合言葉は、カレー万歳!





で。


また一週間ちかく、ブログの更新が滞っていたわけで



「妖怪見に行ったきり京都から帰ってきていないんですか」とか

「カレーの食べすぎで自己破産して逃亡中って本当ですか」とか

「今度こそクビになったんですね、さようならイエローありがとうイエロー」とか

いろんなご意見をいただいていますが……



ちがいます。



パワーを貯めておったのです。ふははは。



なんのパワーかって?

それを説明する前に、下の名言をご覧いただきたい。






カレーは、飲み物。by伊集院光。一説によるとウガンダが初出とのうわさも)




カレーは、食べ物である。れっきとした食物である。

しかし、「カレーは飲み物」と断言する一派がいることも事実なのだ。



ならば、彼らはなぜ「カレーは飲み物」などというのか。それは


すんげえ量をガツガツっていうよりゴクゴク食べちゃうからである。



ドカ盛りのカレーを、まるで親のかたきのように怒涛の勢いで飲みこむ快感。

わかる!わかるぞ!イエローは、その心地よさも理解できるんである。

大食いカレーの魅力。早食いカレーの魔力。



そう、イエローはバカみたいな量のカレーが食べたくなったのだ。




しかし生半可な決意では、大食いカレーの道は歩めない。


そこでイエロー、一週間の「カレー断食」ののち、大食いに挑んだのである。

つらく、苦しい七日間であった。その苦難を胸に、訪れたのが……




米沢市にある定食屋さん『ビッキ石』。

かねてより、ここに戦慄のジャンボカツカレーがあると、うわさで聞いていた。



外観はかわいらしいビッキ(カエル)のイラストの店構えである。

隣接しているのはお肉屋さん。カツの味は期待大!である。


ちなみに、写真にこそ登場しないが、この時は

デジコンレッド(イエローの上司にあたる正義の味方)も一緒である。


イエローの「巨大カレー撃破の瞬間」を見届けようと、

物見遊山がてらに同席してくれたのであった。





店内はわりあい広々とした、定食屋さんらしい内装。

ここに、噂のジャンボカツカレーがあるのか……



メニューをめくると……





あった!


な、なかなかいい値段である(汗)。


しかしここまで来たからには、食わずに帰るわけにはいくまい!




「すいません、。ジャンボカツカレーひとつ」



意気揚々と注文したイエローに、店員のお姉さんがひとこと。


「お一人では、無理だと思いますけれど……」



くっ、何たる屈辱!

このデジコンイエローさん(31歳・独身)をなめているのかっ(怒)!

主食だぞ!主食なんだぞ!今までも幾多の修羅場をくぐってきた正義の味方だぞ!

はやる怒りをおさえ、静かに言葉をかえすイエロー。


「大丈夫です(怒)、ジャンボカツカレーひとつ」



……哀れむようなまなざしで、テーブルを去る店員さん。




何なんだいったい。何故そんな目で見るんだ。

いくらデカいデカいと言ったって、同じ人間が食うものだ、

デカさにだって限度があるだろう、心配するな、イエロ……



ざわ




ざわ




ざわわ ざわわ ざわわ




広いサトウキビ畑のように、急にざわつきだす店内。

「何事か」とのぞいた先、厨房から運ばれてくるお盆の上にあったのは……














ジャンボカツカレー。





いや、まって(涙)。どういうこと、話がちがうじゃない(逆ギレ)!








でかっ



でかかかかかかっ







たまらなくデカい。デカいなんてもんじゃない。ドデカいという言葉でさえ足りない。



ボガい


とか


メガい


とか、造語で表現しないとどうしようもない。あまりのメガさに、嬉しさを通りこして驚いてしまった。

何せ、いつもどおりにカメラを構えていたのでは、フレームに収まりきらないのだ(汗)。




単体のアップでは大きさがわかりづらいかもしれない。


そんな方は、下の写真をご覧いただきたい。





!!!!!!!!!


左がレッドの注文した、普通のカレーライス。

右がジャンボカツカレー。その差は、一目瞭然。


思わず「デケえな…」ともらしたレッドのセリフを聞きつけた

常連らしきオトウサンが、ぽつりと一言つぶやいた。



「そりゃデケえよ、4人分だからな」




よ、4人前?!ええと、1人ぶんがおよそ600グラムとして、2.4キロすか。

それはさすがに……い、いや!まずは食べてみないとはじまらない(汗)!





