共和党の大統領候補者選出が盛り上がっています。4年前はオバマとヒラリーが争っていました。お互いを攻撃しすぎると全体として党の評判を落としてしまうし、でも勝ちたいから攻撃したいし、と、微妙なところです。こっちの候補者の討論会は勉強になります。大勢を前に話して議論して自分をよく見せないとアメリカではリーダーになれないので、皆、話がうまいです。日本人は討論するとすぐ怒っちゃうんですよね。。。(自分もそうです。親しい同僚にあなたは議論している時に怒っていないのに怒っているように見えると言われてしまいました。)



リック ペリー氏が大統領選から撤退しましたが、彼は言おうとしたことを途中で忘れたり、不正確なことを平気で言ったり、短絡的に主張を修正したり、日本では考えられないような候補でした。この前の共和党TV討論会でもワシントンポストで一番とんでもない発言と認定された発言をしていました:トルコの与党はイスラム過激派・トルコにODAはやめるべきだ。ところが、ワシントンポストによるとトルコの与党は穏健派で、トルコはもうODAは卒業しているのでアメリカからのODAは現在ゼロなんだそうです。トルコではペリーさん発言がニュースになったんでしょうか。よくもこう簡単に外国を侮辱するような虚偽の発言ができるものです。



でも、他の候補者もけっこうおかしなことを言っているんですよね。嘘も織り交ぜて自分に都合のいいこと言わないと選挙は勝てないってことなんでしょうか。

アメリカは世界3大整形大国(アメリカ、ブラジル、韓国)の一つだとか。外見は重要で、外見がよければ出世も統計的にしやすいらしいです。日本に比べて特に明らかなのは、外見の良い政治家が多いことです。「何でアメリカの大統領や大統領候補は良い外見の人が多いのか」と不思議がっていると、日本は違うのかと聞かれました。日本ではあまり外見が良いとむしろ嫉妬されてやりにくいかもしれないと言うと、議員がトップ(総理大臣)を選ぶシステムかと聞かれました。そうだと言うと、大衆が選ぶ場合は外見が重要となるけど、議員が選ぶ場合は外見は関係なくなるのだろうと説明されました。なるほど。

今朝、日本の新聞記事でミシェル バックマン議員がアメリカの大統領候補指名争いから脱落したと読んでとてもびっくりしました。アメリカでもバックマン議員はニュースになっていましたが、私はずっと彼女はテレビの女優か何かだろうと思っていたのです。政策関係や有力候補としてニュースになっていたというよりは何か批判されているようなニュースばかりだったこと、そして美しい女性なので、そう思い込んでいました。最近ボーっと共和党系の政治番組を1時間くらい眺めていた時にも、ロムニー、ギングリッチ、ペリーの話は盛り上がっていたけどバックマンの話は出ていませんでした。大統領候補になろうとしていた下院議員だったとは。。。政治関係のニュースはけっこう理解しているつもりだったのに。。。彼女は極端な保守派であきれる発言も多いようで、たぶん本当になろうとしていたというよりは、ステップアップするためにやっていたように思えます。それにしても、候補者はギングリッチ以外は皆、外見がいいわ。。。

アメリカの最近の一番の(心温まる?)ニュースはLayaway Angelsでした。12月初旬にある女性がミシガン州のKマートで見知らぬ人たちのLayaway accountの残額を合計2000ドルくらい払ったことをKマートが発表しました。それをまねする人が続出し、全米で多数の人が匿名でKマートやWal-Martでの他人のLayaway accountの残債を払ったのでした。最高額はメリーランド州のKマートでの2万ドルちょっとだそうです。

私もこれはいいアイデアだと思いました。Layaway accountのことは知らなかったのですが、調べてみると、商品をセールの時などに頭金と5ドルくらいの手数料を払って確保し、だいたい2週間ごとに4回くらいまでに支払って、完済したら商品を受け取るというような仕組みです。Kマートなどはあまりお金持ちは行かないところだし、そこでクレジットカードではなくLayawayで支払うとなれば、その人は裕福でないと予想できます。そして、取り置きの商品を見れば、必要な品か嗜好品かわかります。そこで、多くのLayaway Angelsたちは、子供や孫へのクリスマスプレゼントらしき取り置き商品の負債で、特にちょっと支払いが遅れているものをお店でピックアップしてもらって払ってあげたのです。そういう負債なら払ってあげたくなる気持ちはわかります。町で物乞いしてる人などは、本当に仕事がなくてお金に困っているのか、働く気はなくて物乞いしてるのかわかりません。また、お金をあげてもドラッグや酒やたばこに使ってしまうかもしれません。なので、お金をあげる気になりません。信頼できる団体を通して困っている人に寄付するのはいいのですが、事務費で多少のロスが生じることと、間接的な寄付なので達成感に欠ける部分があります。

やりかたは簡単なんだそうです。Kマートなどに行き、layawayのカウンターに行き、代わりに払ってあげたいaccountの内容を説明し(子供のおもちゃや服、とか、支払いが遅れているやつ、とか)そういうのをピックアップしてもらって払うだけ。私もいつかまねしたいです。