場所も時間も分からない。必要な分の家(平屋一軒、アパート一軒)と、曖昧な時間(夕方より明るく真昼ほど青くない)、それと数人の、知ってる人に似ていて、でも違うような、やっぱり知らないかもしれない人達が出てきた。
僕は現在の記憶をもったままで二十歳前後になって、誰かと家の中にいた。
二十歳前後というのは、横にいた人に今は何年の何月かと訊いて、いついつだと知らされてぼんやりとそう思ったからで、ちゃんと合っているかは分からない。
時をたずねた人に、自分の年齢は本当はもう少し上なのです、と言ったらあまり相手にされなかった。その後は何を話していたのかは思い出せない。
途中で外が騒がしくなったので出てみると、車がぬかるみにはまり、いかにも助けてくださいというような顔をしている、悪い感じの人が何人もいた。
僕は長靴を履こうと思ったけれど見当たらず、その代わりにみつけたのは、白のコンバースのハイとロー、白い穴だらけのスリッポン。穴だらけを履いて外に出た。