(前半からつづきます)
午後8時30分、わたしが席に戻ったときにはもうすでに、ナムギルさん扮するミカエラさんが舞台の上で拍手喝采を浴びておられたのですが、後でくまさんにお聞きしたところによると、ミカエラさんは舞台に向かって左手後方の入口から客席を通って登場されたそうで、なんとくまさんのすぐそばを通って行かれたんですって
きゃっ
ミカエラさんは3年前の長いブロンドの髪をばっさり切った短い黒髪のボブヘアにキラキラ光るカチューシャをつけ、スリットの入った黒の超ミニスカートに、手を上げるとお腹も背中も見えてしまう丈の短いニットのトップス、そしてヒールの高い黒のニーハイ・ブーツというかっこいい出で立ちその輝くようなお顔の美しさとスタイルのよさは言うまでもなく垂涎ものなのですが、ご本人は衣装の着心地が気になるのか、4曲目のバラード調の曲(すみません、これも曲名がわかりません)を歌いはじめられたのに、あっさり途中でやめてしまわれました。これは演出なのかハプニングなのか～
謎です。
馴れないニーハイ・ブーツに「足が痛い」と言いながらも、スツールに腰かけるときには前を隠すストールも払いのけ、長いおみ足を斜めに揃えたり組んでみせたりの大サービス
たっぷりと目の保養をさせてもらいます
。つづいて歌の5曲目は、一転して水墨画ふうの白黒のスクリーンをバックに演歌調の曲を熱唱
。曲名がわからず申し訳ないのですが、あのきらびやかなミカエラさんが朗々と歌い上げる演歌は、ナムギルさんならではの歌唱力を堪能できるすばらしい選曲だったと思います。
今回はミカエラさんもミッションに参加されるのか、そのテーマは『ミカエラが奢る(미카엘라가 쏜다)』です(※쏘다は辞書で引くと“撃つ、刺す”なのですが、口語では“奢る”という意味もあるようなので、後の内容と照らし合わせてそちらにしました。間違っていたらごめんなさい)。その内容は「구역별로 대표 1명씩 일어나서 응원봉 들기(区域別に代表者が1名ずつ立ち、応援棒を持つ)」で、1階2階の가나다라(カナダラ)順に配置された客席の区域別に選ばれた代表者一名ずつが、先に応援棒(ライトスティック)の色を決めて掲げ、そのあと後ろを向いていたミカエラさんが出した色と同じひとが勝ち残るというゲームです。最初は赤で次は緑だったかな、勝利した区域の方々は全員、閉幕後に今年2022年のシーズングリーティング一式をプレゼントされていました。おめでとうございます
プレゼントといえばもうひとつ、途中途中でナムギルさんが口にされたストローつきの水のペットボトルを、観客のなかの選ばれたひとにプレゼントするというサプライズもありました。最初は会場内で一番お歳を召された方を挙手で募り、たしか80代の方が当選されました。つぎは一番若いひとで、10代20代のひとたちが精一杯アピールして手を挙げていましたが、最終的には2階席から「임산부 있어요～(妊婦さんがいます～)」の声がかかり、めでたくその6ヶ月の妊婦さんが当選されました。ほかにも何か記念日のひと、とか一番遠くから来たひと、などMCのチャン・ソンギュさんがうまく会場とコミュニケーションをとりながら進行されて、楽しく拝見しました。当選されたみなさん、ほんとうにおめでとうございます
。
さて午後9時、ミカエラさんが投げキッス
とともに退場されると、スクリーンにはGilstory(ギルストーリー)のこれまでの歩みが、かわいらしいアニメーションやハイライト映像とともに紹介されていきます。それが終わったところで、グレーのかなりルーズサイズのジャケットスーツに着替えたナムギルさんが再登場。遠目にはグレーに見えましたが、後でナムギルさんがInstagramにあげられた写真を確認すると、ジャケットの上半分がストライプ柄、肘から下の高さの生地がチェック柄というとても凝ったお衣装でした。ここまで3時間、多彩なゲストをもてなしながら常に周囲に目配り、気配りを欠かさずかなりお疲れのはずなのに、そんな様子は微塵も見せず、にこやかにファンに手を振ってくださるナムギルさんにうるっ
としてしまいます。
サイコロは4つ進んで“小惑星”に止まり、登場されたゲストは、先日のBTSジンさんの『酔中JIN談』でもともにお酒を酌み交わされた料理研究家のペク・ジョンウォンさんです。打ち解けた様子のトークでは、どうしてここに出ることになったか、ナムギルさんのどこが魅力か、生まれ変わったらとか、ナムギルさんのために焼酎をつくる･･･みたいなことを話されていたようですが、そのあたりまでがわたしの理解の限界でした。その後お二人は何かとても共感しあいながら話を交わされている様子なのにまったく理解できず悲しかったのですが、ありがたいことにナムギルさんの日本公式ファンクラブGilveot(ギルボ)のInformationにその内容が記されていて、「地域均衡発展と分かち合いの実践について深く話し合い」をされていたそうです。ペク・ジョンウォンさんは料理を通じて慈善活動にも熱心に取り組んでおられるそうで、ナムギルさんとは共通点が多いのかもしれません。それにしても、ほんの少し踏み込んだ話題になっただけでまったく韓国語が理解できなくなるのがほんとうに情けないです
