私は例年、刑訴→刑法の順で解いていましたが、刑法で時間が足りず論点を落とすことが多かったため今年は順番を変えました。
1.刑法
第1 甲の罪責
1 放火の罪(甲宅)
108条の構成要件「放火」「住居」「人」「焼損」を検討。床板が燃え上がったため既遂。
もっとも、甲らはBの存在に気づいていなかった。抽象的事実の錯誤の論証コピペ。109条2項の罪が成立。ただし公共の危険が発生しなかったため不処罰。
2 放火の罪(乙宅)
108条の構成要件を検討。家人が旅行中でも現住性は失われない。乙宅と乙物置の一体性を物理的一体性、機能的一体性から検討。段ボールに燃え移っただけなので未遂。
3 詐欺罪は、保険金を請求しなかったため欺く行為がなく不成立。
第2 乙の罪責
1 放火の罪(甲宅)
①共同実行の意思と②共同実行の事実があるため109条2項の共同正犯成立。
2 放火の罪(乙宅)
甲宅と同様に共同正犯成立。しかし、乙が消火活動をしていることから中止犯が成立しないか。「自己の意思により」の論証コピペ。自ら消火活動を行っているから中止犯成立。
中止犯は責任減少事由であるため共犯者である甲には中止犯は成立しない。
第3 罪数
甲宅と乙宅は2キロ離れているため別個の公共危険が生じる。したがって併合罪。
感想:
保険金をかけているため甲宅が他人所有になる点を見落としてしまいました。これはかなり痛い。
実はこの点、問題文を最初に読んで気づいていたんです。けど、保険金を請求しなかったことで、なぜか詐欺罪と一緒に他人所有になる点も検討から外してしまいました。
答案作成に75分かかりました。
2.刑訴法
設問1
1 逮捕勾留一回性の原則に反し違法ではないか。明文はないが、203条以下の期間制限を没却するおそれ。
2 もっとも逮捕については、199条3項と規則142条1項8号が例外を許容。新たな逮捕の必要性がある場合に再逮捕が認められる。新たな事実が発覚しており必要性あり。
3 再逮捕が適法だから、それに続く再勾留も適法。
設問2
前科を証拠とすることが予断排除に反しないか、316条の13第1項後段「偏見又は予断を生じさせるおそれ」がないか検討
感想:
盛大にやらかしてしまいました。E以下だと思います。
再逮捕は、不当な蒸し返しの有無を全く論じていません。
再逮捕と再勾留を一応分けたのですが、そもそも再逮捕の適法性をちゃんと論じていないので再勾留のほうもまともな検討ができませんでした。
設問2は、前科を証拠とすることができる場合が何個かあったことはうっすらと記憶にあったものの、何かは全く思い出せない。困った末に、問題文で公判前整理手続における主張であることに気づきました。「まだ公判始まってないんだから前科なんか出しちゃったら予断形成するだろ」と思って、たまたま法文をめくって見つけた316条の13に乗っけて書きました。
予断排除で証拠請求を却下するのは、全くあり得ない筋ではないようです。最判平成24.9.7(重判H24刑訴5事件)の第1審では、「前科の立証により裁判員に不当な偏見を与えるおそれがある」ことを理由の一つとして証拠取調請求を却下しました。
ただ、法律的関連性の有無で論じるのが本筋なのは間違いないと思います。平成19年の司法試験で出てるにもかかわらず準備できてませんでした。顔を洗って出直します。
ついでに一般教養も。
設問1
「学問的知識」が「学問的知識」であるために求められるのは、学問的知識に単なる「情報」とは異なる価値があること(世の中の発展に寄与するという価値)と、研究者のコミュニティのみに「学問的知識」の生産能力があること。
設問2
家族や地域が解体圧力にさらされている現在、家族や地域といった小さいコミュニティの集合体である国家の存在にも影響が出てきている。たとえば、イスラム国(IS)は、インターネットを通じて同じ思想を持つ人たちが国家と呼べるものを形成している。国家というものは何か、従来の定義に見直しを迫られている。
