今回は第二次世界大戦で活躍した小型汎用車両について解説します。

小型汎用車両は、第二次世界大戦でアメリカやドイツなどで兵士の足となり、それぞれの国情に合わせて作られ、様々な任務に使われました。

 

走行性能や堅牢性の高い構造を持った小型汎用車両の登場

第一次世界大戦前後から各国の軍でも連絡用などに小型自動車が使われるようになった。だが、不整地での走行は考えられていなく壊れやすかったため、当初は後方での連絡など用途は限られていた。第二次世界大戦では、軍隊の使用に耐える堅牢性、多少の不整地でも走れる走行性、様々な装備を積める利便性を持った小型汎用車両が登場し、その利便性から急激に普及した。

その先鞭を着けたのが、大衆車「フォルクスワーゲン」をベースにした「キューベルワーゲン」である。1939年に試作車が完成。翌年から改良型が量産された。シャーシーやエンジンは「フォルクスワーゲン」を継承しつつ、不整地での走行性能を高めるためにエンジン性能を向上し、最低地上高を上げるなどの上げるなどの改良を施している。ボディは生産性の高い頑丈で平面的で、「フォルクスワーゲン」とはまるで異なる、デザインになっている。エンジンはリアエンジンで、後輪2軸のためプロペラシャフトがない分だけ底を高くでき、つかえにくく不整地でもよく走った。

 

平面的なボディが特徴のドイツのキューベルワーゲン

 

乗員は4名で、後部に荷物を積むことも多かった。

ヨーロッパや北アフリカ戦線、ロシア戦線などで軽快な走行性を見せて戦場の身近な足として活躍した「キューベルワーゲン」は、終戦までに約5万台が生産された。

一方、アメリカでは「キューベルワーゲン」の成功に触発されて、「ジープ(Jeep)を誕生させた。堅牢なラダーフレームを採用し、不整地走行性能が高い4輪駆動を最初から備え、故障にも簡単な工具で対応でき、整備性もよかった。1940年にアメリカン・バンダム社の試作車両が採用され、翌41年には同社とウイリス、フォードの3社で約8600台を製造した。若干の改良を加えた「ウイリスMB/フォードGPW」も終戦までに約64万台が生産された。

各国にも供与され、戦後の自衛隊でも使用された。「ジープ」は当時の愛称だが、戦後に商品登録され、小型4輪駆動の代名詞ともなった。

 

堅牢なラダーフレームを採用したジープは整備性もよかった

 

世界初の4輪駆動車は日本の小型汎用車であった

自動車後進国と思われていた日本だが、小型の4輪駆動車を最初に開発したのは日本である。1936年に小型4輪駆動車「95式小型自動車(くろがね四起)を開発した。25hpエンジンを搭載の2名乗りで、主に伝令や偵察任務に活躍した。だが、総生産量は4775台と「キューベルワーゲン」や「ジープ」より少なかった。

 

日本が開発した世界初の4輪駆動車「95式小型自動車」であったが、総生産数は少なかった

 

以上、第二次世界大戦で活躍した小型汎用車両のレポでした。