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1960年代の映画音楽を顧みるときにヘンリー・マンシーニの名前を外すことは出来ない。

その中でも最も有名で誰でも口ずさめるであろう曲は映画「ティファニーで朝食を」の主題歌“ムーンリバー“だろう、大ヒットしたアンディ・ウイリアムズの歌は彼の最大のヒット曲ではないだろうか。それ以降マンシーニの曲をアンディはたびたび歌って、以前書いた“ディア・ハート”も勿論レパートリーだった。

 

マンシーニの特徴は洗練された都会風な作風にある。

それはジバンシーの衣装に包まれた、いかにも都会の妖精的なオードリー・ヘプバーンのバックに流れるのが実に相応しい。

しかしその画と音にはどこか非現実的な美しさが付きまとうように思えてならない、勿論否定的な意味ではない。

オードリーとマンシーニ作品は「ティファニーで朝食を」以外にも「シャレード」が有名だが、都会的な作品に定評のあるスタンリー・ドネンの作品「いつも二人で」が気に入っている。

平凡な(?)夫婦の数年にわたるやり取りを描いた作品で、ジバンシーから離れプレタポルテを身にまとったオードリー演じる主人公の人生の珍道中を、全編にわたりマンシーニの曲が包み込み爽やかな余韻を残してくれる。マンシーニ自身もこの曲は気に入っていると答えたことがあった。

オードリーの事実上の引退作となった「暗くなるまで待って」の音楽はオードリーの希望でマンシーニになったという。

 

そのマンシーニも1970年代に入ると、哀切極まりない「ひまわり」を頂点としたかの如く急速にメロディメーカーとしての魅力が失せていった。

更に時代はよりポップで軽快なサウンドや、より甘美なフレンチサウンド、或いは対照的なハードでリズム重視の世界に進み、マンシーニのようなソフトサウンドはもはや時代遅れのように感じられ、1980年代の作品で最も印象的だったのは、およそマンシーニらしくない勇壮な「スペース・バンパイア」だった。

 

1970年代中期からの映画音楽はジョン・ウイリアムズの独り勝ちのようにも思えるが、ウイリアムズはマンシーニオーケストラでピアノを弾いて教えを受けていたこともあった。

そのウイリアムズ初期の映画音楽にオードリーの「おしゃれ泥棒」がある。マンシーニの都合がつかなかったために代役で作曲したので、そのサウンドは実にマンシーニ風だった。