今年の8月の車検から、ヘッドライトの検査がロービームで行われるようになる。実際には、2018年以降ロービームで検査していたのだけれど、ロービームで基準を満たさない場合にはハイビームで測定していた。これが8月からはロービームのみの検査になるのだ(一部の地域では移行措置として2年間の猶予がある)。

 今年の9月に車検があるZN6のヘッドライトは純正のHIDだ。その他の内外装はすべてLEDに換装したのだけれど、ヘッドライトだけは純正のHIDが気に入っていたのでそのまま。虹色にフワッと点灯する様子も、一つのHIDでハイローの切り替えを行っているメカニズムもお気に入りだ。光量や色はともかく、問題は光軸だ。

 純正だから問題はなそうなものだが、このクルマにはオートレベライザーが付いていて、これがちょっと厄介なのだ。

 

 

 上の写真が純正のレベライザーで、リアのクロスメンバーとラテラルリンクの間を繋いでいる。赤丸の裏側にセンサーがあって、リンクを介して軸の角度が変化すると光軸を上下させる仕組みだ。この機構のどこが問題なのかというと、車高が下がるとラテラルリンクが持ち上がるので、レベライザーのリンクに角度が付き、センサーはリアが下がったと勘違いしてライトを下向きにするのだ。例えば、トランクに重い荷物を積むとフロントに対してリアが下がるので当然ヘッドライトは上を向く。そのままでは対向車に迷惑が掛かるので、親切にも光軸を下げてくれるというわけだ。つまり、オートレベライザー装着車に車高調を入れると対策が必要になるということだ。

 レベライザー自体がリンクしているのでレバー比だけでは決められないが、30mmの車高ダウンに対してレベライザーを10mmほど短くした方がいいようだ。

 

 

 例によってCUSCOからZN6用のアジャストロッドが発売されていて、他にもいくつかのメーカーから同様の製品が発売されているようだ。どれもよく似ていて、それもそのはず、基本的には汎用のボールジョイントを2つ寸切りのネジで繋いであるだけで、間に固定用のナットを挟んでいるくらいだ。「だけ」とか「くらい」なんて言うと各社に申し訳ないし、実際には片側が逆ネジになっていたり、ネジがターンバックル式になっていたりと細かい工夫はしてあるのだけれど、どうしてもこのパーツに4、5千円も払う気になれない。MonotaROでこれらの部品を揃えるといいところ¥1,500ってところだろう。そんなこんなでネットを物色しているとこんなのを見つけた。これ、ボールジョイントは同じものだよね。自分で部品を買い集める手間賃を¥1,000とすれば悪くない商品だ。

 

 届いた商品を見ると、CUSCOのようにネジ部分に10mmのナットが付いていないので長さを調整するのがちょっと面倒かな、という程度で実のところはどうでもいいことだ。

 

 

 純正は軸間の長さが85mm、買った商品は目一杯短くして73mmなのでこんなところか。

 

 

 ジャッキアップした状態では何とも言えないけれど、着地した状態ではそもそも見ることすらできない。しかも、日中の作業なので実際の光軸位置も確かめられない、という以前にそもそもライトを点けることがないのだけれど…。