(⑥からつづく)MCファン・ジェソンさんとともにしたコーナーが終わり、ここからはふたたびナムギルさんの歌とトークがはじまります。お召し替えを終えたナムギルさんの衣装は白いインナーの上にアイボリーのニット素材のような襟つきのジャケット(カーディガンかなはてなマーク)を羽織り、ボトムはまたしても左ひざに穴のあいたジーパンという爽やかなスタイルで、9曲目のソン・シギョンさんの『너의 모든 순간(君のすべての瞬間)』を歌われます。

 

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 やはり先ほどの全力『CANDY』ダンスビックリマークはかなり体力を消耗なさったのではないかと思われ、会場からは「잘해요(チャレヨ~=すごくうまい)」の声がかかるのですが、ご本人は「ウソばっかり」と納得していない様子で「もう限界みたいです」なんておっしゃいます。『君のすべての瞬間』は東京公演でも歌われた曲で、「星から来たあなた」というキム・スヒョンさん主演のドラマのOSTに入っていると紹介されましたが、選曲したのはとても好きな曲だからとおっしゃっていました。この後10曲目のパク・ギヨンさんの『마지막 사랑(最後の愛)』の曲紹介にいくのですが、この辺りのナムギルさんが身体的に一番しんどそうに見えて、わたしのメモには端っこに“ほんとにつらそう”と走り書きしていました汗

 

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 ちょっと待って、とひと息おいてから歌いはじめられましたが、その甘い歌声にはいささかの遜色もなく、わたしたちを切ない歌の世界に誘(いざな)ってくれます。歌い終えたナムギルさん、「声がもう出ない。お金を返さなくちゃ」とかおっしゃるのですが、会場から「座って歌ってビックリマーク」の声がかかると「座ったら見えない人もいるから・・・」とどこまでもファンを気遣ってくださいます。みんな知っていることだけど、ウリ・ナムギルさんはほんとにいいひと合格ですよね。「公演を楽しんでいらっしゃいますかはてなマーク」と聞いて皆の「네~(ネ~=は~い)」の返事には、おしゃべりのときにはよかった空気がぼくが歌うとぐっと下がる、みたいなことも言われた気がしますが、いつもこれが最後だと思って最善を尽くしていると話されるのには会場全員が深く納得。今日は特にふだんの何倍も、ですよね。

 

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 咳き込む回数も水を口に運ぶ回数も増えて、たぶん会場も皆案じてはいるのですが、ナムギルさんが「監督、今何時はてなマーク」と聞くのには変わらず「다섯 씨~(タソッシ~=まだ5時~)」の大合唱てへぺろでナムギルさんを笑わせます。実際の時計はこのとき午後8時10分、「歌がものすごく多い」というナムギルさんのお話しから、今日も4時間超えを確信します。つづく11曲目は、サウンドチェックの4曲目に歌われて曲名がわからないままに聴いていたのですが、ギル友くまさんからの情報で“악뮤(アンミュ)”という兄妹デュオの『어떻게 이별까지 사랑하겠어,널 사랑하는 거지(どうして別れまで愛してると思う、あなたを愛してるからよ)』という長いタイトルの曲だということを知りました。ナムギルさんの声はあくまで軽くやわらかく、コーラスとの相性もとてもいいのですが、片手で腹筋を押さえながら、もう片方の手でマイクスタンドを握りしめ、半分寄りかからなければ立っていられないのではないかと心配になるときもありました。でもまたその気だるさが・・・ため息が出るほど美しいんですけどね~ラブラブラブ

 

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 そうして一曲一曲丁寧に歌ってくださるナムギルさんに会場からは惜しみない拍手が送られて、ナムギルさんからも「ありがとうございます」と感謝のことばが出たかと思うと、またすぐにちょっとおどけて裏声のハミングで分散和音を口ずさんでみたり・・・クルクル入れ変わる表情に、さっきはあんなにしんどそうだったのに、どっちがホントなの~はてなマークと振り回されっぱなしあせる。長時間になってきたので「トイレにも行って来たりして・・・」と気遣ってくださると会場の若いファンからは「一緒に行こう~」の声がかかり、「えっ!?一緒に行こうって言ったはてなマーク」とナムギルさんもびっくりしながら「外で待ってるから」と笑わせてくださいます。そして「ぼくはアクション俳優だけど、椅子に座ってもいいですかはてなマーク」とやっとスツールに腰を下ろしてから、12曲目となるIUさんの『밤편지(夜の手紙)』を歌われました。

