せっかく深大寺まで来ているので、ちょうど今開催されている“春のバラフェスタ”を見に、お隣の都立神代(じんだい)植物公園まで足を伸ばすことにしました。足を伸ばすといっても深大寺の北門を出てすぐのところが神代植物公園の入り口(深大寺門)なので、チケットブースで入園料(おとなひとり500円)を払うだけですぐに入れます。

 

 3年ぶりの今年(2022)の春のバラフェスタは、5月10日~5月29日まで公園内の“ばら園”で開催されています。

 

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 神代植物公園のばら園は、1.6ヘクタールというひろい敷地に約400種、5,200株ものバラが栽培されているそうで、色とりどり、形もいろいろハートのバルーン 百花繚乱といいますが、バラだけで400種類もあるなんて、ほんとにすごいビックリマーク
 

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 写真の腕が悪すぎてじぶんの影が入っているし、今を盛りと咲き誇るバラたちの美しさを切り取ることができなくて、ほんとうにごめんなさいあせる

 

 憧れのローズガーデン合格

 

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 写真でこの芳醇な香りとシルクのような花びらの質感を伝えられたらいいのになぁ~花

 

 バラの花言葉は“愛”だと思っていたのですが、1本~999本まで、本数によっても意味が違うそうですよ。調べたところ、1本の花言葉は「一目ぼれ」「あなたしかいない」、3本なら「愛しています」「告白」、11本は「最愛」、このあたりまでなら誰でもがんばれば何とか贈れそうですが・・・。

 

 99本は「永遠の愛」、108本の「結婚してください」になると贈るほうも一世一代、清水の舞台から飛び降りるくらいの覚悟がなければ買えない数ですよね。そして999本、「何度生まれ変わってもあなたを愛する」に至っては、ほぼドラマかおとぎ話の世界でしかあり得ません~。だって万万が一もらっても活ける花瓶も足りないし・・・って、いや、バラの花を999本もいただくことなど絶対にないので心配しなくてもいいのですが~笑

 

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 ただし中には15本「ごめんなさい」「永遠の友情」、16本「すぐに変わってしまうような不安定な愛」、17本「絶望的な愛」など、贈る側の本数としてはちょうどいいけれど、愛の告白にはあまり向かない花言葉も混じっているそうなので、愛するひとにバラの花を贈るときは、色とともに本数もちょっと、気にかけてみるといいかもしれません。

 

 ピンク色のフリルがかわいいこの花もバラの一種なんですねビックリマーク。バラは蕾のときも、開きかけも、満開になっても、いつ見ても美しいからこそ花の女王なんですね。

 

 深紅のバラ・・・というときだけは、カタカナではなく『薔薇』と書きたいのですが、いかんせん『薔薇』は読めても書けない漢字のひとつで、いつも途中でペンが止まりますメモ。パソコンの一発変換、ほんとうにありがたいです。

 

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 “ばら園テラス”から、ばら園全体と奥の“大温室”をのぞみます。

 

 ガラス張りの大温室には熱帯の植物が集められていて、熱帯花木室、熱帯スイレン室、ラン室、ベゴニア室など種類ごとにエリアがわけられています。池に浮かぶオニバス(鬼蓮)を見ていたら、われらがキム・ナムギルさん主演の日韓共同制作ドラマ『赤と黒(原題:悪い男)』(2010年)のOSTのなかの“オニバスの花”という歌を思い出しました。ジョン・ヨプさんの哀愁漂う歌声が主人公シム・ゴヌク(キム・ナムギルラブラブ)の心情に重なって、とても胸を打つ名曲なんです照れキラキラ

 

 すみません、脱線しましたビックリマークここは温室なので、一年を通していろいろな花や植物が見られるのがいいですね。

 

 ふだんはなかなかお目にかかれないような珍しいものもたくさんありました。

 

 ローズガーデンだけではもったいないので園内を散歩することにします。ここは“ばら園”のすぐ隣の“ぼたん・しゃくやく園”。牡丹100品種約480株、芍薬70品種約550株も栽培されているそうで、花を眺めながら歩いたり、木陰のベンチに座って鑑賞することもできます。

 

