やっと仕事の山を越えた〜〜〜! とホッとして気がついたら。


日産スタジアムでのライブまで、あと4週間ではありませんか……!!!


いやもう期待しかないです。


ここのところ、彼らにとっては不運な出来事などもありましたが、日頃の彼らの言動やステージを観ていたら何を信じればいいかなんて明らかだし、これまでこんな風に本人たちの意思とは関係ないところで足を引っ張られたり誤解されたりしてきたんだろうなぁ……それでもへこたれず、行動で見せよう結果で見せようの精神で120%の頑張りをずっと続けてきたんだろうなぁ……と思うと、改めてその強靭な意志と精神力に敬服せざるを得ないし、ますます応援したくなるというものです。


信じているファンへの想いに応えようと彼らもますます魂燃やしてくれるだろうし、何度も言うけど、ライブに期待しかない!


というわけで、今頃ではありますが(笑)東方神起の韓国8枚目のフル・アルバム『NEW CHAPTER #1 : THE CHANCE OF LOVE』の全曲レビューを記しておこうと思います。(届いてすぐに感想はメモしていたのですが、アップするためには文章整えねばということで遅くなってしまいました)


皆さんそれぞれに感じ方はあると思いますが、ダヨリンはこんなところを聴きどころだと感じてます! というのを、気が向いたら楽しんでいただければ幸いです^ ^





まず第一に思ったのは、このアルバム、これまで東方神起にピンと来なかった人も、「ん!?」と、二度見ならぬ二度聴きする作品だろうな、ということ。

なぜなら、良い意味でアクがないから。良い意味で、です。

とにかく洗練と抜け感が半端なく、引き算の美学を随所に感じる。曲調はかなりバラエティに富んでいて、トロピカルハウスあり、AORあり、ヒップホップあり、オーガニックなバラードありと、かなりジャンルレス。

にもかかわらず、バラバラに感じさせることがなく、ちゃんと統一感がある。そこはプロデューサーであるユ・ヨンジンの手腕ではないかと(ヨンジン先生リスペクトのワタシ)。

じっくり聴くと多彩な要素があちこちにさりげなく散りばめられていて、曲もアレンジもサウンドも練られているけれど、それを意識させない。そして中毒性がある。練られているからすぐに飽きることがなく、聴けば聴くほど味が出るし、発見がある。

ぶっちゃけ個人的には前作より好きです、ワタシ。前作も良かったけど、90年代アシッドジャズ風の曲が多すぎた感はある。そういうアルバムなんですと言われればそうなんだけど、今作はいろんなテイストの曲が聴けてワクワクします。聴きがいがあります。

東方神起の作品って、ほかの歌って踊るK-POPグループに比べて、音作りがかなり独特というか、体温を感じさせる歌声をはじめ、生っぽさや肉肉しさ、重厚さや濃厚さを重視しているとワタシは感じてきました。

が、今作では、そこがかなり軽減されている。サウンドはもちろん、ヴォーカルに抜け感がある。これは意識してそうしているはず。というのも、曲ごとにヴォーカルディレクションのクレジットが入っているんですよね。それぞれの曲の方向性に応じた歌い方にこだわったんだろうなと。

ともすれば、そういうのをやりすぎると歌い手の個性が薄まっていって、色々やってるけど核が感じられないよね、ってことになる恐れもあるわけだけど、それをしたところで2人の声や歌唱に隠しきれない個性(笑)があるので、マイナスに働いていない。あ、ユノだ、チャンミンだ、と分かる声だし、どうやったって、ユノ節、チャミ節が出るので。


以下、ワタシの所感を綴った全曲レビューです!  ファン心を炸裂すべきか、ファン以外の人に伝えることを重視すべきか迷った挙句、両方がミックスしたレビューになったかも(笑)


◇◇◇


1. 平行線(Love Line)

