さて、12月下旬に入っても、余波を引きずっているところは引きずっているらしい「14億人一斉ババ抜き大作戦」もとい高額紙幣切替騒動、「Demonetization」についてですが......

 

インドの話ではなくて、かなり以前にミャンマーでお仕事をしていた経験がある日本人のかたから、このようなお話をうかがいました。

 

「ミャンマーでも同じようなことが何回もあってね。使えなくなったチャット(ミャンマーの通貨)のお札がいっぱいになっちゃったよ。同じようにブラックマネー撲滅目的でね。でも、あれ(廃貨政策)は全然役に立たなかったね」

 

紙幣の場合は、印刷技術が優れていればいくら廃貨しようとも新たな偽札を作るのは理論上は可能ですし、ただ通貨を入れ替えるだけで他の施策や制度設計がともなわないのであれば、人々が選択する行動はおのずと従来の路線になっていくでしょうしねぇ。

 

やはり思っていたとおり、「ただ交換して、ただ締め上げるだけ」では、ベストエフォートの結果は得られないのでしょう。

ブラックマネー撲滅が真の目的だとすれば、取り組みが遅い気もしますし、「これを機に一気にデジタル決済社会へ!」と鼻息荒く呼びかけてみたところで、10数年前の中国にさえデジタル決済の普及状況がまったく追いついていないインドの現状では、性急すぎて無理な呼びかけではないかしら?とも思いますしね......。

 

おおかた予想はしてましたが、結局インドってこういう「空回りのやっつけ」になっちゃうんでしょうねぇ何でも.......(溜息)