少し…いや、かなり本誌でメンタル抉られた上に確定申告が進まない中ですが…アニメ第72話「森の子ら」についての感想です。
今回は全体的に紙面よりかなり辛い回となりました。レストランのシーンが特に辛かったです
サシャに関するニコロとカヤ。
調査兵団とイェーガー派の対立。
まず、ニコロとカヤ。
サシャはとても愛されてましたし、人の心を和ませていたムードメーカーだったんだな、と改めて思いました。
サシャは訓練兵団時代自分のアイデンティティを隠して誤魔化していたけれど、ユミル(not始祖)やクリスタ(当時)の言葉を始めとして、ありのままの自分を皆に受け入れて貰ったことで、天真爛漫さを失わずいられた人だと思います。
それが皆を救ってくれてたんですね。
ニコロはサシャの事を心から愛してたって感じがしました。墓地ではニコロにとってコニーは恋敵のような感じでしたから想いは告げていなかったのだろうと思いますが、いずれは、ときっと思っていたのでしょうね
ニコロが料理を作っているシーンでは腕を奮っておもてなししようと言う気概を感じるセリフ回しやフランベが描かれ、一流の料理人風情があの短い尺でとてもよく伝わってきてすごく良かったです。それが、サシャのおかげかと思うとニコロの心のなかでのサシャの存在感が、とても、大きかったことが強調されてる気がしました。
だからこそ子供に向かってのあれだけの暴力が暴発してしまったんですね。
カヤはとてもサシャをリスペクトしていて、悪魔の末裔と自分達を呼ぶガビとファルコにも心から親切に仲良くしていたが故、ガビがサシャを殺した張本人とわかってしまった事と、ガビがニコロに悪魔に惑わされないでと訴えている言葉も重なって感情が爆発してしまいました。
ニコロもカヤもサシャの急な死を受け止めようと必死な時期だったと思うんです。そして二人ともマーレ人もエルディア人も同じ人間だと理解していたからこそ、ガビへの怒りは凄まじかったようにも思えます。
そして、サシャのご両親の考えが尊すぎます。
このご両親はどのような経験をして悟られているのか。
廊下に延々と響き渡るカヤの泣き声や項垂れるニコロの姿が辛かったです。
声がつき動き出されると刺さってくる深さが深いですね…。これは今後を考えるとまずいですね…
アニメになってガビのセリフが所々実はカットされています。そのおかげなのか、ガビがエルディア人は悪魔の末裔という思想に縛られているもののカヤとの交流で次第に心絆されて仲良く話せる…を越えて頼りにしてる様子が強調されていたせいで正体がブラウス家にバレた時は薄氷がついに破れてしまったか…というような気持ちになりました。
サシャのお父さんが自分を殺さなかった事にも驚きを隠せてなくて、今回もまた混乱していたようでした。
むしろ、悪魔が自分を赦すことがあり得るのか、ということに戸惑いを感じていて、悪魔は必ず自分を殺すものなんだという観念に縛られている様がアルミンに必死に「殺したいよね、私を。そうでなくては悪魔じゃないよね」と確認しているようで、信じてきたものが正しくなかったかもしれない事を認めることに対して恐怖しているようにも見えました。
それにしても調査兵団の皆は目の前でガビにサシャを殺されたにも関わらず、ジャンはファルコに刃物をあてるニコロを牽制したり、ミカサはガビの怪我を見ようとしたり、ハンジさんはサシャのお父さんの刃物を下ろすように言ったり、アルミンは混乱したブラウス家からガビを一先ず退避させたり、コニーはハンジさんとファルコの口をすすいだり、ガビとファルコを責めない所は既に森から出かかってるのかな、と思いました。それは義勇兵から色々教えて貰ったり、マーレにしばらく潜入したことで、既に人種の壁を越えてフランクに付き合えるような前衛的な感覚を身に付けているからかもしれませんね。
そして…イェーガー派対調査兵団…というか最早ハンジ達だけですよ、孤立してるのは。
凶悪顔のフロック。これ以後ののフロックは常に身の毛がよだちます。フロック小野賢章さんのセリフ回しが更に輪をかけましたね。
「店内ではお静かに願います」
の言い方が完全にハンジさんをこけにしてますね。
ハンジさんは読みは流石ですが、もう周りの動きが早すぎて…というか、幹部クラスの味方が少なすぎます。ピクシス司令達も味方とは言い難いですしね。エレンの始祖を誰かに食わせる算段はハンジさんには伝えられず、もう決定事項になっていて従うほかなかった感じです。
ワインの事もエレンを始めとするイェーガー派は知っていて自分達は知らなかったこともショッキングだったのではないかと思うんです。
