キム・ナムギルさんのグローバルツアー in ソウルコンサートの前夜、くまさんと合流してから向かったのは、ず~っと以前から一度は見たいと思っていた城北洞(ソンブクトン)、プクチョンマウルの夜景星空です。

 

 ナムギルさんが主宰しておられる文化芸術NGO団体Gilstoryのキャンペーンのひとつ、「道の物語:道を読む男 城北(ソンブク)編」のオーディオガイドのTrack9「북정마울의 밤(プクチョンマウルの夜)」、Track10「서울성곽(ソウル城郭)」にも出てくるこの景色は、夜間でなければ見られないのでさすがに女ひとりで歩くのは少々危険ですし、これまでの道歩きは冬場が多かったこともあり、いつか見たいと願いながらもこれまでご縁がなかったのでした。今回のナムギルさんのソウルコンが6月10日に決まったときから、このチャンスを逃す手はないビックリマークとくまさんとわたしのこころは決まっていて、そうしてやっとこの日を迎えることができて感無量の思いですラブラブ

 

 というわけで、もちろんその道行きのスタートは、わたしたちにとってバイブルのようなナムギルさんの『漢陽都城(ハニャントソン)オーディオガイド 1・城北(ソンブク)区間』の冒頭に出てくる“地下鉄4号線漢城大入口(ハンソンデイㇷ゚ク)駅6番出口”。

 

 「3番のマウルバスに乗ってプクチョンマウルのてっぺんで降ります」というナムギルさんのガイド通りに“三仙橋(サムソンギョ)、城北(ソンブク)文化院”のバス停から3番のマウルバスに乗ります。

 

 3番のマウルバス「성북(城北)03」がこちら。“マウル”は町とか村という意味で、ソウルのマウルバスはふつうの路線バスに比べるとご覧のように一回り車体が小さく、そのぶん小回りがきくし、地下鉄や路線バスの通っていないところや狭い道なども走ってくれる“地域バス”のような存在で、地元のひとたちの足として親しまれている便利なバスです。

 

 そしてナムギルさんのおっしゃる“プクチョンマウルのてっぺん”がここ“노인정(老人亭)”のバス停です。2019年の12月に訪れたときは待ち合いのベンチにダンボール箱などが乱雑に積み上げられていて少しがっかりしたのですが、今日はきれいに片づいています。

 

 「道の物語:道を読む男 城北(ソンブク)編」のオーディオガイドTrack7「북정마울(プクチョンマウル)」で、ナムギルさんが朗読してくださっているチェ・ソンス詩人の『북정 흐르다(プクチョン、流れる)』が記されたボードも、タイトルの部分は割れてなくなり、そのほかもかなり傷んでいますが、まだちゃんと読めるくらいには残っています。

 

 バス停の横の“プクチョンカフェ”。

 

 2016年12月、ナムギルさん主演の映画『パンドラ』のプレミアム試写会に参加したときのオプショナルツアーではじめてここを訪れて、以降何度か来ましたが、そのときからずっと変わらないこの看板ラブラブ。いつからここにあるのかわかりませんが、色褪せもせず、壊れもせず、飄々とじぶんの居場所を守っているのが何だかいいなぁと思います。

 

 ナムギルさんのお好きそうな路地道ラブラブ

 

 鳩の壁画も変わっていません照れ

 

 プクチョンカフェに掛かっていた看板の“城郭と自然が美しい 住みよいプクチョンマウル”というキャッチコピーそのままの景色です。

 

 同じく「道の物語:道を読む男 ソウル漢陽都城編」の“キム・ナムギルと漢陽都城10人10色キャンペーン エピソード2「漢陽都城からの思索」”の中でナムギルさんが写真を撮っておられるオブジェ“나를 만나는 숲(わたしに出会う森)”もありました。

 

 おっビックリマーク車の下に猫ちゃんラブラブ

 

 こっちにもビックリマーク

 