 

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 曲の終盤、「다같이(タ カッチ=みんなで一緒に)」と会場にマイクを向けられるところもあり、東京・大阪の両会場で聴いていたので、小さく唱和することができたのはちょっと嬉しかったですニコニコ。歌の後、スタッフさんが2枚重ねにした紙コップに温かいお湯を入れて持ってきてくださって、ナムギルさんは冷たい水より飲みやすかったのかとても喜んで、そのスタッフさんの名前を尋ねておられたようでした。そういうところはやはり“代表”なんですね。温かいお湯にしばし寛ぐナムギルさんを見てわたしたちもホッとするし、会場全体がナムギルさんをやさしく見守るような、きっとそのとき手にしているお湯よりも温かな空気に包まれていた気がします。

 

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 ここでナムギルさんのヴォイストレーナーのキム・ヒョジュン先生が呼ばれてステージに登場されました。ナムギルさんは今でも改名前のキム・ミンソク先生の方が馴染みふかいようで、親しみを込めていつも「ミンちゃん」と呼んでおられます。俳優と歌手では発声法がまったく違うので、先生は大変だと思うとナムギルさんが言うと、ヒョジュン先生は(ナムギルさんとは)もう13年(※ここ曖昧です)の付き合いだとおっしゃり「(ナムギルさんは)私の作品です」と言ってくださいました。ヒョジュン先生はいつもナムギルさんのファンミ前の様子などをInstagramに上げてくださるのですが、今回もあの『CANDY』のヴォーカルトレーニング風景をアップしてくださって、なるほどこういうふうにして二人三脚でステージを作り上げておられるのだなぁというのがよくわかりました。

 

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 つづいてはバンドメンバーの紹介です。ナムギルさんは「どの順序にするはてなマーク」と左右を見渡し「ドラマーの方からお一人ずつ紹介するので、大きな拍手をお願いします」とおっしゃいます。ドラマーはチェ・キウンさん、ベースギターはチョン・スンウンさん、ギターはキム・ヒョンギュさんとシン・ヨンジュンさん、キーボードはキム・ジニさんともうお一人、バンドマスターでもあるパク・エドさん、コーラスがペ・グニョルさん、キム・セヨンさん、パク・スルギさん(お名前は聞き間違いがあるかもしれません)の総勢9名の皆さんです。それぞれ短いパフォーマンスを披露してくださるのですが、最後に紹介されたコーラスのキム・セヨンさんとパク・スルギさんが一緒にナムギルさんの持ち歌の『愛してはだめなの』の一節を歌われて、ナムギルさんが苦笑いしながら「그만해ビックリマーク(クマネ=やめろ~ビックリマーク)」と言っていたのがおもしろかったです。

 

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 ナムギルさんの歌をいっそう輝かせてくれるバンドの皆さんの演奏のすばらしさはもちろんですが、トークのときも皆さん一緒に笑ったり拍手をしたり、ナムギルさんが咳き込むと心配してくださったりととてもアットホームな雰囲気が感じられて、想像ですが今日だけ演奏しに来たのではなく、ふだんからナムギルさんと親交があられるのではないかと思いました。MCファン・ジェソンさんにしてもバンドメンバーの皆さんにしても、長年ご指導くださっているキム・ヒョジュン先生にしても、出会いを一過性のものとせず、ナムギルさんとのご縁を大切に思うからこそこうして駆けつけてくださって、それが今日のすばらしいステージにつながっているのだなぁと思うと、見ているわたしたちまで何か幸せな気持ちになるのでした。(⑧につづく)

 

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