日本語は英語を母国語とする人にとって一番難しい(習得するのに時間のかかる)言語だそうです。(“language difficulty ranking“とかで検索してみてください。)



最近、とある法律翻訳に関するパネルに参加し、いかに日本語と英語が異なるかを語り、「複雑な法律文を日本語と英語で全く同等で同じにすることはムリ」と散々言って来ました。日本の法律を英語で説明するってのはスゴイことなんだよ!と強調してきたわけです。今のところ、そのプレゼンを見ていた周りの人は、私の仕事は他の国を担当している同僚の仕事に比べて大変なんだとわかってくれています。でも、すぐに忘れられることでしょう。



たとえば、「生活に追われる」ってどう訳したらいいのでしょう。Pressedという語を使った表現があるのかと思いましたが(「仕事に追われる」ならpressed with business)そうではないようです。なかなかオンライン辞書にもありませんでしたが、weblioによると:be busy making ends meet。なるほど。でも、「追われる」感じが入っていないような気がします。日本語表現にうまく対応する表現が英語にあるとは限りません。(私が考えつかないだけかもしれませんが。)



また、良く言われますが、日本語は意味があいまいです。私が同じことを日本語と英語で文章にする場合、以下のようになります。まず、日本語で主語がはっきりするよう気をつけながら書く。次に英訳する。英訳しずらいところは日本語を直す。日本語を直すという場合、もともとの日本語の意味があいまいだったという場合がほとんどです。でも、日本語だけを見ると、あいまいでも正しい日本語なんですよね。英語だとあいまいだといけない。英語では日本語より意味を明らかにしなければならないので疲れます。

ここしばらくアメリカを騒がせていた人種にからむ事件がありました。2月にボランティアで近所のパトロールをしていた白人の若い男性がコンビニから帰る途中の武器を持たない17歳の黒人の少年Trayvon君を撃ち殺しました。白人は正当防衛だと主張し、一月以上逮捕されていませんでした。この少年は明るく人に好かれるタイプで普段問題行動もなく、この白人を襲うようなことは考えられないと思われていました。直前まで歩きながらガールフレンドに電話していたことがわかっています。多数の黒人の有名人が警察を非難し、人種問題を提起していました。オバマ大統領も黒人の親としてこの事件を懸念するとコメントを発表していました。


やっと今日、この白人Zimmerman が逮捕されました!私もこの事件に怒りを覚えていた一人で、このニュースを喜びました。


で、いつものことながら、やり手のアメリカ人はコメントがうまいんですよね。Zimmerman を逮捕して訴追することを決めた特別検察官Angela Coreyさんは言いました。


"We do not prosecute by pressure or petition ... We're law enforcement. We enforce law.”(私たちは世論によるプレッシャーや人々の請願から訴追をしません。私たちは法の執行機関です。私たちは法を執行します。)


確かにニュースなどを読んでZimmermanや警察に怒りを覚えている世論に流されてはいけないですよね。

アメリカの包丁は切れない、ということで、包丁を日本から持ってくる人は多いです。数年前にあるネットのお店でSantokuナイフがあるのを見て、日本製だと思い買おうと思っているうちに取り扱いがなくなっていました。ところが、最近になってやっと気がついたのですが、Santokuというのはナイフの形のことで、日本製とは限らず、アメリカで普通に売られているのです。大きなスーパーの小さなキッチン用品コーナーにさえSantoku ナイフはありました。

検索してみると、ちゃんと日本が起源のナイフだと説明されています。日本はアメリカにいろいろな影響を与えています。やっぱり戦後の6年間の占領とその後も引き続くアメリカ国外でドイツに次ぎ最大の基地を運営していることによりアメリカ人が日本で暮らすことが多いからでしょうか。


ところで、Karateは少し前までは韓国人がテコンドーのことをカラテと言って教えていることが多かったんだそうです。最近はすっかりテコンドー教室だらけになりました。

(日本の植物とアメリカのガーデニング (アメリカにおける日本 1)

http://ameblo.jp/dc-hosokai/day-20111122.html