『TRAFALGAR』 | D-DST

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独り言。

6月13日 @宝塚大劇場



序・トゥーロン陥落。

女声の『威風堂々』をバックに
(...と、女性しか居ないけど(慌)。娘役さんの歌という意味ね)、

うっかり
「えっ、本編、実はフィルムギグ...?(焦)」(←こら)
的な映像で幕が開き、

ダイナミックな主題歌をメインキャストたちが歌い継ぐ、


という、
勢いたっぷりなオープニング...


...の筈なのだが。



あの、『タカラヅカお約束』の

『登場→拍手』

で、刻々と醒めてゆく緊迫感。

冷めてゆくボルテージ。


私はこの『お約束』に、
長年馴染めないでいる。

...『お約束』だから、と半ば諦めている部分もあるが。



や、気持ちは分かるのですが、

何故、

登場して
直ぐに歌っている、台詞を放っている時、
既に歌っている真っ只中に、

もう殆どこれ見よがしに、
闇雲に拍手で遮るのだろう、と。


コレで歌詞や台詞が聞き取れなかった事は少なくない。

正直、迷惑だ。



今回も、そんな訳で、
主人公ホレイショ・ネルソン(大空祐飛さん)の戦艦の名を冠したオープニングの『VICTORY』、
曲も構成もカッコ良いし、
大盛り上がりを楽しみにしていたのに、

すっかり興を殺がれてしまった。



例えば先の月組の『スカーレット・ピンパーネル』。

オープニングの銀橋、
ラストのミクロン、
共にパーシー(霧矢大夢さん)が変装を解くシーンも拍手が起こるが。

芝居のやり取りが全く聞き取れない。

あの場で拍手したくなる、気持ちは分かるが、
そんなに複雑なやり取りでもないが、

でも折角の気持ちの良い展開の場面で、
台詞が聞こえないのは物凄くつまらない。


これらの場面、
正直拍手が無くとも充分物語は盛り上っていると思う。

何もわざわざ拍手で迫真の歌声や台詞をかき消さなくても...。




同じ様に「舞台を盛り上げる」という役割なら、
歌舞伎の大向こうさんの掛け声だって、

タイミングや声色、テンポ等、
センスや技量が必要、と言われていて、

芝居や間を台無しにしない為のルールがある。


当たり前だけど。




たかが拍手。

でも折角の拍手。

役者さんを讃えるハズであろう拍手。



もっと歌や芝居を大切に、上手に使って欲しい。


拍手ひとつだって、舞台に参加しているのだから。