い、いただきます!カレーの神様に感謝!



ガブッ





ぶっ




ぶ厚い!



カツが、カツが前代未聞のブ厚さだ!


お肉屋さんが経営するレストランだけあって、

肉の厚さと美味さに定評があるのは知っていた……


それにしたって厚い。カツ好きなら歓喜する肉の歯ごたえと

ギュッとつまった身からあふれ出る、豊潤な肉汁の洪水!

それを包む衣のサックリ加減も絶妙、そして当然ながらカレーも、美味い!


肉の風味を存分に生かしたトロリとした濃厚なルウは、

パワフルなカツの味もしっかりと受けきっている。さすがだ!

美味い!なかなかに美味いカツカレーだ!








しかし。







七割がたを食べ終えたあたりから、イエローに異変が。




スプーンを持つ手が、あがらない。



口に入れた肉が、のみこめない。



そう、身体が本能で拒否しているのだ!


これは、数年前に某カレーチェーン店で

「全部食べたらタダ」のカレーを食べたときと一緒だ!



危険信号だ!WARNINGだ!CAUTIONだ!



それでも何とか流し込むように米とルウをさらい、カツを平らげる。



残るは、たった一切れの小さなカツ。




このカツが、なかなか食えない(涙)。


スプーンを伸ばしてはひっこめ、伸ばしてはひっこめ。

うう、このイエローがカレーをキョヒる(若者言葉)なんて。




引退なのかイエロー!マスクを脱ぐのかイエロー!



今日で『デジコンイエロー 最終回』なのか!





そのとき、テーブルの向かい側から、一本のスプーンが。




パクッ




レッドである。




部下のピンチを見かねたレッドが、救いの手ならぬ

救いのスプーンを差し伸べてくれたのであった。



思わず涙ぐむイエロー。吐きそうなのでは無い。感動しているんである。


支えあって生きることの大切さよ。誰かのために尽くすことの尊さよ。




一人じゃないって、素敵な事ね(by天地真理)


そんな歌の一節をしみじみと思い浮かべながら、15分22秒、(微妙だけど)完食。




「もしも誰かがカレーを残していたなら、俺が代わりに食べてあげよう」


そんな、迷惑というか身勝手というか、一方的な誓いを胸に秘めて、

イエローは(ふくれあがった腹をさすりながら)店をあとにしたのであった……






ごちそうさまでした!カレーの神様とデジコンレッドに感謝!!!



本日のお店 『レストラン ビッキ石』

山形県米沢市万世町桑山1490-8

0238-28-2450

11:00~20:00

定休日:月曜日


量もすごいが味も美味いぞ!大食いのキミ、ビッキ石へGO!

合言葉は、カレー万歳!どすえ。





♪ツンチャッチャ~ チャ~ラ~ラ~ チャ~ラ~ラ~ チャラ~♪




古い都を、旅したくなりました。 (声:長塚京三)









♪ツンチャッチャ~ チャ~ラ~ラ~ チャ~ラ~ラ~ チャラ~♪




千二百年前にも、カレーがあったなら。


日本の歴史も、ほんの少し、変わっていたかもしれませんね。








♪チャ~ラ~ラ~ チャ~ラ~ラ~ チャ~ラ~ラ~ チャ~♪





そうだ、京都、行こう。  JR東海







そう、デジコンイエロー、旅に出たんである。京都である。千二百年の都である。




んで。


なぜ京都に行ったかというと、カレーと並んで愛している「モノ」に会うため。それは……
















妖怪。







妖怪と聞いて「何だ、ゲゲゲの鬼太郎とかのアレか」と鼻で笑ったアナタ。

呪うぞっ(怒)。「ささくれが手足の指先全部に出来て、しかも一生治らない呪い」をかけるぞっ(憤)。


皆さんが思うよりも、妖怪というのは奥深いんである。どのくらい妖怪が奥深いかというと……


※ここから下の赤字の部分は、イエローが妖怪について熱くクドく語っている箇所です。

 お急ぎの方、興味の無い方は読み飛ばして、引き続き本文をお楽しみください。

                                          

