お久しぶりの更新です。放置しっぱなしですみません。なんだか色々詰まってるな(笑)
取りあえず書けたところまで。連載の方を少しずつ再会できればなあと思ってますm(u_u)m
「疲れちゃった?」
「いえ、大丈夫です。ありがとうございます。」
そっと声をかけると、小さく笑んで首を振った。顔色もそんなに悪くないようだし、大丈夫か。
「無理しちゃだめだよ?どう?気になる演技はあったかな?」
今のところ、大丈夫だとは思うんだけどキョーコちゃんの意見も聞いてみたくて問い掛けた。
「・・・えーと。」
キョーコちゃんは困ったように眉を下げて視線を周囲にめぐらせた。
「大丈夫だよ。日本語だし何言っても周りにはわからないと思うよ?それにみんなそれどころじゃないだろうしね。」
周りはライバルに意識を集中させていて、俺たちの事なんて気にも留めていないだろう。それに、小声で話しているからそこまで聞こえることもないと思う。キョーコちゃんもそう思ったのか小さく口を開いた。
「あの、ですね。ドキドキワクワクしないというか。敦賀さんにお姫様のお話だと伺って、すごく楽しみにしているんです!原作もすごい読み込んで、お姫様の健気さというか。もの凄く感動したのに!それなのにあのお姫様!高びーなだけじゃないですか!お姫様はもっとふわふわしてキラキラしてないと!」
「キョ・・・・・キョーコちゃん。オーディション受けてるのは騎士の方だからね。落ち着こうね。」
握り拳を作って力説キョーコちゃんを、名前を隠すのもつい忘れて宥めた。
「落ち着いてます!敦賀さんはどんな相手だろうと本気で演技させる人だから心配なんてしてません!」
・・・なるほど。心配なんだね。
『ぷっ・・・・くくくく。』
場違いの笑い声が聞こえて、声の方を向くと目の前の審査員席に座る男性が腹部を押さえてテーブルに顔を突っ伏していた。あれって、ジャスティン・ロー監督だよな。
『ふわふわのキラキラか・・・ぷっ・・・・お嬢ちゃんは気に入らなかったか。』
「「えっ!?」」
半身をこちらに向けて声をかけられて飛び上るほどに驚いた。この人なんで日本語がわかるんだ!?
『優秀な人材を確保するのに、言葉を理解できなきゃ作品が正確に理解出来ないだろ?字幕や吹き替えなんてとんでもないぞ。喋れないけどな。』
俺の疑問を察したように説明を入れられる。何各語わかるんだこの人。
『申し訳ありません!あの、個人的主観といいますか。オーディションのお邪魔をするつもりはないので、どうぞお気になさらずに。』
監督が後ろを振り向いたことで、オーディションが途中中断しそうだ。今オーディションで演技している男の表情もかなり引き攣っているぞ。キョーコちゃんが慌てて謝罪するが、監督は気にした風もなく気づけた。
『気にすんな。ろくなのがいなくて退屈してたところだ。』
いやいや俺たちが気にします!他の観覧客からも視線を集めだしてしまっているし。勘弁してくれ~~~!
『今回の姫さんは、ふわふわってイメージじゃないんだけどな。嬢ちゃんの姫さんはふわふわのキラキラなのか?ぶ・・・キラキラ』
まだウケてるし、この人。笑い上戸なのか?応えなければ引き下がりそうもない雰囲気に、キョーコちゃんは諦めたように口を開いた。
『いえ、このお姫様は上品で高貴で、気高いイメージです。・・・それに聡明で。高慢なのはフリなんですよね?だったら、もっとこう・・・ふとした瞬間にそれが見えないというか。』
『ふむ・・・騎士の方はどうだ?今回のオーディションはそっちがメインなんだがな。嬢ちゃんの旦那も出てるんだろう?』
『へぇ!?』
『お姫さんが大好きな嫁って、嬢ちゃんの事だろう?あ・・・オフレコだったか?』
蓮!なんてことを暴露してるんだ!トップシークレットだぞ!?なんとかフォローしたいのだが、語学力が付いていかないんだよーー。聞き取るだけで精いっぱいだ。
『・・・・何かの勘違いですよ?人違いなされてるんですね。騎士は、野心しかないという感じですね。隠しきれてないというか、隠すつもりがないというか。もっと計算高い人だと思います。』
にっこりと微笑んで切り返すキョーコちゃんの笑顔が誰かを思い出すんだけど!夫婦になるとこんなところまで似てくるのか!!
『ほう・・・よく理解してるみたいだな。参考になった。嬢ちゃんの亭主も、資料で観た作品の中ではちょっと綺麗すぎるイメージだったが、面白くなりそうだな。』
ふむふむと頷いて、やっと彼は正面を向いてくれたが、このいたたまれない状況をどうしたらいいんだ!マスコミ完全シャットアウトなのが唯一の救いだろうか。
・・・・頼むから何事もなく終わってくれ。