先日、某新聞記事で“ロジハラ”ということばに出会いました。正確にいうと新聞記事ではなく、新聞に掲載されたナンバークロスワードパズルを解いていて、その中の答えのひとつが“ロジハラ”だったのです。ナンバークロスワードパズルなのでマス目に振られた数字に該当する仮名を当てはめながら解いていくと、どうしても答えが“ロジハラ”になってしまい、わたしは初めて耳にする単語なので合っているのか自信がなくて、夫に「“ロジハラ”って聞いたことあるはてなマーク」と尋ねても、もちろん知らないと言います。

 

今日の写真は先日の七夕の日、ギル友yugilさんが誘ってくださり、5月のツアーの折に我らがキム・ナムギルさんが訪れられたところのひとつ、東京六本木の『つるとんたん』というお店にご一緒させていただいたときのものです。わたしはお店の外観の写真を撮り忘れ、yugilさんよりいただきました。ありがとうございます。

 

 早速調べたところ、ロジハラとは“ロジカル・ハラスメント”の略で、「相手に強く正論を突きつけてミスなどを指摘し、追い詰める行為」を指すそうです。そんなハラスメントもあるんだ・・・と驚いてマス目に書き込みながら、確かにさまざまなハラスメント被害が叫ばれる今、あってもおかしくないのかもと思いつつ、ふと不安になったわたしは内心ドキッとしました。もちろんじぶんでは相手を追い詰めるつもりなど毛頭ないのですが、すぐに理屈を捏ねるわたしのこと、気づかぬうちにどこかで誰かにロジハラまがいのことをしてやしなかったかと冷や汗あせるものです。本人に「そのつもりはない」ことが一番の問題なので、ロジハラの意味を知ってまずハッとしたのがそれでした。

 

そのときの写真がこちら。yugilさんより教えていただき、benn_choiさまのInstagramよりお借りしました。ありがとうございます。麺類がとてもお好きなナムギルさんが召し上がったのは“かつカレーのおうどん”(奥)だそうですラブラブ

 

yugilさんが事前に調べてくださり、ナムギルさんたちがお使いになった個室を予約してくださいました合格

 

 ロジハラの場合、多くは“正論”だから、もしくは正論だと思い込んでいるから厄介なのですよね。言っている本人はじぶんが正しいと信じているので強く出るし、それをちゃんと受け止めてもらえないと、じぶんではなく相手が悪いと思ってしまいがちです。それに対して相手はほんとうは反論したくても、正論でぐいぐい押してこられれば隙を見つけるのも難しいし、立場によっては怯まざるを得ず・・・たとえば職場の上司と部下とか、一般社会でも年長者と若者とか・・・ときには泣き寝入りするしかなかったりすることもありますよね。

 

わたしたちがいただいたのは“おうどんの会席”というコース料理で、最初は小さなぶっかけうどんの小鉢もついた前菜の盛り合わせです。一品一品手が込んでいて、どれもとても美味しいですラブラブ

 

つづいて季節の逸品は夏筍(なつたけのこ)のかつお出汁煮。

 

 拙ブログの過去記事『どこまでがハラスメントはてなマーク』(2021年5月22日付)を書いたときも、わたし自身はまったくハラスメントの意識などなかったところに「それはエアー・ハラスメントだビックリマーク」と決めつけられて面食らったわけですが、その時点でわたしが認知していたハラスメントは恥ずかしながら“セクハラ(セクシュアル・ハラスメント)”と“パワハラ(パワー・ハラスメント)”くらいでした。そして記事を書くにあたって調べてはじめて“マリハラ(マリッジ・ハラスメント)”、“リモハラ(リモート・ハラスメント”、“マタハラ(マタニティ・ハラスメント”、“アルハラ(アルコール・ハラスメント”、“ブラハラ(ブラッドタイプ・ハラスメント”など、さまざまなハラスメントがあることを知るに至りました。

 