世界的に大流行しているトロピカルハウスを、ついに東方神起も取り入れた。が、何が凄いって、ここまで音数を減らした勇気が凄い。自信がないとできない、引き算の美学。

そして、1:08あたりで、トラックの音を歪ませる、こういう細かいこだわり!  最後のチャンミンのハミングはアーハーハー♪なのか、ウーフーフー♪なのか、聴くたびにいろんな音に聞こえる。いずれにしても癖になる。


2.運命(The Chance of Love)

リードトラックにするのも納得のキャッチーさ。スッチャースッチャーという2拍子のリズムも含め、一度聴いたら頭から離れない。フォロワーさんが「スカのリズム」と指摘していて、言われてみれば!と頷き、その後、youtubeの「クラシック奏者がK-POPを聴いてみる」(というワタシの大好きな動画シリーズがあるのです)では「ポルカだな」と指摘されていて確かに!と頷き、つまりスカは元を辿ればポルカ!?と、本題から離れたテーマに行き着き。いやぁ、音楽って本当に面白いですね!(水野晴郎風に・笑)

ちなみに個人的な盛り上がりMAXパートは、終盤のブリッジ箇所の直後、

We’ll keep it together

we’ll fall in magic every single day !

の部分。「!」はワタシが勝手につけました。なんかそういう強さを感じる。

このキラーパートをわざわざ英語の歌詞にしたのは、ハングルが分からない人にも曲の核が伝わるようにしたい、もしくは歌って欲しいってことかなと思ったり。だってここカッコイイもん!!(真理) 

そして運命は「ウンミョン」なんだと学びました。ウリガ、ウンミョンイランゴ、オーイェイイェイ♪


3.全て過ぎ去っていく(Broken)

悲しげなタイトルとは裏腹に、柔らかで心地良いサウンドが印象的なミディアムナンバー。シンプルなアレンジだけど、後ろで鳴ってるギターのさりげない存在感が秀逸。

ちなみに、私事ですが、この曲を聴いたTタンが初めて東方神起をほめました!(驚) 

 「東方神起の曲ってもっとドロっとしてる印象だったけど、この曲は上質なコンテンポラリーポップスで、いいね」と。

……SMエンタさん、この路線の曲を今後も作れば、ファン層拡大できるかもですよ!(笑)

(ちなみにTタンは洋楽ロック中心にプログレやAORなども好きで、気に入ったらジャンル問わず聴き込む雑食の音楽マニアです)


4. Only for You

新境地!新境地! 炭酸水のようにポップでさわやか!!  2人のラップいいよ! 鍵盤いいよ! 

作曲と編曲を手がけたDelly Boi(Joonbass)氏とは誰ぞと調べてみたところ、どうやら韓国のプロデューサー? NCTの新譜に収録されている「Yestoday」という曲も手がけている模様。

NCTはSMエンタのアーティストの中でも、尖りすぎだろ!とビックリするくらい攻めに攻めた曲を出してくるので毎回チェックしていますが、ニューアルバムがまさかの売り切れで買えずじまいのまま現在に至る。もう買えるかな。


5. Puzzle

ユノソロ。「バイナウ?」のフレーズかっこいい。ダンスはよ!!ライブはよ!!!(と思ったけど韓国曲なので日本ではやらないか。悲)  


6.Closer

キターー!!!  ワタシ好みの曲。 影があって、でも力強い、すごくトンっぽい曲。チャンミンの声は、リズムの取り方が後ろにひっぱられる、こういう曲にすごく合う。つまり白人ロックよりブラック寄りの音が合う、とワタシは常々思っております。

Duncan de Moorと共に作曲と編曲を担当しているJihad Rahmouni氏はChance of loveの作曲クレジットのトップにも載ってますね。名前から察するにアラブ系? (検索したけどあまり情報出てこず)Chance of loveも、この曲も、どこかエキゾチックな香りがするのは彼の血筋も関係しているのかしら。


