キリスト教絵画のアトリビュート(その人物を表す持物等)の備忘録。
シチリア島カターニャの守護聖人サンタ・アガタ。

アガタは3世紀の人物。
神に仕える信念を持った彼女は時のローマ支配者の
求婚を断ったために迫害され乳房を切り落とされ,
拷問の末殉教。

これアカンやつ
なので彼女のアトリビュートは切り落とされた乳房
2月5日が殉教日。
エトナ山が噴火をおこした時彼女の守護でカターニャの街が救われたとして
火山や地震の守護聖人ともなっています。
沢山のアガタの絵画がありますが、ワタシの一番の好みは
スペインのFrancisco de Zurbaránのアガタ(1630年)。

表情も乙女らしくて可愛い。

こちらはFrancesco Prata da Caravaggio(1519年)のは痛々しい。
痛々しいシリーズとして、

なんつー💦
Palma Palmigianino(1523年)や、Francesco Guarino(1640年)。


こいうい直情的なのは観るのがツライ。

Simon Vouet(1625年)

Giovanni Lanfranco(1613年)
夜、拷問によって受けた傷を癒す聖ペテロと天使を描いたこんな絵画の方が
色んな想像をかきたてられるね。
ペテロさん、早くアガタさんを治してあげてください。
こちらはトリオ・ザ・聖女。

ラヴェンナのSant'Agata Maggioreの3人の殉教者の絵画。
アンタ・アガタを中心に左の車輪を持ってるのがサンタ・カテリーナと
右の楽器を持ってるのがサンタ・チェチリア。

Lorenzo Lippi(1638年)
こちらのアガタはなんか腹に一物ありそうな不穏な表情。
乳房をとられたはずがなんか胸に谷間あるし、そもそも自分でやっとこ持ってて
怖いよ。
アガタの絵画を観ていて面白かったのはFrancesco Guarino (1640年)の作品。


出典はわかりませんが上の絵画に触発された作品みたい。
恍惚とした表情が宗教絵画的ね。
最後にカターニャのお菓子。
サンタアガタの乳房をかたどっています。

La cassatella di sant'Agata。
プルンとした感じで美味しそう!