今回はそこそこ書けた気がします。2年連続Fからは脱したい。
1.刑法
第1 甲の罪責
1 放火の罪(甲宅)
108条の構成要件「放火」「住居」「人」「焼損」を検討。床板が燃え上がったため既遂。
もっとも、甲らはBの存在に気づいていなかった。抽象的事実の錯誤の論証コピペ。109条2項の罪が成立。ただし公共の危険が発生しなかったため不処罰。
2 放火の罪(乙宅)
108条の構成要件を検討。家人が旅行中でも現住性は失われない。乙宅と乙物置の一体性を物理的一体性、機能的一体性から検討。段ボールに燃え移っただけなので未遂。
3 詐欺罪は、保険金を請求しなかったため欺く行為がなく不成立。
第2 乙の罪責
1 放火の罪(甲宅)
①共同実行の意思と②共同実行の事実があるため109条2項の共同正犯成立。
2 放火の罪(乙宅)
甲宅と同様に共同正犯成立。しかし、乙が消火活動をしていることから中止犯が成立しないか。「自己の意思により」の論証コピペ。自ら消火活動を行っているから中止犯成立。
中止犯は責任減少事由であるため共犯者である甲には中止犯は成立しない。
第3 罪数
甲宅と乙宅は2キロ離れているため別個の公共危険が生じる。したがって併合罪。
感想:
保険金をかけているため甲宅が他人所有になる点を見落としてしまいました。これはかなり痛い。
実はこの点、問題文を最初に読んで気づいていたんです。けど、保険金を請求しなかったことで、なぜか詐欺罪と一緒に他人所有になる点も検討から外してしまいました。
答案作成に75分かかりました。
2.刑訴法
設問1
1 逮捕勾留一回性の原則に反し違法ではないか。明文はないが、203条以下の期間制限を没却するおそれ。
2 もっとも逮捕については、199条3項と規則142条1項8号が例外を許容。新たな逮捕の必要性がある場合に再逮捕が認められる。新たな事実が発覚しており必要性あり。
3 再逮捕が適法だから、それに続く再勾留も適法。
設問2
前科を証拠とすることが予断排除に反しないか、316条の13第1項後段「偏見又は予断を生じさせるおそれ」がないか検討
感想:
盛大にやらかしてしまいました。E以下だと思います。
再逮捕は、不当な蒸し返しの有無を全く論じていません。
再逮捕と再勾留を一応分けたのですが、そもそも再逮捕の適法性をちゃんと論じていないので再勾留のほうもまともな検討ができませんでした。
設問2は、前科を証拠とすることができる場合が何個かあったことはうっすらと記憶にあったものの、何かは全く思い出せない。困った末に、問題文で公判前整理手続における主張であることに気づきました。「まだ公判始まってないんだから前科なんか出しちゃったら予断形成するだろ」と思って、たまたま法文をめくって見つけた316条の13に乗っけて書きました。
予断排除で証拠請求を却下するのは、全くあり得ない筋ではないようです。最判平成24.9.7(重判H24刑訴5事件)の第1審では、「前科の立証により裁判員に不当な偏見を与えるおそれがある」ことを理由の一つとして証拠取調請求を却下しました。
ただ、法律的関連性の有無で論じるのが本筋なのは間違いないと思います。平成19年の司法試験で出てるにもかかわらず準備できてませんでした。顔を洗って出直します。
ついでに一般教養も。
設問1
「学問的知識」が「学問的知識」であるために求められるのは、学問的知識に単なる「情報」とは異なる価値があること(世の中の発展に寄与するという価値)と、研究者のコミュニティのみに「学問的知識」の生産能力があること。
設問2
家族や地域が解体圧力にさらされている現在、家族や地域といった小さいコミュニティの集合体である国家の存在にも影響が出てきている。たとえば、イスラム国(IS)は、インターネットを通じて同じ思想を持つ人たちが国家と呼べるものを形成している。国家というものは何か、従来の定義に見直しを迫られている。
今回はそこそこ書けた気がします。2年連続Fからは脱したい。