60名を超すエントリーと、100名を超えるギャラリーという大きな盛り上がりをみせた名古屋会場。

これだけの人数が集結しても、それを感じさせないくらい広い会場でした。会場に劣らないダイナミックな作品がたくさん見られることを期待し、オーディションはスタートしました。



選手達は技術への自信の表れなのか、モデルの顔周りを慎重に、しかし大胆に切り込む選手が多く見られ、ちょっと見ていない隙に印象が大きく変わっているモデルがたくさんいました。

大胆に切り込んではいますが、皆さんモデルへの似合わせは忘れていませんね。
スタイリング前でも、モデルに似合っていることが十分に分かります。



10分間のスタイリングタイムで印象的だったのは、終了間際にある選手がモデルの衣装の一部をハサミでカットし、全体のバランスを取ったことでした。

ヘアだけでなく、トータルバランスをも意識し最後まで手を抜かない、その姿勢には感動しました。
時間の経過と共にギャラリーの人数がどんどん増え、モデルからガウンが外された時にはかなりの人数が競技エリアを取り囲み、それぞれの「ジオメトリック」に魅せられました。




テーマが「ジオメトリック」でありながら、単純に‘かわいい!’と思えるスタイルが多いです。
はじめは着席して見ていたギャラリーも、徐々に立ちあがり競技エリアのギリギリまで近づいてカットする様子を熱心に見る人が増えてきました。
選手にとってはもちろんだがギャラリーにとっても、40分という時間は気になるスタイルが多過ぎて、あっという間だったに違いないです。



さて選考会ですが、植村が気になった選手を次々にステージ上へと上げていきます。
こんなに大勢の前で、自分の作品について語ることはそうそうないだろうと思います。
楽しそうにプレゼンする選手もいればとても緊張して「今も足が震えています。」という選手もいます。
どの選手からも伝わってくるのはそれぞれの「本気」です。
本気でD1を楽しみ、本気でデザインに取り組み、本気で自分の弱点と戦った、そんな気持ちがとても強く伝わってきました。

笑ったり、感心したり、感動しながら様々な話を聞くことができ、ここに居る人達は皆本気でデザインが大好きなんだなと改めて感じました。

いよいよ代表の決まる瞬間です。
「今年、名古屋からは2名の代表者を選ぼうと思います。」と植村が言いました。
期待通り、この会場からも代表者が2名出ることが告げられる。会場はどよめきがおきました。


「1人目は51番の本木君でいこうと思います!」
本木さんのことを「アシスタントの頃から知っている」という植村。僅か10分間のスタイリングタイムの中で、大きくモデルを化けさせたことが本当に衝撃的で、そこにスター性を感じます。
彼がプレゼンの中で「モデルが猫背なので、そこに合わせてスタイリングも考えた」と話していたことも、とても印象的でした。


本木さん

桐田さん
一方の61番・桐田さんは、前回もD1に参加しそこで得た反省材料を次のステップへ活かすべく、1年かけてトレーニングを重ねてきたそうです。
昨年、植村から「ガツガツ切るね」と言われ「今年はより慎重に、より丁寧に、より考えてカットするように心がけました」と話してくれました。

東海地区代表という仲間であり、本選では共に戦うライバルとなった2人。10月の本選まで切磋琢磨しながら、更にスター性に磨きをかけ戦いに挑んで欲しいですね。
