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『ロパートキナ 孤高の白鳥』   

渋谷の文化村ル・シネマで観てきました。 ロシアの名門バレエ団マリインスキー・バレエのプリンシパル、ウリアーナ・ロパートキナの日常や言葉を追ったドキュメンタリー映画。

良かったです!

ロパートキナについては恥ずかしながら予備知識ゼロで行ったのですが、ダンスはもちろんのこと、人間としての魅力が伝わってきました。

なぜこれを観に行ったかというと。

よく一緒に韓国映画を観に行くトンペン(東方神起ファン)仲間のミナさんと、今度は何を観ますかねーと話していて、「この映画が気になってます」とミナさんが教えてくれたのです。

そこから、「バレエといえば、1月にシルヴィ・ギエムの番組をやっていたのを観たんですが」と、大晦日に日本でボレロを踊ったギエムの映像を見て泣いてしまったことを話したら、  

「私もです!!」とミナさんも共鳴してくれて。


もうこれはバレエの映画観に行っていいんじゃない?ということで、その話が出た翌日に観に行きました(笑)。




人それぞれ感想はあると思うのですが。


まずは、誰かとペアで踊るとき、こんなに自然に踊る人を初めて観ました。

自然。とにかく自然。とってつけた感じがない。 


一緒に踊るっていうのは、本来必然性があるもののはずで。でも、バレエでペアで踊る2人を観ていても、踊りのために踊っているように見えることが多くて(と自分が感じていることにも初めて気付いたのですが)。

そんな不自然さがロパートキナの踊りには全くなくて。2人の関係が、対話が、そのまま踊りで表現されていて。

これって、身体にしみついたテクニックのみならず、相手に自分を委ねている、開ききっているからだろうな、と思いました。

責任と重圧がのしかかる大舞台であっても、自分を良く見せよう、完璧に踊ろう、という気持ちを越えて、相手と魂を通わせることを本能的に優先できる人なんだ、と。   


あれ、これって誰かに似てる……ということで、重なったのは東方神起のユノです。

またかい!と思われるかもしれませんが、ワタシ結構冷静に見てると思います。


たとえば先日、BSフジで兵役前最後の東京ドーム公演のドキュメンタリーが放送されましたが。

「サクラミチ」のサビでユノとチャンミンが近寄って歌うとき、ユノはチャンミンの目をじっと見つめて歌うんですよね。

一瞬だけ目を合わせる、とかではなく、サビを歌う間、ずっと目をそらさない。

凄いな、と思いました。これ、なかなかできることではないですよ。

記録に残る、残される場だから、大抵の人は歌に集中することを選ぶと思うんです。でも、ユノは共にここまで歩んできたパートナーへの想いを最大に表現することを選べる人なんだな、と。

この歌が2人の歩んだ道や向かう道を重ねた歌であるならば、間違いなくそれは正しいんですよね。(でも、それができる人はなかなかいない。まずはテクニカルな部分をクリアすることに必死になる、というのもあるかと思いますが)



 


ロパートキナの言葉にも、印象に残る台詞が色々ありました。

「栄光を掴んだら、次に必要なステップはそれを忘れること」。

小学生の頃の気持ちにならないと、とも言ってました。常に一流の表現者として君臨し続けるには、慢心などしてる暇はないということですよね。




他にも、愛とは何か、を語るシーンも興味深かったです。ある作品を踊る上でロパートキナは主人公の気持ちになって色々考えたと。

「好きな人を手に入れることが愛?  それとも想い続けることが愛?」という問いかけは、ダンスとは関係なく議論できそうなテーマだと感じました。




とりあえず、ダンス好き、バレエ好き、芸術好き、美しいものが好きな人なら、観て損はない映画だと思います。



ちなみに、行った日がたまたま火曜日のサービスデーで、1100円で観られてラッキーでした^ ^  ル・シネマで映画を観るなら火曜日ですね!