                                     デジコンキューブスタッフ


妖怪の奥深さを語る前に、妖怪という言葉のルーツと経緯について、簡単に説明しよう。妖怪という言葉は1世紀はじめ、中国の『漢書』に「怪奇で異常な現象」という意味で初めて登場した。この時はまだ妖怪は、皆が知る「妖しいモノ」という物理的なものではなく、「理解しがたい不気味なコト」を指すだけの言葉だった。では日本で妖怪という言葉が登場したのはいつかと言うと、奈良時代の『続日本紀』に「大祓(おおはらえ、6月と12月に宮中でおこなわれる穢れをのぞく行事)。宮中にしきりに妖怪あるためなり」という記述がある。要は“宮中で変な現象ばっか起きて気味がわるいんでお祓いしました”という意味。この時点でも妖怪は「モノ」ではなく「コト」なのである。時代が移って平安になると現在の妖怪の基となるものが出現する。百鬼夜行である。百鬼夜行とは、京の町に真夜中に出現する怪異(基本的には鬼の群れや亡霊など)である。ここに来て怪異はようやく形を持ち始める。百鬼夜行に関する話は、百鬼夜行に遭遇した人物がお経を唱え難を逃れたという結末や、朝日が昇ってきたために鬼が逃げて命拾いしたというオチになる事が多い。つまり仏教の教えを湾曲的に描いたものなのだ。すなわちこの時代から、仏教が勢力を増してきたという事実が窺い知れる。さらに室町時代になると形を持った怪異(まだこの時代では妖怪とは呼ばれていない)がますます形をもって世に出始める。付喪神(つくもがみ)の出現である。付喪神とは「九十九(つくも)」、すなわち長い年月を経た瓶や琴、その他あらゆる器物が命をもって化けたものである。絵巻物などで書かれるその形状は極めてユーモラスだ。これは、庶民の暮らしに「器物」が(大量生産やある種の工業化によって)広まったために生まれたものだと推察できる。身の回りにある器物を擬人化する発想は、日本古来のアノニズム信仰(山や川、樹木や石に至るまで神が宿るという考え方)があったために比較的容易に受け入れられ、物を粗末にせず丁寧に使うことを推奨する、半ば道徳的な教で浸透してゆく。時は変わって江戸になると、ひとつの産業の発展が、怪異に更なる形を与える事となる。印刷技術の発達である。江戸時代になると、刷り物と呼ばれる版画の技法を用いた本が庶民の間に出回る事になる。それまでは絵巻物や写本など貴重だった書物が、出版文化の繁栄によって巷にあふれかえる。その中で妖怪はすさまじい勢いで形を得る事となる。たとえば「塗壁」。アニメにもよく登場するぬりかべは、もともとは「夜道で何もないのに前に進めなくなる現象」を指した。怪物でもなんでもない、単なる「概念」なのである。ところが江戸時代の書物において絵に描かれた瞬間から「塗り壁」は皆がよく知るあの姿となる。擬人化し、文化の成熟に従って、妖怪はキャラクターとなったのだ。大人向けの絵本の一種「黄表紙」や子供向けの「双六」などに妖怪の姿は多く見受けられる。だがしかし、ここでも「妖怪」という言葉はまだ一般的ではない。総称として「化けもの」「お化け」などと呼ばれていた。明治に入ると、西洋文化の輸入によって、日本古来の文化を学術的に探ろうという試みが生まれてくる。そこで初めて、「化け物」「おばけ」の学術的視点から見た場合の総称として「妖怪」が生まれるのだ。


