白川郷と飛騨高山を訪ねる旅でお世話になったのが、またまた大好きな共立リゾートの宿“天然温泉ゆるりの湯 御宿 結(ゆい)の庄”(岐阜県大野郡白川村)です。
白川郷の合掌造り集落からも車で数分というアクセスのよさで、合掌造りを模した印象的な建物は遠くからでもよく見えます。
エントランスから
正面玄関。
共立リゾート系列に多いのですが、こちらも全館畳敷きなので、玄関で靴を脱ぎ、あとはスリッパなしで過ごせるのが歩き疲れた足にはほんとうに有り難いんです。
左手が帳場。
炉端をイメージした和風のロビー。
突き当りを左に曲がると、
廊下の先が客室棟です。
今回のお部屋は3階。
エレベーターを下りてすぐの
321号室。
共立リゾートらしい木の香ただようツインのお部屋。
右手が和ベッドの置かれた寝室で、
左手がリヴィングルームというコンパクトな客室です。
これも共立おなじみのお・も・て・な・し。
ベッドルームと独立したリヴィングは二人にはじゅうぶんな広さです。
窓際から見るとこんな感じ。
そしてお部屋からの景色。
東海北陸自動車道が見えて、白川郷ICもすぐ近くです。
洗面所もシンプルですが、すべて必要十分のクオリティです。
お部屋に荷物を置いたら、ウエルカムドリンクコーナー“琴水”で白川郷のプレミアム米100%で作られた甘酒やほうじ茶、ソフトドリンクをいただいて、
喉を潤しホッとひと息。それから館内巡りに出かけます。
湯上り処“花風”では淹れ立てコーヒーや紅茶がいつでもいただけます。
土産処の“千里”。
正面玄関や帳場、ロビーのあるところが外から見えていた合掌棟で、
太い梁(はり)や灯り取りの窓を見上げながら
玄関脇の階段を上っていくと、
合掌棟の2階はいこい処の“風ぐるま”というスペースで、白川郷を紹介するDVDの上映や、大きな地図に観光カイドブックなども置いてあり、いろいろ情報収集ができます。わたしは部屋に備え付けの共立リゾート共通の作務衣(さむえ)の方が好きですが、レンタル浴衣もここにあります。
合掌造りの家から移築してきたという梁は、間近で見ると迫力満点。
探検のあとはやっぱり温泉。“天然温泉ゆるりの湯”を心ゆくまで堪能します。大浴場には内風呂と
露天風呂があります。浴室内の写真は撮れませんので、上2枚の写真は宿のホームページよりお借りしました。
大浴場の他にも
空いていれば予約不要で入れる貸切風呂が2つあります。いや、もう最高っ。
風呂上がりには嬉しいアイスキャンデーのサービスが。晩ご飯の前だけど・・・でも食べたいっ
さて、お楽しみの夕食は食事処の“山ぼうし”へ。
窓際の席につき、本日のお品書きを見ながら一緒に飲む日本酒を吟味中。
前菜はあまごの甘露煮、枝豆真丈(しんじょ)に海老銀杏串、つぶ貝旨煮、皮鯨と加賀太胡瓜の霙和(みぞれあ)え、胡麻豆腐にほんのり甘い青梅ゼリー。お凌(しの)ぎの飛騨牛握り寿司が思わず「おかわりっ」と言いたくなる美味しさでした。前菜の後の先椀は白川郷名物の“すったて汁”で、地元白川郷では祝い事などのときに出される郷土料理だそうです。茹でた大豆をすりつぶし味噌や醤油で味をつけた汁物で、鮭や冬瓜(とうがん)、牛蒡、木耳(きくらげ)、人参、三つ葉などの具がたくさん入っていて、具を食べた後のスープもまた格別の美味しさです。
可愛らしい合掌屋根の下に隠れているのは
本日のお造里(つくり)。鱸(すずき)、アオリ烏賊、鮪、鱧(はも)に青海苔蒟蒻です。
そしてメインはとんがり帽子のタジン鍋で蒸す“野趣鍋”です。厚みのある飛騨牛と、骨付きの豚肉と鶏肉にはすでにしっかりと味がつきホロホロに煮えているので、牛肉と野菜に火が通ったら、右からポン酢、山椒酢、そば味噌の三種のタレにつけていただきます。牛、豚、鶏を一つの鍋で味わう機会などなかなかないし、旨味を吸った野菜もみな美味しくて、思わず箸が進みました。
好みで選べる心ばかりの一皿は“合鴨ロース煮”と、
ちょっと珍しい“金時草(きんじそう)と鶏ほぐし身のポン酢掛け”。加賀野菜の金時草は写真ではわかりづらいのですが、緑の葉の裏が鮮やかな紫色をしていて、茹でるとちょっとぬめりが出てそれがまたいい食感です。
最後のお食事は白海老のかき揚げ丼と赤出汁。白海老といえば富山湾ですが、白川郷と富山は意外に近く、高速なら約1時間で行けるそうです。
デザートはジュレの載ったフルーツと抹茶わらび餅。どれもほんとうに美味しくいただきました。ご馳走さまでした。
共立の宿に泊まるときは、夕食時間を必ず早い方(この日は午後5時45分)にしなければなりません。
なぜって、午後10時からの“夜鳴きそば”が食べたいから~。
共立に来たらどんなにお腹がいっぱいでもこれを食べなければ夢見が悪いので、そのために夕食は早い時間にしておいて、心置きなく夜鳴きそばが食べられるよう準備万端整えておかなければなりません、はい、ぜったい。今回も安定の美味しさの中華そばでしたよ。
一夜明けたら朝風呂をいただいて、
湯上り処でキンキンに冷えた乳酸菌飲料を一気飲み。
それから朝食です。朴葉(ほうば)焼き味噌にたっぷりのきのこ汁、牛肉の時雨煮に出汁巻玉子、焼き鮭に豆腐のグラタンなどなど、品数の多い朝食膳に飛騨コシヒカリのご飯がすすんで止まりません。
お伊勢参りのときに初めて共立リゾートの“いにしえの宿 伊久(いきゅう)”(三重県伊勢市)にお世話になってから、その質の高いサーヴィスとお料理の美味しさ、居心地のよさが忘れられず、機会があると共立の宿を選んで泊まるようになりました。
今回の“天然温泉ゆるりの湯 御宿結の庄”も期待に違わず、文字通りゆるりとくつろいで過ごせるとてもいいお宿でした。宿がよければ旅の思い出も倍増するもの、幸せな記憶がまたひとつ増えました。
yantaro