7.Bounce

ユノの「ハハッ!」とチャンミンのハイトーンが1曲で味わえる、キャビア&フォアグラ丼のような曲。ゴージャスだけど気取ってないので、あえて丼だと言いたい。最後、チャンミンの声でビシッとしまる。

抜け感のあるコーラスも印象的。抜け感抜け感と連呼してますが、このアルバムは本当にそこが肝だとワタシは思う。

いつものユノとチャンミンの声とは違う声が聞こえるけど誰?と思ったら、バックボーカルにOnestarという名前が。調べたけどプロフィール情報得られず。

しかしKenzieさん(SMエンタ所属のソングライター)と一緒にこのアルバムに名前が載っていた。
OSTでいろんな人が参加してるってことはドラマが映画のサントラ? てことはonestarさんはソロの歌手ですかね?  いずれにせよ、彼の声が良いアクセントとなってますね。


8. Wake me up

最初の鍵盤の一音から、あ、この曲好きだと思った。清涼感がありつつ儚げでもあるコード展開。そしてサビでやっぱり鍵盤が効いてて、そこに乗る2人のふくよかな歌声。

Andrew Choiと共に作曲し、編曲も手がけたCoach & Sendoは、SHINeeの「Everybody」をThomas Troelsenと共作したチーム。ベースがCoach、ピアノがSendo。すごくいい!


9.なまけもの(Lazy bones)

バラード、キターー(゚∀゚)━!!  
ユノの辛味と深み、チャンミンの甘さと切なさ、トンのバラードはどっちもあるから最高なんじゃーーーーー!!  そんな2人が終盤でハモる。昇天。


10.夜明けの空気(Without you)

耳馴染みがいいけど一筋縄ではいかないトラックに唸る曲。このアルバムそんなんばっかだけど。優しく流麗なアコースティックギターも素晴らしい。

最後、「えっ、ここで切っちゃう?」と言いたくなるような唐突な終わり方をするのが気になったのはワタシだけでしょうか(笑)

たぶんこの後も演奏が延々続いていて、無理やりここで切ったのかなと推測。それとも、余韻を残すためにあえて……?  いずれせよいい曲なんですが。


11. Sun & Rain

ピアノと歌だけで構成された、シンプルでクラシカルな曲。泣かせようとしてる曲ではないけど泣きたくなるような。聞き手の、それぞれの風景にとけこみそうな曲。

中盤の、ウーウーウーウーウーウーウー(これじゃ全然分からん笑)と2人が歌うブリッジが素晴らしい。 歌も演奏も。鳥肌たった。

作曲のMatthew Tishler は、東方神起の名曲「She」(AmyPower, Liz Rodrigues との共作)や「Chandelier」(Andrew Underbergとの共作)、EXOのSing for you(Aaron Benward,Felicia Bartonとの共作)なども手掛けています。

そしてこの曲の共同作詞にはチャンミンが参加。いやもうこのタイトルが既にチャンミンぽいというか。人生にもっとSunを!と歌う人じゃないよねチャンミンは。Rainも当然ある、でもそれが人生だよねと歌う人。

曲を聴いたあとに歌詞を読んで、うんうん頷きまくり。特にLean on our shoulders and watch the rainfall って歌詞(これは英訳だけど)が大好きですワタシは!

肩を寄せる、ではなく、「肩を寄せ合う」、しかも「雨を眺めながら」ってところにグッときました。雨を避けるだけでなく、雨を二人で眺めながら肩を寄せ合ったり、ときには一緒に雨に濡れたりするのも人生を彩る大切な時間だと思うので。

ここは、ユノとチャンミンの絆を歌っている部分でもあるだろうし、聴く人それぞれにもきっとそんな絆があるよね、という想いも込められているのかなと。

……はぁ、いいアルバムだ……。日産で……どれか1曲くらい……やってくんないかなぁ。(いややってくれなくても全力でスパークする準備は万端ですけどね!!笑)