『Dietrich』
@梅田芸術劇場

パンフレットを開くと、
『モロッコ』のタキシードと同じポーズの和央ようかさん。
煙草は嫌いだが、
マレーネ・ディートリッヒのこの写真は昔から何か好きだった。
マレーネ・ディートリッヒ。
ドールの様なお顔や美脚、など、女優さんとしての華やかな部分、
ナチスとの闘い、
という辺りを、
本当にさらっと認識していた程度で。
この作品は、女優業のマレーネ・ディートリッヒよりも、
対戦争、
対ナチス、
対祖国、
といった部分を多く取り上げていた。
知らないことばかりだった。
己の小ささが恥ずかしかった。
サブタイトルに
『生きた 愛した 永遠に』
とあるが、
まさしくそんな舞台でした。
「歌で以て心を通わせる」「一致団結する」
といった手法は、
ミュージカルでは当たり前ではあるが、
その『ミュージカル』を観ていることを、
一瞬忘れていたくらい、
純粋に
『歌の持つ力』に、
圧倒された。
史実に基づいているという理由もあるのかも知れないが。
『リリー・マルレーン』。
『愛の賛歌』。
『ラ・マルセイエーズ』。
戦時中というシーンだったから殊に、かも知れないけれど、
外国に於ける『国歌の力』って、
本当に凄いな、と改めて。
シンボル、という共通点では他に、アメリカの星条旗とかね。
月並みな言葉で締めますが。
良い舞台でした。
母って凄い。
愛って凄い。
歌って凄い。
