24日から、ちいかわの映画が上映されます。その情報をいち早くキャッチしてきたのはカルデラ家の大黒柱「ちいかわ夫」でした。
ちいかわ夫とは?
夫は可愛いものが好きなのです。可愛いぬいぐるみや、可愛い小物などを、たくさん所有しています。
ただ収集するだけなくとても大切にしており、捨てると言うことなど有り得ないのでした。そのため、結婚して以来、可愛いものたちはカルデラ家のなかで静かに数を増やし続けて来たのです。
その夫が、今、悩みの淵にいるのでした。
夫「高校3年生の子供がいる壮年の男が」
夫「ちいかわ映画を観に行ったら」
夫「浮くかもしれない……」
夫「観たいけれど、観れない……」
真夏の太陽のもと、ちいかわの上映を告げるポスターに心揺さぶられながらも、夫は勇気を奮えずにいるのでした。
◇ゾスコッカラス文明の歴史◇
紀元2026年7月23日
「予兆の影絵」
ゾスコッカラスの空に奇妙な光が走った。それは、世界のどこかで新たな試練が始まる合図である。ゾスコッカラスのかたすみで父なる夫は人知れず己の震えと戦っていた。
父なる夫
「ちいかわ ミタイ……」
「デモ……オジサン……ウク……」
この現実という名の怪物(リアリティ・ビースト)をまえにした男の魂の震えは、文明の記録者たちから新たなる神話の胎動として刻まれたのだった。国勢調査によればゾスコッカラスにはハチワレが存在しない。全員がちいかわである。そのためハチワレの助けを得ることは不可能であり、映画館に行くという小さな行動ですら、ちいかわ夫にとって、立ちはだかる試練となるのだった。
運命の前で、ちいかわ夫は、涙を流す以外の術を持たない。
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