さて、妖怪という言葉がどんな時代を経て定義づけられたかを簡単に説明した。ここまでお読みいただいた方なら、なぜ妖怪が奥深い存在かという疑問はお分かりいただけたのではないだろうか?ん?よくわからなかった?うむ、ならば改めて説明しよう。妖怪とは単なる「コワイバケモノ」ではない。現象に名前を与え、形を作って擬人化し、いとおしむという日本の文化の極地なのである。その時代時代に暮らす人々の文化敵背景や歴史的経緯が、見事に詰め込まれたものなのだ。たとえば、鬼である。鬼とはもともと中国では「悪霊」を指した。それが日本に伝わり、陰陽の陰と同じ発音の「オン」と呼ばれるようになる。しかしここでもまだ「オン」は悪霊の意味しかない。ところが今度はそれを祓う者が出現する。方相氏(ほうそうし)である。方相氏とは中国伝来のまじない師である。大晦日に宮中でおこなわれる追難(ついな)式にて、悪霊や災いをはらう役として登場し、東西南北に弓矢を放ち剣をふるって悪霊をおいはらう。方相氏は悪霊をおそれさせるために、四つの目と恐ろしい牙、額には大きな角がある面をかぶっている。すなわち今われわれがよく知る鬼の姿に酷似しているのだ!ところが、やがて時代が変わり、時の権力者が追いやられると、彼らの信仰していた方相氏までもが宮廷を追われてしまう。ここで、逆転現象がおきる。今まで「祓う者」だった方相氏が「祓われる者」として「鬼」にすりかえられてしまうのだ。もちろん東北地方から京を攻めた豪族(だから鬼門は京都から見て東北東を指すのだ、鬼のパンツが虎柄で、牛のような角があるのは、鬼門の方角が十二支で言う丑寅だから、という説もある)や、仏教の信仰による地獄の概念が浸透したことなど、あらゆる要素が複合されて現在の鬼の姿は生まれたから、一概にこれとは言えないのだが、そのさまざまな要素が混合して出来るものこそ妖怪の正体であり、ゆえに妖怪とは正体がつかめないものでもあるのだ。このように、例ひとつを見てもわかるように、妖怪とは先も述べたとおり、さまざまな文化をその背景にふくんだ存在であるのだ。単なる「オッカナイモノ」ではないのだ。そして妖怪というのはドスッ



げふっ



続きを話そうとしたらデジコンピンク(経理担当の正義の味方、強い)に、

デジコンラブラブパンチ(デジコンピンクの必殺技。痛い)くらった。


うう、長いってか。クドいってか。こっからがいいところなのに……


まあ、そんな訳で妖怪馬鹿のイエロー、京都に行ってきたのである。


京都で開催されている「世界妖怪会議」なるイベントに出席しつつ

京の都に眠る、もろもろの怪奇スポットめぐりをしてきたのだ。



つう訳で以下はその模様。

京都太秦では妖怪まつりがおこなわれていた。


百鬼夜行に扮した妖怪パレード。


手作り感あふれるものから本格派まで、

さまざまな妖怪たちが踊りまくる。



八坂通りには、異形のアートが並ぶ。




歌人小野篁があの世とこの世を往来した井戸。



一条通りは、妖怪の百鬼夜行が通ったとされる。

商店街ぐるみで妖怪をもとにした町おこしをしている。




地主神社「丑の刻参り」がされていた樹木。

藁人形を打った五寸釘の跡が残っている。



京都の家々の屋根には魔よけの鐘馗様.が。



六道の辻、名物の幽霊飴。死産した母親が

幽霊になって飴を買いに来たのが由来。



音羽稲荷。狛犬の代わりに狐が出迎える。





陰陽師安部晴明で有名な晴明神社。

鳥居の中心には、セーマンと呼ばれる模様。



神社脇の売店も、セーマン暖簾をかけている。



一泊二日の強行行脚ながら、妖怪尽くしの充実した日々。いやあ、幸福だった。



が。


問題がひとつだけある。


今しがた言ったように、一泊二日で京都中をまわるハードスケジュール。

なので、カレーを食べる暇がねえ(涙)。


主食なのに。ううう、こっ、このままでは絶命してしまふ。いとおかし(京言葉)。



フラフラになったイエローがたどり着いたのは、大阪は伊丹空港。

山形行きの飛行機に乗るために訪れたここ伊丹空港で、搭乗までのわずかな時間に

イエローが探し求めたもの……それはカレーのあるレストラン


広い空港をさまよって、さまよって…



見つけた!レストランだ!空港だけに名前が「つばさ」。

滑走路に面した大きな窓から、飛行機の離着陸がみれるのがウリらしい。



中に入ってメニューを見ると……あった!黄金色に輝くカツカレーの文字!




砂漠でオアシスを見つけた人って、こんな気分なのかしらどすえ…と、

明らかに間違った京都弁を使いながら待つこと10分。














おまたせしました!なにわの関西カツカレー、入場だす!


四角い仁鶴がまあるく治めまっせ!(by生活笑百科)




















おおお、意外だ!きちんと作っているではないか。


いや、イエローはうたぐっていたのである。出来合いの、市販のカレーが出てくるのでは、と。


玉ねぎを見るかぎり、出来合いではない!ある程度作りこんでいる!



改めてメニューを見ると、ビーフシチューやハヤシライスに、わざわざシェフの名前を

つけている。むむ、これはもしや、本格派か……?





