小説家ロバート・ブロックのもとに自作の映画化権を、誰かは判らないが買いたがっているとエージェントから連絡があった。
その小説「サイコ」をブロックは9000ドルで販売した後に、その誰かがヒッチコックと知り、儲けそこなったとボヤイたという。ヒッチコックのほうが一枚上手だったようだ。
ブロックは後に続編「サイコ2」を発表したが、続編映画「サイコ2」とは別ストーリーで、以降の映画サイコシリーズとは関連が無くなっている。
映画では全4作になる「サイコ」シリーズ(4はテレビムービー)は全てアンソニー・パーキンスが出演し、デビュー当時の好青年のイメージを塗り替えて代表作のようになり、3作目は自身で監督も手掛けた。
「サイコ」一作目は、テレビシリーズ「ヒッチコック劇場」で短期間低予算での演出を覚えたヒッチコックが、その方法で撮り上げ莫大な収益を手に入れた。
有名なシャワーシーンのカット割り絵コンテを、タイトルデザインをしたソウル・バスが書いたと言い、後に「あのシーンの演出は私だ」と言い出したようだが、出演したジャネット・リー自身がシャワーシーン撮影の苦労話とともに、あの場の演出はヒッチコックだったと書いている。
かくて出来上がった映画「サイコ」は、恐怖映画史上のベストワンと言われることも多い作品となった。
しかしアカデミー賞には無視され続けていたヒッチコックは、ここでも無冠に終わることになる。
続編の「サイコ2」は悪い出来ではないものの、やっぱり作らないほうが良かったなぁ。ましてやリメイクなんぞとは神をも恐れぬ所存なるぞ。
