しびくびくしている様に見えた…。
「こんな●●は嫌だ!」リストに挙げたくなる様な。えーん。
しかし大好きな『Stars』は見事でした。
◆エポニーヌ=平野綾
更に男の子ぽくて全体的にどたばたしている印象。
Mさんも考察しておられたが、
コレも、エポニーヌの今回のコンセプトなのだろうか。
私の観劇日はこの日のみなので、その辺り判断しかねますが。
一つ気になったのが『恵みの雨』。
撃たれて大怪我しているので、
それはもう、辛そうに動悸息切れ、声も身体も震えまくって悲鳴上げておられましたが。
折角マリウスの腕に抱かれ「安らかだわ♪」言うてるのなら、
痛くても我慢していてください。
ひきつけ起こしながらでは、何だか残念だ。曲も場面も興醒めだ。
迫真のリアルな演技は別の場なり作品なりで発揮していただいて。
あの場では、正直要らん。あくまで私見ですが。
それ以外は好きなエポニーヌでした。
なので少々勿体ない…。
◆でもやっぱり、レミぜ女の子ではコゼットが好き。
◆アンジョルラス。
姿勢が悪い。
始終俯き気味で前を見据えていない。
ライフルを、何故構えない。
ワンデイモアの行進が、コンビニ帰りの落武者の様だった。
己で言うのも何ですがとにかくアンジョルラス至上主義故に求めるものも多く(何様)毒吐きまくっておりますが。
或いは、今一度、原作を読み直さねばと、
私のアンジョルラス解釈が間違っていたのかも知れないので。
演出自体、
先導及び煽動力の比重が他の学生たちに分散された様にも感じますが。
それならそれで構わないのですが、
そうでないのなら「この日アンジョルラスは登場しなかった」のだと解釈。すみません。
歌は良かった。
◆結局まだまだ新演出を咀嚼出来ておらず、
色々不完全燃焼な部分だらけな、一先ず感想。
文句ばかりで駄目だなと反省していますが。
以前にも書きましたが、
それだけこの作品が好きでもあったのだな、と気付かされたり。
これからも、出来る限り楽しんでゆけたら幸い。