師走に入ってすぐ、わたしたちの愛してやまない韓国の俳優キム・ナムギルさんが主宰(しゅさい)しておられる非営利文化芸術NGO団体〈GILSTORY〉のInstagramで、“인생네컷(インセンネッコッ・人生4カット)×文化芸術NGOギルストーリーのコラボレーション・プロジェクト”のお知らせがありました。
俳優キム・ナムギルの限定版フレーム発売
安全な家が必要なお年寄りの方々に
あたたかい気持ちを伝えられる
俳優キム・ナムギルの限定版フレームに
今すぐ人生4カットで出会ってくださいね
2023年11月30日~(2024年)1月3日まで
“人生4カット”って何と調べてみると、韓国発の進化系プリクラのことで、その名のとおり一度の撮影でポーズの違う写真を4カット撮れて、それが四コマ漫画みたいに縦一列に並んでプリントされて出てくるのだそうです。ふつうのプリクラすら撮ったことのないわたしにちゃんと撮れるのか~ですが、上のInstagramのつづきを読むと、販売金額のうち20%が現在GilstoryNGOが展開しているキャンペーン〈밤새 안녕하셨어요・パㇺセ アンニョンハショッソヨ(今宵もお元気ですか)〉クラウドファンディングに寄付されるとのこと、そうと聞いては行かないわけにはいきませぬ、うん。
というわけで、ギル友くまさんとふたり、決死の覚悟で向かったのがこちらの“人生4カット新大久保店(東京都新宿区)”です。
お店は、コロナ禍の2020(令和2)年に改装を終え新しくきれいになったJR新大久保駅の出口を出て右手のガードをくぐり、最初の交差点の近くにあるのですぐにわかります。
さて、おそるおそる店内に入るとプリクラなのでカーテンのかかった個室が3つ並び、そこから先どうしていいかわからずまごまごしている見るからにプリクラ初心者のおばちゃん二人組に気づいた若くてかわいらしい女性の店員さんが、優しく声をかけてくださいます。3室は画像の背景色がピンク、ブルー、パープルにわかれているそうで、ナムギルさんの写真を撮りたいと言うと、両替(機械は500円硬貨しか使えません)から撮影のしかた、画像のダウンロードの手順まで、嫌な顔ひとつせず丁寧にレクチャーしてくださって、ほんとうにありがたかったです。
わたしたちが行ったときはパープルのお部屋が人気で、くまさんはそちらに並ばれたので、わたしは空いていたピンクのお部屋に入りました。画面はこんな感じ。注意書きにもあるように、この次の画面で出てくるQRコードにチェックを入れると、撮影した画像データと撮影中の様子の動画がダウンロードできます。後で見るとこの撮影中の動画が意外とおもしろくて、もちろんひとさまに見せられるシロモノではないのですが、何とかポーズを合わせようと必死になってわちゃわちゃしているところが我ながら笑えました~。
じつはわたしたち、できることならじぶんの入らないナムギルさんの写真だけがほしいんですと先ほどの店員さんに訴えてみたのですが、プリクラなので人物が入らないと機械が故障するおそれがあるとのこと。さすがにそれはマズいので、仕方なく個室でひとり悪戦苦闘しながら何とか撮影。上から順番に撮っていくのですが、シャッターが下りるまでの時間が短くて、あ、近寄りすぎ、あ、手が合ってない・・・とあたふたしっぱなし(笑)。撮り終えたときはフルマラソンでもしたかというくらいの汗だくで、くまさんとふたり大笑いしました。
そしてこちらが、なんとくまさんが編み出された神業ショット。この日ご一緒できなかったギル友ななさんにも何とかお届けできないかというくまさんの優しいお気持ちが生んだ奇跡の一枚です。おふたりの友情にわたしまで感激。ブログアップも快くご了承いただいて、ほんとうにありがとうございます。
ひとまず無事に“人生4カット”を撮り終えたらちょうど時分どき。お昼は韓国家庭料理のお店“梁(ヤン)の家”さんでカルビクッパをいただきました。いつにない緊張と焦りでちょっぴり疲れた体に、ホロホロの牛肉と野菜たっぷりのクッパが沁みわたります~。
ランチの後は甘いもの、ですよね~。安定の“東京凮月堂”さんでケーキセットをいただきました。ケーキの美味しさはもちろんのこと、年配のウェイターさんのさり気ない心配りと適度なサービスが心地よく、新大久保へ行ったらまた必ず来たいと思いました。
帰り際、JR新大久保駅前に話題の“10円パン”のお店を発見。注文を受けてから焼き始めるので並んで待ちながら見ていると、パンというより大きな今川焼きという感じです。店員さんに聞くと中味の定番はチーズだそうで、ほかにカスタードとあずきの三種類あり、後からくるひとを見ていると、確かにほとんどの方がチーズを選んでおられました。
わたしは自宅で食べようと持ち帰り用に包んでもらったのですが、バッグの中から甘~く香ばしい匂いが立ち込めて、電車の中では隣のひとに小さい声で「すみません・・・」と謝るほどでした。りんごやキウイとともに撮ってみましたが、10円パンのサイズ感が伝わるでしょうか。まるでホンモノの十円玉みたいなリアルな型抜きに感激して裏返してみると、
なんと裏側にもちゃんと平等院鳳凰堂が。味だけでなく見た目もなかなかクオリティが高いです。あずきにしたので中央が黒っぽく写っていますが、レンジで温めてからオーブントースターで焼くと外の皮がパリッとして、とてもボリューミーで美味しかったです。夫とはんぶんこして食べていたら「これが10円なの」と驚くのですが、さすがに名前は10円パンでもお代は10円ではなく、ひとつ税込み500円です。出来立てをすぐに食べるなら、きっとチーズも美味しいと思います。
ソウルでも日本でも、ギル友くまさん、ななさんとはいつも笑いの絶えない珍道中が定番なのですが、この日もきっとギルスト(Gilstory)のコラボでなければ決してチャレンジすることはなかった“人生4カット”をともに経験させていただき、またひとつ、楽しい思い出の1ページが加わりました。いつもご一緒させていただいてほんとうにありがとうございます。
初体験はいくつになってもワクワク、ドキドキ。こんなに楽しい寄付プロジェクトを用意してくださったナムギルさんとGilstoryのスタッフの皆さんにも、こころより感謝を申し上げます。
yantaro