現在、中高一貫校へ通う高3のぽんぽんにも、「学校へ行きたくない」と零したことがありました。ぽんぽんが高1の頃の話です。
そのときの私は気が動転して、オロオロしているうちに、ぽんぽんは私の側から離れて行ってしまったのでした。
>ぽんぽん「学校辞めたい、辞めて良い?」
>カルデラ「いやいや、そんな」
>ぽんぽん「だって理系科目が全然分かんないんだもん」
私は痛く反省したのです。ぽんぽんはきっと、勇気を振り絞って話してくれたのに、私の反射神経の鈍さです。だからといって立ち去っていったぽんぽんを、その場で追いかけていくのはどうなのかと思った私です。ここはご意見の分かれるところかもしれません。
カルデラ「さっきはびっくりしてごめんね」
カルデラ「あとで話したくなったら」
カルデラ「ぽんぽんのタイミングで来てね」
ドア越しにそう話しかけた私です。ぽんぽんは「ぁあ」とだけ答えたのでした。
そのあと私は、気むずかしい猫の相手をするように、ぽんぽんを待ちました。近付いて来てくれたなら受け入れて、離れていくなら追わないようにしていました。
それから何度も会話をしましたが、ぽんぽんはもう、退学の話をすることはなかったのでした。ぽんぽんは学校に友達がたくさん居ることを話してくれました。とても楽しいと言います。でも勉強がわからないのは如何ともしがたい事実のようで「それがつらくかなしい」とも話してくれました。
劣等感と戦いながら、来る日も休まず、ぽんぽんは学校へ通い続けていたのです。なんと勇敢なのでしょうか。
◇ゾスコッカラス文明の歴史◇
紀元2026年5月20日
遡ること高1の秋。ゾスコッカラス王国は未曾有の危機に直面していた。理系科目という理(ことわり)の軍勢による猛攻を前に王ぽんぽん(King ponpon)は前線からの撤退をほのめかした。しかし王は再び立ち上がる。撤退の道を選ばず、劣等感という矢が篠突く雨のように降りしきる学舎へと、一日も休まず進軍し続けたのだった。友達という同盟国に支えられ傷だらけになりながらも王は戦い抜いたのである。
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※最後に書き足しのメッセージがあります。蛇足なので読んでみたい方だけみてください。
ゾスコッカラスとは
天地開闢
ゾスの出現(SAPIXの思い出)
成績不振の告白
何の参考にも成らないようには思いますが、今まさに不登校や成績不振で悩んでいらっしゃるご家庭もあるかと思い、書き足します。
私は至らぬ親です。あのとき私に出来たことは待つことだけでした。「気むずかしい猫の相手をするように待った」と上に書きましたが、基本、それしか出来なかったのです。
家庭は安全で、私は味方だと、子供の頃の私が欲しかったものを用意したのでした。ぽんぽんと話すのがとても楽しいので、そばに来てくれるのを待てたという面も、もちろんあります。
ぽんぽんは早生まれで成長もゆっくりでした。誰でも同じ時期に、同じことができるようになるわけではないと、ぽんぽんの成長のなかで私は学びました。ぽんぽんは中学受験を経験して中高一貫校へ通っていますが、自ら勉強を出来るようになったのは高2の秋からです。学校の勉強について行けなくなったと打ち明けられた高1の1学期から、1年半ほど経過しています。
その間ぽんぽんは、ひとりでずっと苦しかったのだと思うのです。幼いことは悪いことではありません。いたわられるべきことだと私は思います。