 こんなに明るいのですが、このとき午後7時55分、ゆっくり上って行くとちょうどライトアップの時間になりそうです。 

 

 家と家の間の小径を通り抜け、

 

 少し上って振り返ると、眼下にもひとびとの暮らす街・・・。

 

 城壁に向かってもう少し上ります。

 

 森閑と静まり返った道。

 

 ←臥龍(ワリョン)公園の方へ。

 

 今回はくまさんと二人なので安心ですが、この辺りは人通りもなく、やはりひとりで来るにはちょっと勇気のいるところです。

 

 遊歩道の脇には紫陽花あじさいが咲き始めています。

 

 プクチョンマウルからゆっくり歩いて5~6分、前方に城壁が見えてきました。

 

 やった~~ビックリマーク来た~~っ乙女のトキメキ 夢にまで見た城壁のライトアップ星

 

 

 Track 9〈プクチョンマウルの夜〉

 

   午後6時、おしゃべりさんも口を閉じます

 

   プクチョンマウルの夜は早く訪れます

   窓に一つ、二つ、灯りがともるころ

   夜空には月の素顔があらわれて

   街灯はまた、小さな月のように浮かんでいます

 

   城郭の照明まで・・・

 

   月を見るほか、やることはありません

 

   月光をひとりじめ、

   プクチョンマウルの夜です

 

     「道の物語:道を読む男 城北(ソンブク)編Track.9「북정마울의 밤(プクチョンマウルの夜)」より

 

 城壁の内側の道。

 

 ライトアップされているのは外側の道です。

 

 このとき時計は午後8時10分。空が明るく写っていますが実際はもう少し暗いです。

 

 刻字城石(こくじじょうせき=築城の時期や工事責任者の名前などを刻んだ石)のようなものもありました。

 

 ナムギルさんのおっしゃる“龍の背のような”城壁の連なりラブラブ

 

 遠望しても・・・

 

 近づいて見ても・・・

 

 手で触れてみても・・・・・・頼もしく美しい漢陽都城。

 

 わ~スター 木製階段の下にもライトがひらめき電球

 

 城壁に沿って東の小門、惠化門(ヘファムン)方向へ下ってゆきます。

 

 「道の物語:道を読む男 ソウル漢陽都城編」の“キム・ナムギルと漢陽都城10人10色キャンペーン エピソード8「キム・ナムギル 友人たちとの城巡りの遊び」”に登場する城壁のライトアップは、たぶんここではないかと思います音譜

 

 夕暮れの路地道にもいました、白黒の猫ちゃん花

 

 いつまでも、いつまでも眺めていたいこの景色。

 

 灯りのともるプクチョンマウル。

 

 ナムギルさんのいらっしゃるここ、どこかなぁ~と思いながら撮りました。

 

 暗門(アンムン)の近くでは、満開は過ぎていますが夜目にも美しい薔薇のアーチが迎えてくれます。

 

 暗門をくぐって城壁の内側の道に入ります。

 

 あら・・・

 

 ずいぶん前の“RECORD”だったかな・・・“影の友だち”ビックリマーク

 

 はじめてゆっくりと見たソウルの夜景はとてもきれいでした。くまさん、ご一緒させていただき、ほんとうにありがとうございました。

 

 感激で胸はいっぱいなのですが、ふたりとも食事をしていないことに気がついて、城壁に別れを告げて臥龍(ワリョン)公園から成均館(ソンギュンガン)大学前に下りてきました。まもなく閉店というお店に滑り込んで、ひとまず腹ごしらえ割り箸

 

 ピリッと甘辛いビビン冷麺、歩き疲れた体にしみわたりました。

 

 道を歩くことは巡礼でもあり、人生を生きてゆくことと似ているとおっしゃるナムギルさん。そしてたとえ同じ道でも、新たな気持ちと視点をもって歩けば、それはつねに“新しい道”になるのだと教えてくださっています。同じ志を持つ友と、ナムギルさんが照らしてくださる道を、これからもともに歩んでゆけたら幸いです。
 
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