まずは食べてみなければはじまるまい!




いただきます!カレーの神様に感謝!







うむ!玉ねぎの甘さと、ルウのこってりさがうまく調和して

東日本のカレーより、やや風味が強い。

やはり関西風、ソース文化圏なのだろうか。







カツもしつこくなり過ぎないよう、あっさりと揚げてある。


このあたりのバランス感覚が、やはり東日本と西日本の

文化的な違いをよくあらわしていて面白いっ。




お店の方に話を聞くと、伊丹空港が出来て以来、

30年以上の歴史を誇るお店なのだという。


なるほど、空港という特殊な立地にまどわされてしまうが

四半世紀以上も洋食を作り続けている、れっきとした老舗なのだ。


たまに、食事のためだけにわざわざ空港を訪れる人もいるとの事。

そうか、関西の味を体験するには、ベストチョイスな店だったようだ!






離陸時間が迫り、泣く泣く2分ジャストで完食(泣)。

本来なら、ビーフシチューや数々の定食も食べたかった……無念。







やはり京都、大阪は異文化である。興味深く、また奥深い。


妖怪も、カレーも、更なる精進をつんで、またこの地に来るぞ!

その暁には、ゆっくりとした日程で、カレー屋めぐりをするのだ!



かたく心に誓って、イエローは機上の人となったのであった……







ごちそうさま!カレーの神様に感謝!!


本日のお店「レストランつばさ」


大阪国際空港中央ブロック3階


定休日:年中無休  電話 :06-6856-6791



ちなみに着ているシャツの柄は「大入道」という妖怪だぞ!


合言葉は、カレー万歳!






老舗。




古くから続く、店の事を指します。古くは「ろうほ」と読みましたが今は「しにせ」が一般的な読み方です。

その語源は、父祖の家業を継いでいくことをあらわす「仕似す」から来ています。


山形には、伝統を守り、受け継いできた数多くの老舗があります。

そしてもちろん、カレー屋とて、例外ではありません。



ここに、四半世紀以上ものあいだ、カレー屋を営んできた、一軒のお店があります。

そのお店の名前は『番紅花(ばんこうか)』。知る人ぞ知る、老舗の名店です。




かんばん



……と、前回に引き続いての森本レオ風ナレーションはこのくらいにして、本題


この『番紅花』、イエローも学生時代から足繁くかよった(正義の味方にも青春時代があるのだ)

お店なのだが、何度かよっても、口に出来なかった「幻のメニュー」がある。




それは、チキンカレー




いつ行ってもメニューの「チキンカレー」の上には「売り切れました」の張り紙。

常においてあるポークカレーも非常に美味しいのだが、無いと言われれば

食べたくなるのが人情というもの。「チキンカレーが食べたいなあ」と考えながら

店をあとにするのが、当たり前になっておりました。


そんなある日、デジコンブルー(同僚の正義の味方、ITの申し子)がポツリと一言。


「番紅花の入り口に“チキンカレーあります”って看板が出てましたよ」



な、なにっ!ほほほ、本当に!?


これは食べに行くしかあるまい。

さっそくイエローは仕事をなげうって(嘘です)番紅花』へとダッシュでむかった!


ばんこうか


お店は、七日町から山形大学方面へとのぼって行く、ゆるゆるとした坂道の途中にある。

小白川至誠堂病院や、洋菓子店『コウシロウ』さんの近くといえば、山形の方にはわかりやすいだろうか。


蔵造りの外観にはカレーの看板と、日本酒の瓶が並んでいる。

そう、ここはカレーの名店であると同時に、美味しい吟醸酒のそろっている店としても有名なのだ。




おお、入り口には確かに『本日チキンカレーあります』の看板が立っている!


さっそく暖簾をくぐって中に入る。

店に入ったとたん鼻にとびこんでくる、スパイスのかぐわしい香り!


ううむ、ますます腹が減るのである……ぐう。ぎゅう。


落ち着いた雰囲気の店内には、吟醸酒の瓶が延々と連なっている。

吟醸酒の美味しさにはまったご主人自らが、酒造会社に直接おもむいて

売ってもらったり、中には作っていただいた(!)ものだという。




メニューを見れば…おお、チキンカレーがある!

