広東語の激ゆるリスニングを兼ねて、RTHK香港電台(香港の公共放送)のコンテンツ等をポツリポツリと流し見すること幾星霜。あまりにもゆるいリスニングでちっとも進歩しない私の広東語(汗)。

とはいえ字幕は読めるので字幕を参考にしつつ、知ってる単語をキャッチしようとする日々。

 

RTHKは香港地元の香港人のための放送なので、もちろん香港の地元の話題が中心です。

香港の話題のひとつといえば、近年では「香港特別行政区基本法23条」。

日本だと「憲法改正」にわずかに近い...とある意味言えなくもない?かも?しれません。

 

外から香港を眺めている状態で公共放送での「23条」追加への過程は、「私の政権の間に憲法改正を必ず達成してみせます!」と息巻く日本の与党のそれとは微妙に違うように見えまして。

というのは、自民党憲法改正案は主権者である我々日本国民を完全に置き去りにしたまま作成され、強く改憲を支持しているのは与党内部までがっつり食い込んだ一大カルト宗教。

おまけに実質本邦を支配している宗主国まで背後にそびえているのですから、”主権国家の中での「香港特区政府と中国政府」という構造”以上に本邦はゆゆしい状況に置かれたままの状態。自立した主権国家状態とはとても呼べないのが戦後の本邦の現実なのですから。

隣の国の内政に我らが日本のこと以上に首を突っ込んでいる場合ではありません。

 

完全に一般市民が置き去りにされた日本の改憲問題よりも、「基本法23条」について各界に意見を具申し、香港市民へのパブリックコメントは今月2024年2月まるまる1ヶ月を費やす...のほうがずっとまともに見えてしまいます。

(そういえば香港回収のための中国側の融和工作もそうやって香港各界の人たちと時間をかけて交流しようとしていた、と1980年代後半にその仕事にあたっていた許家屯は回顧録に書き残しています)

日本の場合、つい先日河野太郎自身がはっきり認めていた通り、時には2〜3日程度でさっさと締め切ってしまう「なんちゃってパブコメ(パブリックコメント)」ですからね。それは実によろしくないお話。

パブコメを募集していることすら知らない国民のほうが圧倒的多数...というかほとんどでしょう。

で、知らないうちに勝手にあれこれ立法され、知らないうちに勝手にあれこれ採決され、ひどい場合は議会にもかけられず勝手に閣議決定されまくり、知らないうちにあれこれ勝手に改変され施行されている.........のが我が国日本のほんとうの姿。

 

RTHKで香港特区行政長官が「市民からの意見を募集します」とちゃんと発言してたのを見て、正直「日本のほうがずっと”悪しき独裁”政権下」にあると痛感させられます。

「それ議会にかけないといけないことじゃん!」と思うことでも勝手に閣議決定だらけ、の日本。

 

そういえば先の日米開戦も勝手に閣議決定でしたね。御前会議だけで勝手に決めちゃって。

2022年2月24日からのロシアの特別軍事作戦はちゃんとロシア議会の議決承認を正式に経ていたのに、それを見習うことなく日本は近い将来またしても「閣議決定だけで開戦」に踏み切るかもしれません。閣議決定だけで何でも決めていいんだ、という暴走をこのまま許していればそうなるでしょう。

宗主国が望んでいることなのですし、現政権は宗主国の覚えめでたく...だけに必死なように見えますしね。

 

そういった諸々により、いろいろな不安は拭えない日々です。

予想通りにならないといいのですが、はて我々の近未来はどうなるのやら。