。
写真はすべて、ナムギルさんの公式Instagram“namgildaero”よりスクリーンショットさせていただきました。ありがとうございます。
さてペク・ジョンウォンさんとのミッションは『ギルストーリーについて(All about GILSTORY)』で、「백종원대표님에게 길스토리에 관련된 퀴즈 3개(ペク・ジョンウォン代表に、ギルストーリーに関連したクイズ3つ」を出して回答してもらうというもの。最初の問題は「ギルストーリーで紹介していない道は？」で選択肢は①北村(プクチョン) ②城北(ソンブク) ③済州(チェジュ) ④漢陽都城(ハニャントソン) ⑤独島(ドクト)の5個。正解は⑤です。独島はtvNのバラエティ番組『海路先発隊』の最終目的地として、メンバーのパク・ソンウンさん、コ・ギュピルさん、コ・アソンさんとともに行かれましたが、ギルストーリーのキャンペーン“道を読む男”シリーズでは紹介されていません。ふたつめの問題は「ギルストーリーが出した本の名前は何か？」で正解は「컵(カップ)」。創刊号のGilstory Magazine CUP vol.0は2020年12月に、つづくvol.1は今年(2022)5月に出版されています。三つ目は「2019年の宇宙最強ショーで歌った曲は何曲か？」で正解は「15曲」。いずれもギルペンさんにはあまり難しい問題ではないのですが、ペク・ジョンウォンさんにとってはだったかもしれません。最後にペク・ジョンウォンさんが今回のイベントに「とてもヒーリングを受けた」と言っておられたのが心に残りました。
さてショーも大詰めの予感、サイコロの目は「3｣で、とうとう振り出しの“地球”に到着です。映し出されたタイトルは『우주 최강 콤비쇼(宇宙最強コンビ・ショー)』で、ラストを飾るにふさわしいゲストはなんと俳優のチョン・ウソンさんとキム・ジュンハンさん。大スターチョン・ウソンさんの登場に、会場のヴォルテージは最高潮
です。チョン・ウソンさんがあのちょっと粘るような独特な話し方で「うちのナムギルが素晴らしいからだろ･･･」とショーの盛会をほめてくださると、ナムギルさんは子どものように照れて嬉しそうで、見ているわたしたちまで幸せな気持ちになりました。キム・ジュンハンさんはチョン・ウソンさんにゲストの依頼がきたとき、たまたま隣にいたから来た･･･みたいなことをおっしゃっていました(笑)。
チョン・ウソンさんはナムギルさんとどのような縁か尋ねられると、ナムギルさんと共演し、ご自身の監督デビュー作でもある映画『保護者』がきっかけですとお答えになり、簡単なあらすじも話されました。ナムギルさんとチョン・ウソンさんが手を取り合って向きあい、目を見つめて「コマウォ、サランヘヨ(ありがとう、愛してるよ)」と言うくだりはそれこそ映画のワンシーンのようでもありました。この後チョン・ウソンさんが“ハワイ映画祭”の話をされているときに、突然俳優のパク・ソンウンさんとサナイ・ピクチャーズのハン・ジェドク代表が、MCのチャン・ソンギュさんに呼ばれて客席から立ち上がり登壇されたときには会場騒然
、そこにふたたび俳優のチョン・マンシクさんも加わって、コンビ・ショーのゲストは5人になりました。
ゲストは向かって右からハン・ジェドク代表、パク・ソンウンさん、チョン・ウソンさん、チョン・マンシクさん、キム・ジュンハンさん、そして左端がナムギルさんです。
映画『無頼漢』での共演以来懇意にしておられるパク・ソンウンさんとナムギルさんは今日も仲良しで、愛情を込めて握手するソンウンさんにナムギルさんは「(手が)痛い～」と言って会場を湧かせます
。途中からイ・ジョンジェさんの初監督作品で、チョン・ウソンさんとナムギルさんも出演しておられるスパイ・アクション映画『HUNT(ハント)』の話題にもなっていったようで、それらはすべてサナイ・ピクチャーズにより制作されているので、ハン・ジェドク代表を通じて皆さんお仲間という感じでした。チョン・マンシクさんがスツールから立ち上がりしきりとハン・ジェドク代表にお辞儀をされていて、わたしはそのときの会話が聞き取れていなかったのですが、後でギル友くまさんとななさんより、次の作品には誰を使うか問われたハン・ジェドク代表が、「マンシク」と答えられたことに対する最敬礼だったことを教えていただきました。ありがとうございます。
