ときどき成長したぽんぽんの姿に驚くことがあります。私の中では、ぽんぽんはまだ幼稚園児のような気がしているのに、現実には高校生になる大きな子供がいるという驚きです。もっと小さな赤ちゃんのように思っているときすらあります。私はぽんぽんの成長を認めていないのかとも思いましたが、やはり違う気がするのです。どうして私はぽんぽんを幼い存在だと感じてしまうのでしょうか。

 

赤ちゃんの頃から、ぽんぽんは成長がゆっくりで、成長曲線の下限に沿うように上ってきたのです。身体だけでなく、他の発達もそうです。三歳児健診では、自分の名前を言えず、積木を3つ積めませんでした。そのうえ早生まれです。だから幼稚園から小学校低学年ぐらいまでは他の子たちよりもいつもいつも幼かったのです。

 

ですが、小学1年時の担任の先生に、ぽんぽんは非常に優秀だと褒めて貰えたのでした。小学校の勉強だけでは物足りなくなるのではないかとも言ってもらえました。私は思いもしない言葉に目が点になっていたと思います。驚いたし、嬉しかったのです。それが、ぽんぽんを中学受験に駆り立てていく一因ともなりました。身体の成長も小学校に入ってから急激に進み、今は平均的な体格をしています。

 

ぽんぽんが産まれたあの頃の私は、ぽんぽんにただ生きていて欲しいと願っていました。ただ生きていてくれると言うことがこの上もなくありがたいことでした。高校へ行けなくても良いと考えていたし、中学受験をすることになるとは思ってもみませんでした。

 

ぽんぽんは命をつないで高校生になりました。なんとめでたいことでしょうか。