季節の揚げ物は、夏らしい鱧(はも)と茗荷(みょうが)、獅子唐(ししとう)の天ぷらです。

 

 あれから2年。もしやハラスメントの種類が増えているかもしれないと今一度調べてみると、ありました、わたしの知らないハラスメントがいくつも・・・。たとえば“モラハラ(モラル・ハラスメント)”、“ソーハラ(ソーシャル・ハラスメント)”、“ジェンダー・ハラスメント”、“スモハラ(スモーク・ハラスメント)”、“テクハラ(テクノロジー・ハラスメント)”、“リスハラ(リストラ・ハラスメント)”、“スメハラ(スメル・ハラスメント)”、“セカンド・ハラスメント”などです。とてもすべては書ききれないのですが、失礼ながら、ここまでくるともはや早口ことばみたいで覚えるだけでも大変、逆に日常の話題のなかでハラスメントにあたらないものを探すほうが難しいかもしれないとさえ思います。

 

コースのメインの細うどんは、なんと25種類ものお味の中からチョイスするスタイル。写真はyugilさんが注文なさったナムギルさんと同じ“かつカレーのおうどん”です。すごくボリューミービックリマーク

 

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根性なしのわたしはあっさり味の“鴨肉のおうどん”。旨味の詰まった鴨汁に厚切りの鴨肉と鴨のつみれがたっぷり入り、そこに鴨肉との相性抜群の葱(ねぎ)も太・細二種類加わってこれぞ鴨うどんビックリマークの味わいです。

 

〆のデザートはさっぱりと胡麻風味のアイスクリームです。つるとんたんさんのおうどんは本場四国の讃岐うどんがもととなっているそうで、お味はもちろん、コシの強さにのど越しの良さは天下一品。そしてナムギルさんでなくともお顔がすっぽり入ってしまいそうな大きな焼きものの器に入っているのも名物のようです。

 

 わたしの基本的な考えは先の記事『どこまでがハラスメントはてなマーク』に書いたのと同じで、何でもかんでも“ハラスメント”をつけて被害者ぶるのは好きではないし、それがひととひととの円滑なコミュニケーションを阻害するのではないかと心配なのですが、こと今回の“ロジハラ”に関しては、わたし自身がその加害者になっているかもしれないと思うと知らんぷりを決め込むわけにもいかず、おおいに己の言動に気をつけなければならないと感じた次第です。生来の理屈っぽさを根底から変えるのはなかなか難しいのですが、正しいと思ってもそれをひとさまに押しつけない、頭から否定してかからない、などやるべきことはたくさんありそうです(・・・と、こういう物言いがそもそも理屈っぽいのかもしれません・・・あせる)。

 

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さらに、つるとんたんさんでは0.5玉刻みで3玉まで無料で麺の増量サービスをしてくださるそうです。わたしは一人前でもやっとですが、一見うどんには見えないようなクリーム系のつゆやチゲ鍋ふう、ちゃんぽんふう、あんかけなど味のバリエーションがとても豊富なので、つゆを最後まで楽しむにはいいサービスかもしれません。お誘いくださったyugilさん、そしてご一緒させていただいた皆さま、貴重な経験をさせていただきほんとうにありがとうございました。

 

 “ハラスメント”というそのことば自体もかなり強くて、わたしの過去の経験のように「(あなたの行為は)〇〇ハラだビックリマーク」と誰かに言われるのも実のところ心折れるものがありました。でもハラスメントも行き過ぎると悲劇を招く場合もあるので、やはり深刻にならないうちに解決するのが望ましいですよね。職場の場合は企業研修などでの啓蒙も大切ですが、やはり基本は「じぶんがされて嫌なことは他人にもしない」という自制の気持ちを持つこと、そしてひとりひとりが相手を思いやる心を忘れないということに尽きるのではないかと思います。わたしの場合は今回のナンクロを気づきとして、今以上理屈っぽくならないよう十分こころしなければ、と思っているところです。

 

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