九州や東北など各地での豪雨被害、さらに尋常ではない高温に見舞われる日々の連続に、このところ今日一日を生きるだけもしんどいと心底思います。テレビで繰り返し叫ばれる「命を守る行動をビックリマーク」という呼びかけすら、何度も聞くうちに次第に形骸化して、片耳で聞き流そうとしているじぶんに気づいてハッとします。

 

近くの駅のコンコースにたくさんの七夕飾りが~おねがい音譜

 

 「数十年に一度経験するかしないかの豪雨」というせりふもここ数年、毎年聞いている気がします。しかも一年のうちに二度三度言われると、「あれはてなマークこの前もそう言っていなかったっけはてなマーク」と“数十年に一度”ということばの重みと頻度との乖離(かいり)に感覚が麻痺しそうになるのが怖ろしく、そしてその後に見る被災地の様子にはいつもことばを失って、やはり警報は偽りではなかったと思い知ることになります。むかしから豪雨も台風もあったはずですが、いつからこんなにただ雨が降るだけでひとが何人も亡くなるような事態になってしまったのだろうと愕然とします。

 

ほんとにこんなにも暑いのに、誰もお水もあげないのに、元気に花を咲かせてくれるお花たち。

 

 昨日今日(7月16日~17日)の猛暑もほんとうに酷かったですね。あらかじめ“危険な暑さになる”と警告されていましたが、体感的にその予想など遥かに超える異常な高温は、外で呼吸するだけでも胸が焼けるような気がしました。テレビやネットニュースでは前日から“熱中症警戒アラート”の発令を報道し、繰り返し不要不急の外出は控えるよう、なるべく屋内でエアコンなどを活用して涼しく過ごすよう呼びかけていますが、その呼びかけにいったいどのくらいの効力があるのだろうと思わずにはいられません。

 

 

 たとえ熱中症警戒アラートが発令されても、だからといって勝手に仕事を休むことはできないし、学校の部活動やスポーツの大会などもおそらくそうでしょう。誰だってこんな日は無用な外出はしたくないし、エアコンの効いた部屋で休んでいたいに決まっています。でも道路工事や建設現場、宅配業者など屋外で作業をされる方々、そして屋外スポーツの部活動などは自己判断では休みづらいだろうと思うので、せっかく熱中症警戒アラートを発令するのなら、そういうときにこそ国家権力を活かし、指数がいくつを超えたら自動的に休業にするなどのシステム構築ができないものかと思います。

 

 

 そのためには基本的なルールづくりとその周知、そして一部ではなくわたしたち国民全体の理解が不可欠だと思います。熱中症警戒アラートが発令されるような異常な暑さや豪雨被害など日常生活の維持が困難と思われる災害時は、たとえば宅配便が指定日より少し遅れても譲歩するとか、工事や大会やイベントなどはできる限り延期するなどの対策をとり、それらに対して皆が平等に理解を示し、非難や誹謗中傷をすることのないような社会的コンプライアンスが浸透してほしいと切に願います。政府やマスコミも国民に「命を守る行動をビックリマーク」と呼びかけておしまいではなく、ひとりひとりがその置かれた環境のなかで自主的に命を守れるよう、守ったことで不利益を被ることのないようなシステムをぜひ考えてほしいです。

 

元気が出る色ビックリマーク

 

 今日のこの灼熱地獄のもとで、道路の白線引きをしてくださっている作業員の方々のお姿を車の中から見ながら、こころの底からそう思ったことでした。

 

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