私は文系で、高校時代の理科は生物選択。

化学は高2で文理選択したタイミング、物理は高校に進学したタイミングで捨てた。

地学は好きだったけど、高校で選択科目に存在しなかった。

 

理科は、遡れば、小2の時から苦手意識があった。

小2のとき、学校の単元テストで60点を取ったのだ。

何の単元だったかは憶えていないけど、当時の私には60点は結構衝撃だった。

たまたまと言えばたまたまだったかもしれないが、私は理科が苦手なのだ、と自分で自分に刷り込むにはそれは十分な出来事だった。

だからとにかく、低学年であろうと、どんなテストも侮るなかれ、なのである。

 

そんな理科の中でも、生物は好きだったし、(文系に求められる範囲では)得意と言ってもよいレベルで、センター試験での得点率は90%を下回ることはなかった。

私が苦手だったのは、物理と化学。

小学校や中学校で習う範囲でさえ、バネやテコ、電流、化学式などに強い苦手意識を持っていた。

この2科目を捨てられたからこそ東大入試を乗り切れたと言っても過言ではない。

 

私が受けた90年代の東大文系入試は、理科はセンター試験で1科目選択すればよく、2次試験に理科はなく、社会は2科目が必要だった。

(同じく理系ならセンター試験で社会は1科目、2次試験で理科が2科目)

当時、センター5科目・英数国理社、2次試験5科目・英数国社社(理系は理理)というのは、国内の全大学の中で最多の科目が必要とされる入試だった。

 

東大入試が難しいとされるのは、この必要科目数の多さが要因の一つだと言える。

文系でも、数学はもちろん理科も捨てられないし、理系であっても、社会を捨てられない。

 

ところが、最近知って驚愕したのだけど、2025年度から東大文系入試は共通テストで8科目を受験しなければいけないそうだ。

英数国(200点×3)、理科2科目(計100点)、社会2科目(100点×2)、そして情報(100点)。

実に1000点満点。(私の時は800点満点だった)

今の東大は、共通テストで社会2科目が必要となる上、文系でも理科を2科目選択しなければいけない。

つまり比較的得意だった生物だけでは足りず、苦手な化学か物理のどちらかを選択しなければいけない。(社会は2次試験対策をしていれば共通テストもまあいけるだろう)

 

それに加えて、情報(プログラミング)が必須って!!!


正直、今なら私は東大を受験することを諦めていたかもしれないと思う。

 

イマドキの大学受験の定員の半数は総合選抜になっているそうなので、国立大学受験で求められるオールマイティ型との対比が際立つ。

どっちもどっちな気がしなくもないが、昔に比べて国立大学、こと東大を受験するというのは大変なことだ。

(東大にも推薦入試ができて多様性が~というようなことを言われるが、ここ最近、推薦で東大に入学した現役東大生に何人か会ったのだが、これが入学者の多様性を広げるのに寄与しているかというと中々疑問だと感じた。その話はまた別途)

 

そこまで見渡すと、普通の公立高校から東大を目指すハードルはますます高くなりそうだ、ということ。

そして、身につけるべき知識の広さや物事に対して思考する力など、高校の数年間の受験勉強では到底足りなさそうだと思わないでいられない。

 

だから、早期から計画的に力を積み上げていかなければいけないし、そのために中学受験は必要なのかもしれない。

中学受験という機会でもなければ、少なくともそれを意識した生活をしなければ、小学生が知識を広げたり、論理的に考えたり、整理して記述したり、洞察したりするような経験はとても限られている。

 

で、何の話をしたかったというと、私が苦手な物理と化学だ。

 

私は中学受験をしていない。

高校受験は国数英の3教科で、理科や社会は入試科目になかった。

これらの塾に通ったこともない。

 

だから私は、15歳までに質の高い理科の学習というのものをやっていないのだ。公立中学でさらっと習った範疇で、分かったような分からなかったような感じでやり過ごし、本質的に考えることもせずに、ほとんど暗記だけで定期テストを乗り切った。(志望校の受験科目になかったので定期テスト対策をちょろっとやればそれでよかったし、苦手と言っても中学での理科の成績は10段階で8はあった)

そして、物理も化学も高校で手放して、分からないことを分からないままで現在に至っている。

 

だから、物理や化学の分野については、かなり基本的なことでさえ私は息子に教えてやることができない。

この苦手意識のせいか、息子に与えるものも、私にとって親しみのある地理や歴史、生物系のコンテンツや話題に偏りがちだ。

 

そうやって、私の苦手が子どもに受け継がれるのは避けたい。

なんなら子どもと一緒に、私も化学と物理の苦手意識を克服したい。

 

息子の一日の終わり。

ベッドに入ってから就寝までの20‐30分。

 

この時間、3年以上に渡って、毎晩毎晩読み聞かせをしてきたけれど、これから2日に1回は、息子と科学のテーマについて話し合うことにした。

 

以前から時々読んでいた「科学のなせ?新事典」の物理や化学に関するトピックをあえて意識して選択。

私も息子も、放っておくと動物や植物などの生物分野や天気や宇宙などの地学分野にいきがちなので・・・

 

息子は結構これが嬉しそうで、「なんでかな?」「こうなんじゃない?」「これ(ネットで)調べてよ」と話し合うのも盛り上がる。

 

楽しくコツコツ続けていきたい。