 正門前の“つつじ園”。躑躅の花はほぼ咲き終え、皐月(さつき)はこれから開花するので緑一色クローバーですが、ここにはクルメツツジ、サツキツツジ、リュウキュウツツジなど280品種約12,000株も植えられているそうです。

 

 “山野草園”の入り口。木々に囲まれてとても空気が澄んでいます。

 

 小高い築山のうえにある東屋でひとやすみジュース、陰に入ると吹き抜ける風が心地いい~。

 

 “芝生広場”の真ん中のススキの群生のようなのは、“パンパスグラス”というそうです。

 

 “花蓮園”では蓮池ではなくたくさんの花鉢が置かれ、それぞれ違う品種の蓮が開花のときを待っていました。

 

 “はぎ園”。萩は秋の七草のひとつなので見ごろは9月~10月です。10品種約110株の萩のほか、女郎花(おみなえし)や桔梗なども植えられているそうです。

 

 “はなもも園”。花桃は桜と同じ時期に咲く花ですね。10品種30本栽培されているそうです。

 

 “むくげ園”。木槿(むくげ)は夏の花なので、もうしばらく待たなければなりません。ここには苗木から大木まで43品種約110本植えられているそうです。

 

 “マグノリア園”。案内看板によるとマグノリアはモクレンの仲間で、ここにはモクレンのほか、タイサンボクやオガタマノキが植栽されているそうです。オガタマノキ(招霊木)というと、天照大神(あまてらすおおみかみ)が天岩戸にお隠れになったとき、半裸の天宇受売命(あめのうずめのみこと)がオガタマノキの枝を手におもしろおかしい舞を披露し、ついには天照大神を誘い出すのに成功したという逸話を思い出します。

 

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 “はなみずき園”。花水木は庭木や街路樹によく使われる丈夫な花木ですが、神代植物公園のパンフレットを見ると、この公園はもともと東京の街路樹などを育てるための苗圃(びょうほ=苗木を育てるところ)だったのだそうです。なるほどそれで、こんなにもたくさんの種類の草木があるのですね~。

 

 “さくら園”。その苗圃(びょうほ)が戦後、神代緑地として公開されたあと、1961(昭和36)年に名前も“神代植物公園”と改められ、都内唯一の植物公園として開園したそうです。このさくら園には65品種約600本もの桜の木があり、2月~5月初めまで花を楽しめるそうです。

 

 ここまで歩いてきたように、園内は植えられている植物の種類ごとに30ブロックにわかれているのですが、この一角の案内看板だけが植物の名前ではなく“平和の森”になっています。それによると「1951(昭和26)年のサンフランシスコ平和条約発効を記念して、諸外国から贈られた樹木の種子を蒔いて育てたものをここに植えた」とあります。約70年前の人びとの世界平和を願う気持ちを、今一度思い出さなければならないと切に思います。

 

 “かえで園”にはイロハモミジやオオモミジなど45品種約130本が植えられているそうで、春の新芽の色もほんとうに美しく、眺めているだけで不思議とこころが落ち着きますラブラブ

 

 秋の紅葉の時期に必ずもう一度、このかえで園の小径を歩きたいです。

 

 “うめ園”。神代植物公園の梅は古来からの園芸品種を収集しているのが特徴だそうで、鑑賞するだけではなく、今東京に残されている貴重な植物を守りながら次世代に引き継いでゆく役割を担っているのがよくわかります。

 

 “つばき・さざんか園”。日本の冬の花といえば椿、山茶花ですね。神代小橋を渡ったここまで来るとばら園の喧騒などどこへやら、森閑とした静けさに包まれています。

 

 ひろい園内を歩きながら、改めて植物は花だけを見て楽しむのではなく、四季折々そのときの姿を味わうものなのだなぁと思いました。深大寺からつづくこの雑木林も自然のままに保存されているようで、じつは草取りや枝落としなどきちんと管理されているからこそ今の姿があるんですよね。

 あっビックリマーク今日のたったひとつのこころ残りは、深大寺の鬼太郎茶屋でボリューミーな甘味を食べたせいで、バラフェスタの名物“バラのソフトクリーム赤薔薇”が食べられなかったこと。バラフェスタは秋にもあるそうなので、次の機会にはぜひピンク薔薇ソフトクリーム飛び出すハート

 

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