映画には名セリフが多い。とりわけ往年のハリウッド映画はその宝庫だろう。和田誠の「おたのしみはこれからだ」はその名セリフを集めてイラストを付けた名著だ。
そんな数多くの名セリフが出てくる映画の一本に「カサブランカ」がある。
有名な「君の瞳に乾杯」の他にも「世界中に酒場は星の数ほどあるというのに何でここに来るんだ」とか「今頃アメリカは真夜中だ、男も女も寝ている時間だ」等々。
映画自体は企画先行でシナリオが未完のまま撮影が始まり、撮影当日にその日のストーリーとセリフが出来上がるといった酷い現場で、結末もどうするのかギリギリまで未定だった。
ヒロインのバーグマンはウンザリして完成した映画を長い間観なかったという。
それ故、シナリオライターはいいセリフが浮かんで、それに沿ったシーンを考えたということも推察できる。だから名セリフだらけの映画が完成したと考えられなくもない。
こんなセリフもある。
女「昨夜はどこにいたの」男「そんな昔のことは覚えてない」女「今夜どこにいるの」男「そんな先のことは判らない」
オッサンが真似して使ったりすると女に蹴飛ばされるであろうことは充分予測できる。
