いもむし… | デイブレイクおかもの『なんかなし書いてんもう』

デイブレイクおかもの『なんかなし書いてんもう』

福岡県福岡市博多区中洲に在るbar Day-Breakの店主「おかも」が
お気に入りの酒、音楽、映画、たまに日常の出来事なんかを紹介していきます

キャタピラー キャタピラー('10)


一銭五厘の赤紙1枚で男たちが召集されていく中、黒川シゲ子(寺島しのぶ)の夫、久蔵(大西信満)も盛大に見送られ、勇ましく戦場へと出征していった
だが、シゲ子のもとに帰ってきた久蔵は、顔面が焼けただれ、四肢を失った無残な姿であった
村中から奇異の眼を向けられながらも、多くの勲章を胸に『生ける軍神』と祀り上げられる久蔵
四肢を失っても衰えることのない久蔵の旺盛な食欲と性欲に、シゲ子は戸惑いながらも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くすのだった
やがて、久蔵の食欲と性欲を満たすことの繰り返しの日々の悲しみから逃れるかのように、シゲ子は『軍神の妻』としての自分を誇示する振る舞いをみせるようになっていく


そんな折、日本の輝かしい勝利ばかりを報道するニュースの裏で、東京大空襲、米軍沖縄上陸と敗戦の影は着実に迫ってきていた
久蔵の脳裏に、忘れかけていた戦場での風景が蘇る
燃え盛る炎に包まれる中国の大平原
逃げ惑う女たちを犯し、銃剣で突き刺し殺す日本兵たち
戦場で人間としての理性を失い、蛮行の数々を繰り返してきた自分の過ちに苦しめられる久蔵
混乱していく久蔵の姿に、シゲ子はお国のために命を捧げ尽くすことの意味を見失っていく…


監督は『水のないプール』の若松孝二


寺島しのぶの演技は凄い!
どうも!福岡市博多区中洲に在る
bar Day-Break(バー デイブレイク) の店主『おかも』です(^_^)


2010年2月に行なわれたベルリン映画祭で寺島しのぶが最優秀女優賞を受賞した、人間ドラマで、田舎の村で暮らす一組の夫婦の姿を通し、戦争の愚かさを描いています


戦争で四肢を失い芋虫(キャタピラー)のようになった夫の食欲と性欲を満たすために尽くす妻を、寺島しのぶがまさに体を張って演じています


そんなやるせないシーンが多い中、「クマさん」こと篠原勝之演じる村人が良い味を出してます(^_^)


★★★(5つが最高)


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