競馬事業について検討する有識者らの委員会は10年9月、施設整備などのために積み上げた基金からの繰り入れを除く、実質収支の黒字確保を事業継 続の条件とする答申を出した。羽田市長も6日の定例記者会見で「判断の時期をいたずらに先送りして、関係者の不安をあおってはいけない」として、11年度 以降事業を継続するか、1月中に判断する意向を示していた。
10年度予算では1億7000万円を計上した、基金からの繰り入れなしで黒字とするためには、馬主や騎手、調教師らの収入となる賞典奨励費を削減する必要があり、市は競馬関係者と協議。関係者からは「どんなに苦しくても競馬を続けたい」との要望書も出されている。
しかし、事業を取り巻く状況は依然、厳しい。10年度第1~3四半期(4~12月)の1日当たりの売り上げは前年同期を4・4%下回った。例年、 最もにぎわう正月競馬(2、3日)の売上高も前年比で5・7%(1897万円)の減少となった。検討委の答申では、賞典奨励費の引き下げについて、競馬関 係者への「際限のない痛みの継続と拡大になる」として11年度以降、「実施すべきではない」とされている。市営競馬は11年度、<背水の陣>で臨むことに なりそうだ。
市営競馬は1949年に開設され、市財政に繰り出した収益は計約412億円に上る。レジャーの多様化などで売上高は91年度をピークに減り、99年度以降、実質収支の赤字が続いている。