何も自分では解明できず、わかった時には時既に遅し…そして囚われの身に。ハンジの朴璐美さんの声がずっと驚愕情報の波に溺れてしまって喘いでいるような感じで苦しそうでした。でも連行される瞬間の舌打ちが、悔しさを滲ませながらもまだ何か打開策はないかと考え始めているようにも思えて諦めない意志を感じます。思考を止めないのがハンジさんらしいと思います
でも今までに拘束され自由が奪われたハンジさんなんて見たことないですし、それはジャンもコニーも一緒ですが、今回も見てて辛かったです
そして森のリヴァイ。
アバン(OPの前の部分)で出てきましたね兵長のとジークのやり取りがカットされなくて良かったです
全体的に話が重いのでここぐらいしかクスリとできないので大いにいじりたくなるシーンでした。
「…モテたことぐらい…ある」
動いて喋り出すとよりその点に関してとても自信がないのが…わかります。
声のトーンもどんどん小さくなり、口許も少し拗ねた感じですし、目も逸らしてしまいました。
兵長はモテた自覚ないみたいですね。
女性から言い寄られた経験があまりない、ということでしょうか。
私の妄想ですが、地下街ではまぁまぁモテたことぐらいあったんじゃないかな、と思います。リヴァイは地下街では相当強かったはずですから、娼館の女達はあの手この手で誘ってきたはずです。それは生きる本能として求められていたというか。ケニーも言ってましたが、強ければ虐げられず生きていけます。女は腕力が無いから頭の良し悪し関係なく強い男が必要だったでしょうから、リヴァイはわりと人気だったような気がします。
地上に来てからはなかなか取っつきにくそうなので恋愛対象としてはなかなかモテづらそうです。憧れの的にはなりそうですが…。
そう思うとハンジさんとリヴァイって……とここでこの話し止めます。ここまでにしておきましょうちょっとアニメとしてはこの先に関わるので。
壁内がイェーガー派に掌握されピクシス司令がエレンを他の奴に食わせる計画に腹をたてているシーンのリヴァイのバックに過去の死闘が映し出されてましたね。4シーンでしたでしょうか。リヴァイの表情も見たいしバックも見たいし何度も再生してしまいました
バックの映像は
左からSeason2のエレンを取り返す為にライナーとベルトルトを追ったシーン。エルヴィンの腕が巨人に噛まれてた所出ていたと思います。
左から2番目はSeason1の巨大樹の森での女型の巨人でペトラとオルオが女型に踏み殺されていたところ。
右から2番目もSeason1で女型の巨人の口からエレンを救い出すためにリヴァイが女型に切りかかるところ。
右はSeason3part.2から獣の巨人の投石に特攻していくシーン
でした。
リヴァイが頭を抱えて悔しがるのも珍しい姿で、それだけ仲間を失った哀しみに溺れないように足掻くようにここまで歩んできたんだな、と思いました。怒り心頭という感じです。
この辺りからリヴァイが冷静さを欠いて感情的に動くような気がします。
そして森に向かってくると言うことはハンジさん達が先導するしかない訳なので「ハンジはなにやってるんだ」と言ってもおかしくないシーンですがそれは全く出ませんでした。
リヴァイはハンジさんも自分と同じ様にこれまでの死闘の結果エレンを食わせる結果を望むわけがなく、不可抗力だったとわかってるという感じがします。
完全に信じあってるというか、お互いの思考を知り尽くしているというか、リヴァイとハンジって絶対にお互いを責めないですよね。白夜の時のリヴァイの選択もハンジさんはわりとすんなりと受け入れてる感じですし。
この2人は関係が深すぎです。
リヴァイとエルヴィン、リヴァイとハンジさんはどちらも立場としては兵士長と団長の関係ですが、エルヴィンの場合はリヴァイでもなに考えているかわからない部分があったように思いますが、ハンジさんの場合はある程度理解してる様子ですよね。
そして、虚ろなエレンの表情で次回…テーブルクロスにジワジワ~っと血が滲む気持ち悪さが次回の「暴悪」というタイトルへの不気味さを暗示してるようです…
ここのところ、本誌とアニメが微妙にタイミングが被っていて驚きますラガコ村のガスの話がまさかプレ最終回の本誌でもその「ガス」が関わってくるとは…。そしてエレン、ミカサ、アルミンの幼なじみ会談もかなりプレ最終回に関わって来てたんですが、たまたまだと思うんですよね、でも余りにもタイミングが被りすぎて神がかってるな、と思いました。
このクールあと3回です。