さっそく、いつものポークカレーと、ふた皿注文。美味しいカレーは何皿でもいけるイエローなのだ。




店内のホワイトボードには、こんな但し書き。テーブルにはその「ランティエ」がある。

生で確認するより一足早く、チキンカレーを目にする。ううむ、美味しそうだ。


 


まつことおよそ15分。先に運ばれてきたのは、イエローにはおなじみの味、ポークカレー!




ううん、相変わらず美味しそうだ!

おおぶりの野菜と、トロトロのルウ。一見すると家庭のカレー風に見えるが、

一口食べると、「おうちのカレー」との歴然とした違いに気づく(いや、家庭のカレーも好きだけど)。



玉ねぎ、林檎、その他いろいろな野菜をじっくりと煮込んだ中に、

とてもバランスよくスパイスが配合されている。ううむ、プロの仕事だなあとうなってしまう。


市販のスパイスセットを買ったことのある方ならば、おわかりいただけるかもしれないが

スパイスの扱いになれない人間が作っても「???」という味になってしまいがち。

そんな難しい香辛料の数々を、こともなげに使いこなすのだから、サスガである。


聞けばご主人、お店を始める前のサラリーマン時代に、デパートにスパイスなどを

卸す仕事をなさっていたとの事。なるほど、筋金入りなわけだ……。









などと考えながら食べているうちに、チキンカレーがやってきた!


おおお、幻の味とついに対面だぜ!














す、すっげーーーーーーー! んまそーーーーーー!



立ちのぼる香辛料の香り。そこに幾重にも野菜や肉の風味が混ざり合っている。

きれいによそったライスの上には、アクセントのレーズンがきれいに乗っている。



ルウはポークよりもサラサラとした、スープに近い感じ。

ローリエの葉を浮かせているあたりにも、ご主人のスパイスに対するこだわ……






あ、あの、もうコメントやめて、た、食べていいっすか(汗)。腹が減って叫びだしそうッス。


つうことで。




いただきます!カレーの神様に感謝!






かっかか



からいっ!






なのに美味いっ!



一口目からバキューンと鮮烈な辛さが舌から胃まで走る!駆けめぐる!

なのにスプーンを口に運ぶ手が止められないっ!


ルウは肉と野菜をじっくり煮こんで仕上げた、いわゆるグレイビーというソースだろうか。

そこに香辛料がほどよく効いている。


じっくりと丁寧に造りこんだチキンは、スプーンで軽く触れただけで身が骨から離れるほど。

その柔らかなチキンに、サラリとしたルウがからまる…コ、コレは『幸福という名の打ち上げ花火』だ!



そう、ポークカレーがおだやかで奥深い、大地のカレーならば

チキンカレーは夜空に開く大輪の花火のような鮮烈さの、天空のカレーだ!






食べながらご主人としばし歓談。


開店当初、お店にはピザやパスタなど、多種多様なメニューが並んでいたそうだ。

しかし四半世紀も前のこと、「本格的なぺペロンチーノ」や「自家製の薄いピザ生地」は

あまり好評を得られなかったのだと、ご主人は笑って話す。


そのうち美味しいという評判がたち、カレーを目当てに来るお客さんが大半になってしまい、

気がつけば、いつしかカレーの専門店になってしまったのだという。


そして十数年前、日本酒、それも吟醸酒の美味しさにめざめたご主人は全国各地の

酒蔵をまわり、杜氏をたずね、お店は山形でも有数の銘酒が飲める店になったそうな。



「酒造期には、蔵元まわるために店閉めちゃうんです。偏屈で凝り性なんですよね」と苦笑するご主人。

いやいや、それくらい偏屈で凝り性だからこそ、カレーもここまで美味しいものが出来上がるんです、と

お世辞ぬきで思う、デジコンイエローなのでありました。








話しつつも3分02秒で完食!あああああ、時間が戻る機械を作りたいっ(涙)!





今度は(カレーを食べたい気持ちをグッとこらえて)ご主人が自分の舌と足で見つけてきた

極上の吟醸酒を味わいに来よう……でも、やっぱりカレーも食べたいな


そんな幸せな悩みをひっそりと胸に抱き、イエローは今日も店をあとにするのであった……




ごちそうさまでした!カレーの神様に感謝!!!



本日のお店『番紅花』

住所:山形市東原町1-12-29

TEL: 023-633-3191
営業時間: 18:00~21:00
定休日: 月曜日



人間、偏屈なくらいがちょうどいいんだ!