東京オリンピック・パラリンピック2020大会の開幕まで一ヶ月を切り、諸々の課題は抱えたままで大会に突入することは必須の状況となっているようです。それはそれで仕方のないことで、もはやそのことに異論を唱えるつもりはないのですが、田舎とはいえ一都三県内、開催都市東京とは切っても切れないところに住む身としては、いざ開幕、そして大会期間中も今までとは次元の違うコロナ感染の恐怖に晒されるのかと思うとこころ慄き、さらに最も恐ろしいのは、すべてが終わったその後ではないかと思うと暗澹たる気持ちに襲われます。

何ともいえない美しい色あいの紫陽花あじさいあじさい。雨雨がよく似合います。

 

 ただオリンピック・パラリンピックが開催されようとされまいと、基本的に仕事や日々の暮らしは変わらないので、おそらく感染予防対策も、今やっていることを手を抜かずそのまま継続することになるのだろうと思うのですが、昨日見た情報番組によると、インド型変異株のデルタというのは、すれ違っただけでも感染するおそれがあるとのこと。ウイルスに色や形やにおいがあるわけではないので、この先どこで鉢合わせするかわからず、もうどうにも逃げ道はないと思うと、ワクチン接種を済ませていても決して安心はできないと改めて肝に銘じるほかはありません。

道路わきに種がこぼれたのか、いっぱい咲いていました。バーベナはてなマークですかはてなマークまんまるっビックリマーク

 

 コロナ禍のなかで生きてはや一年半余り。得体の知れない新種のウイルス相手の闘いですから、誰もが右往左往するのは当たり前のことです。その間GoToトラベルの推進やオリンピックの強行開催など、感染拡大抑止とは相反すると思われる政府の施策の数々に何度も首を傾げ、文句を言いつつここまできましたが(苦笑)、ふとじぶんや家族、職場など身近なひとたちのなかに、今のところPCR検査の陽性者をふくむ感染者がひとりもいないのはとても有り難いことなのかもしれないと思い至りました。

大きく写しましたが、小さな小さなホタルブクロ。でも、淑女のドレスのような形がほんとうにかわいい音譜

 

 そこでこの一年半のわたし自身の行動をふり返ってみると、もちろん人混みに近づかないのは当然ですが、つねに家に引きこもっていたかというとそうでもないのです。夫の職場は東京都内なので毎日電車通勤していますし、親の法事をするために長崎の実家にも帰りました。映画も見に行ったし、お寺さん巡りをしたり、レストランで食事をすることもありました。必ずマスクをして、家族以外のひととのソーシャル・ディスタンスの確保には神経をつかいますが、不自由ながらも気をつけて生活することに少しずつ慣れ、このようにしていれば大丈夫ではないかという、じぶんなりのスタイルを身に着けつつあるような気がしています。

 

 おそらくそれは多くのひとたちが感じているはずなのに、政府はいまだに飲食店の営業時間や酒類の提供についてああだこうだと細かく注文をつけるのに躍起になっていて、どうにも視点がずれているように思えてなりません。ひとはそれぞれ住むところも行動範囲も生活様式もちがうのですから、じぶんのそれとかみ合わないことをいくら要求されても反発や不信感が募るだけです。それよりも、今までの自身の経験を鑑みて有効だと思える予防対策を、これからも各自がしっかりと継続していくほうがよほど現実的ではないかと思うのです。

 

 今までが大丈夫だったからこれからも大丈夫という根拠は何もないのですが、少なくともこれまでのコロナに対する考え方、対処のしかたはそれほど方向を違えてはいなかったと信じて、わたしはこれからもじぶんの行動を決めてゆこうと思っています。経験は決して無駄にはならないですよね。

 

 そして、昨日(6月24日)の宮内庁長官の定例記者会見時にお伝えくださった天皇陛下のお気持ちは、ほんとうにこころより有り難く胸に沁みました。お立場上、この件に関してはとくに直接国民に語りかけることは難しく、混乱を招かぬよう最大限の配慮をなさったであろうことは想像に難くなく、それでもつねに陛下が国民のほうを向き御心にかけてくださっていることがひしひしと伝わって、何よりうれしく有り難く感じました。陛下のお気持ちを無にすることのないよう、そのためにも自身の行いには責任を持たなければと改めて思っています。

 

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