さてサナイ・チームとも呼べる6人への最後のミッションは『3対3 体で語ろう(3대3 몸으로 말해요)』です。チョン・ウソンさん、パク・ソンウンさん、キム・ジュンハンさんのチームと、ナムギルさん、チョン・マンシクさん、ハン・ジェドク代表のチームに分かれ、「팀원끼리 돌아가며 영화제목을 몸으로 설명해(チーム同士で順番に映画のタイトルを体で説明せよ)」というジェスチャーゲームに挑戦です。スクリーンに映る文字が小さくて見えづらく、いくつかしかわからなかったのですが、『非常宣言』や『HUNT』、『ET』、『海賊』、『アナと雪の女王』などがお題となっていて、90秒という制限時間内にそれを仲間に伝えようといいお歳の(失礼)おじさんたちが6人、必死になってジェスチャー合戦を繰り広げる姿がなんとも可笑しくて、大笑いしました。第1回戦は4つずつ正解で引き分け、第2回戦はウソンさんチームは4つ、ナムギルさんチームは5つ正解で、めでたくナムギルさんチームの勝利となりました。
サナイ・メンバーズの奮闘のおかげで寄付金も目標の1,000万ウォンをクリアし、最後にハン・ジェドク代表、パク・ソンウンさん、チョン・ウソンさん、チョン・マンシクさん、キム・ジュンハンさんの順におひとりずつ挨拶をして退場されました。このとき時計は夜の10時20分を指していて、ナムギルさんの「마무리해야죠(終わりにしなくちゃいけませんね)」の言葉に名残惜しさも込み上げますが、午後6時からまったく休む暇なく全力でゲストとファンをもてなし続けてくださったナムギルさんのことを思うと、もうじゅうぶんですよ、ほんとうにありがとうございますとつぶやかずにはいられない思いです。
このあと客席をバックに全員で記念撮影をしたあと、ナムギルさんからファンに向けて最後のご挨拶がありました。いつもおっしゃることですが、やはり俳優は作品で語るべきだという趣旨のお話しをされ、そのなかでもファンとの時間も持てるよう努力します、と締めくくられました。真摯に語ってくださるそのお姿を拝見しながら、今日この同じ空間で、ともに時を過ごせたことのありがたさが胸に迫り、思わず涙がこぼれてしまいました。ナムギルさんは今宵6曲目となるバラード調の曲(구리워＝クリウォ＝恋しい、と何度も聴こえました)をしっとりと歌い上げて、GILIVERSEのラストを飾られました。
会場からの熱いアンコールに応えて登場されたナムギルさんは、白いカットソーにチノパンツ、ゆったりとした若草色のカーディガンというリラックスした装いに着替えられ、懐かしい『사랑하면 안 되니(愛してはいけないの)』(7曲目)を、会場にマイクを向けつつ歌ってくださいました。日本のファンミーティングでも必ず歌われる曲なので、わたしたちはあのメロディーが流れると自然と歌詞が出てくるのですが、『ミョンブルホジョン』や『熱血司祭』以降にファンになられた韓国人の若いお嬢さんたちは、誰もがほとんど歌えない様子でした。マスク越しではありますが、せっかくなので小さな声で唱和しました。
すべての公演が終わり場内が明るくなったのが午後10時36分、なんと4時間40分という史上最長
のランニング・タイムでした。3年前の第1回目の宇宙最強ショーはもちろんコロナ禍以前ということもありますが、ナムギルさんの魅力を全面に押し出した一大ファンミーティングの様相を呈していましたが、今回の第2回目は、チケット・オープン前の告知にもあったように、「宇宙最強ショー」はGilstory NGOが主催するシグネチャー寄付ショーであり、Gilstory Entが主催するナムギルさんのファンミーティングとはまったく別ものであるという認識をファン及び後援者の皆さんが混同することのないよう、はっきりと示そうという意図が感じられたように思います。
そういう意味でこの日会場に集まった2,000人のひとびとは、俳優キム・ナムギルさんのファンであると同時に、ナムギルさん率いる文化芸術NGO団体“Gilstory”の後援者のひとりでもあることを自覚しなければならないと思います。理屈っぽいことを言うようですが、それでこそGilstory NGOとGilstory Entを設立されたナムギルさんの思いに応えることになるのではないでしょうか。もちろん会場へ足を運べない方々もたくさんいらっしゃるので、互いに寄り添い思いを共有し、手を取りあってこれからもナムギルさんの歩まれる道に同行してゆけたらいいと思います。
宇宙最強ショーはその名のとおり“宇宙”がモチーフになっていますが、今回改めてスクリーンのパネルに並んだ太陽系の惑星を見ていたら、それらはみな太陽とその重力に引き寄せられて公転している惑星だということに気づいて、もしかしたらゲストの皆さんもわたしたちも、ナムギルさんという光り輝く明るい太陽にぎゅうっと引きつけられて、もはや離れられなくなっているのかもしれないな～なんて思いました。ナムギル星の魅力、そして吸引力は、これからもいっそうパワフルになりそうな予感がします
。
“2022宇宙最強ショー GILIVERSE”のポスターを真似て切り絵にしてみました。拡大すると下手さが目立って恥ずかしいです～
yantaro