ぽんぽん「定期テストまであと○日」
ぽんぽん「今度の結果次第では」
ぽんぽん「留年か退学するしかなくなる」
ぽんぽん「留年は有り得ない」
ぽんぽん「ということは……」
ぽんぽん「退学するしかない」
こんなに焦っているぽんぽんは初めてです。その姿は「ぽんぽんにも焦ることがあるんだな」という単純な驚きを私に与えたのでした。
焦る能力があるのならば、こんなに追い詰められる前に、焦ってがんばれば良かったのに……とは言わないことにします。やっとやる気スイッチが入ったのですから今は見守るべき局面に感じます。
中学受験以来の試練かもしれません。それでも今回の私には応援することぐらいしか出来ないのです。何も教えて貰えないので、ぽんぽんがどれほど厳しい立場に追い込まれているのかすら、私には分かりません。
焦っているということは、ぽんぽんにとって守りたい自分の人生があるということを意味しています。今ぽんぽんは、自分ひとりだけの力で、現実に立ちはだかる壁を乗り越えようとしているのでした。
◇ゾスコッカラス文明の歴史◇
西暦2026年2月23日
勝利か、さもなくば滅亡か
王国の存亡という局面に追い詰められたことにより、ゾスコッカラスの王ぽんぽん(KingPonpon)のなかに眠っていた、焦燥という名の未知の回路が起動した。
現代社会において焦りは忌むべきものとされる。「冷静さを欠く」「本来の力が発揮できない」と賢者たちは口を揃えて警鐘を鳴らす。
しかし、ゾスコッカラス史の解釈は異なる。焦りとは、生存本能が叩き出す、加速装置である。焦ることで、王ぽんぽんの脳は余計な考え(=東大親征の夢)を遮断し、進級という一点に全リソースを集中させることが可能となった。またこれまで、どこか遠い国の事象であった学習という行いが、焦りを通じて、王のなかで実体を得たのである。焦燥は、浮世離れした王ぽんぽんの魂を、現実へ引き寄せる重力となったのであった。
共通テストまであと326日




