この日の朝のこと。
何を思ったのか、急に、突然に、タイム......もとい『未来戦隊タイムレンジャー』を視ようと思い立ちました。
『2006/10/28(土) 遭遇。』でも書きましたが、こういう戦隊モノや特撮ドラマをここ15年あまりまともに見ておりません。
武術を始めてから、練習時間と放送時間が重なりまくったりして、おまけに(貧乏すぎてw)テレビが無い生活もあいだで結構あった(汗)ために、気がつけばすっかり縁遠くなっていたのです。

それが、ここ2ヶ月あまりでしょうか、ネット越しに友人になったうちの1人が戦隊シリーズのファンで、私がかつてシリーズを通して視ていた作品の話で盛り上がる日々が結構続いておりまして。


唐突に、
本当に唐突に、
思い立ったわけです。
『未来戦隊タイムレンジャー』をちょっと視てみよう、と。

ある年のお正月に、『筋肉番付』を視ていて、金子昇と永井大の両氏がそれぞれ戦隊シリーズ出演者であり、私は両氏を同番組で初めて知った......という記憶があって、その後ゴールデンのドラマ『アットホーム・ダッド』や『クーリッシュ』のCMなどで永井大氏はときどき見かけていたのですが......

「そういえば、永井大が出てた戦隊って、まったく見たことがないな」

ということに改めて気がつきました。

“子供番組”“ジャリ番”と常に一段低く見られ、海外のSFXクリエーターやファン達からは絶大な支持を得ながらも、肝心の国内で表立ってきちんと評価されることが少なく、そうしているうちに気がつけば30作品を数えるシリーズになっていた戦隊シリーズ。
彼の出演した『未来戦隊タイムレンジャー』の時点ではシリーズは25作品に到達した状態で、それらをタイムレンジャー達自身が振り返る...という番外エピソードだけはつい先日、ネット配信で探し出して見ていたのですが、本編はまったく視ておらず。

そのせいか?

この日唐突に、

「ちょっとタイムレンジャー視てみよう」

と思い立ったわけであります。


で。

探してみました。

ネットで配信してないかな?と。

ゴソゴソと探していたら、運良く視られるところを発見しました。

よし、じゃあ第1話を視てみよう。

ジィーー・・ (・_・)・_・)・_・)・_・)・_・)・_・)・_・)・・・・

あれ?

オープニングが過去に見慣れたものとはちょっと違うなー。
歌もあまり戦隊っぽくないメロディーで子供が歌うには難しくない?これって。
オープニング映像のカット割りも細かくてスタイリッシュだし、何よりも主役たちの紹介部分が「らしくない」.........たいていは上半身アップでファイティングポーズとか各人の性格を表すポージング(おしとやか、とかキザっぽく、とか)なのに、『タイムレンジャー』は顔の上半分どアップ!という私にとっては初めて視るパターンで、しかも「○○レッド ××××(変身前の役名) △△△△(役者さんの名前)」という王道のクレジットではなく、「役者さんの名前のみ」という、どうみても普通のゴールデンのドラマとおんなじようなクレジット。

第1話本編は、「おお、出てきた出てきた永井大ーーー」などと思いながら前半パートを視ていたのですが、前半の半ばを過ぎたあたりでもうすでに.......

「ちょっと.......これって......」

洗脳?されかけている私がおりました。

「これ、面白いじゃん」

とつい口をついてポロッとそんな独り言を言ってしまったのです。

面白い、と一口に言っても、実にさまざまな面白さがあり、このシリーズの場合を含め私にとっての“面白さの定義”は「ドラマのプロットが興味をそそるものである」ことが条件となり、これに当てはまるのは、“故国(星)の復興を実現させるために戦う『宇宙刑事シャリバン』”や“故郷の星・地球でまだ見ぬ親を探す(このテーマのモデルは実は中国残留孤児)『超新星フラッシュマン』”などになるのですが、放送期間1年間を通して描かれる「ドラマとしてのテーマ」にどれだけカタルシス性があるか、が私の心を捉えるポイントとなるのがたいていのパターンです。

で、『未来戦隊タイムレンジャー』は、というと。

第1話前半からすでに「何か複雑なバックグラウンドを想像させる展開」になっており、しかもそれが「カタルシスで無理矢理盛り上げる」型ではなく、実に巧妙にストーリーが進んでいくのです。
巧妙すぎて、ゴールデンのドラマでさえよくある「それは(現実では)○○じゃん!」といったツッコミどころがなかなか出ないくらいです。

これはヤバいです。

ものすごく「ハマりそう」なヤバさです。

要するに、脚本家の力量が非常に高く、それ故にドラマとしてのクオリティが高いのです。

「一見あり得ない世界」を描くには、非現実的なものを現実的に思わせる相当レベルの高い力量が、こういったジャンルのクリエーター達には要求され、実はゴールデンのドラマの造り手さん達よりもレベルの高いクリエーターがこのシリーズにも内包されていたりするのです。
(それ故に、ゴールデンで予算を多大にかけ鳴り物入りで製作された今年初頭の月9ドラマ『西遊記』は、クライマックスでのセリフにこそ泣いたものの、「アクションとドラマを融合させて魅せる」という点では、スキルやノウハウの蓄積がない分戦隊シリーズなどの特撮ドラマジャンルに完全に負けています)


そして。

完全に洗脳?されそうな予感と共に第1話を見終わって、私が次にとった行動は..............

引き続き、配信されていた第2話を見始めてしまったことでありました。

すごくすごく次が見たくてたまらないんですけど...........

嗚呼、これってもしかしてもうハマってる?!(汗)




前ブログでの最終更新日 2006年12月26日 09時06分33秒



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