『2011/06/29(水) 行けー!バリブルーン!!(涙)』からしばし時間が空きまして。
9月中旬にさしかかったこの日、劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル&海賊戦隊ゴーカイジャーTHE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』を某劇場のレディースデーに合わせて観てまいりました。

■劇場版『仮面ライダーオーズWONDERFUL 将軍と21のコアメダル&海賊戦隊ゴーカイジャーTHE MOVIE 空飛ぶ幽霊船』公式サイト
http://www.ooo-gokai.jp/



『侍戦隊シンケンジャー』の前年までは戦隊&ライダーを含めて、「劇場へ映画を観に行く」という行為自体が数年に1回あるかないかのかなりの低頻度だった(あ、でも『仮面ライダー電王』という例外があったかw)にも関わらず、シンケンジャー以降は戦隊&ライダーは高確率で押さえてるような状況。
電王に至っては、昨年2010年のトリロジーをフルコンプしちゃったくらいですから(苦笑)。

さて、今回は「あんまりお外へ出たくないなぁ」という理由(;^ω^)で、劇場へ観に行くか行かないか結構迷った挙句、「うーん行こうか~」と一人映画館へ出向いたわけですが、行った映画館が「きれいな空気の映画館」を謳っているところ(空気浄化の工夫をしているそうで)なので、まぁ精神的に気持ちよく映画を観られたからそれはそれでいいかぁ~、という感じ。

上映順番はゴーカイジャー→オーズの順番で、脚本担当は荒川稔久さんと小林靖子にゃんの各作品メインライターご両名。
それだけにキャラクターのテレビシリーズとのブレがなく、その点は安心して観ることができました。

ゴーカイジャー側はお話をあまり難しくせず、マベたん(マーベラス)とジョー達4人の「仲間としての絆」を見せることを中心にわかりやすく作ってあったので、そのテーマとアクションを素直に楽しめる作品になっていたと思います。
ゴーカイレッドと幽霊船の船長・ロスダークの一騎打ちのシーンでの福沢博文さん(ゴーカイレッド)のアクションに惚れ惚れ~~~+゜*。:゜+(人*´∀`)ウットリ+゜:。*゜+
鎧の出番が最初と最後しかなかったのがちょっと気の毒でしたけどね(;^ω^)。

対してオーズは、靖子節炸裂!な印象を受けました。
ああもうどうして「人の心のひだひだの繊細でやわらかい感受性を刺激し、わし掴みにする」のが、彼女はこうも上手いのでしょうか。
テレビシリーズの最終回を観てからこの劇場版を観たために、劇場用主題歌『手をつなごう~マツケン×仮面ライダー サンバ~ /松平健feat.映司&アンク(C.V.渡辺秀・三浦涼介)』もちゃんとシリーズ全体のテーマとの一貫性で作られているのだなぁ、シリーズとしてきちんと作られているという熱意を感じるよなぁと感慨に浸りながらの視聴となりました。

いつもながら思うのですが、靖子にゃんの作品には「人と人の関係性の深化」「人が人を大切に想う気持ち」が、実にリアルに描写され、このリアルな人の心の営みが日本社会の多くの場面で失われていることをいつもいつも痛感させられるのです。
人と人が本当にその関係性を深化させ、絆を深めていくには、本気のぶつかり合いを避けて通ることはできないはずです。彼女の作品にはそれが「血が通った」描写でしっかりと表現されています。
それに対して、本気のぶつかり合いを恐れ、知人→友人→親友と付き合い方のボーダーラインに気を遣いストレスを溜めなければならない今の日本社会......戦隊やライダーにおいて小林靖子作品を観るたびに「人間の関係性」というものにさまざまな思いを馳せずにはいられません。

さらに、人間の性悪説的部分の根源である「欲望」をシリーズのテーマにしているオーズ、今作でも当然そのテーマを軸にストーリーが繰り広げられるのですが、単純に靖子にゃんの筆力を堪能するだけでなく、表現されている「欲望と引き換えに何かを差し出す」くだりに、今の日本を重ね合わせてしまいました。
この劇場版オーズ風に言えば、311以降の日本は「310以前の生活をそのまま持続したい、その欲望を満たすために放射能の実害から目をそむけ耳をふさぎ、自分の将来の健康と安全と寿命を引き換えに差し出している人の群れ」に、私には見えてしまうのです。
おそらく靖子にゃんはそのような意図を強く込めて書いたわけではないでしょう。しかしそれでも、時代とシンクロしてしまう、人の本質とシンクロしてしまいます。それが彼女の実力の凄さだと思うのです。(作風の好き嫌いは当然存在するので、そこはこちらも了承済です。私自身「小林靖子信者」を自認しておりますし)

もともとクリエイターというものは時代を先見する資質を持っていると思いますし、創作と現実の相関性の歴史を紐解けば常に「想像が、創造が現実をはるかに先導し凌駕している」のが事実です。
戦隊やライダーにもそのような側面があり、過去作品を振り返ると確かに「時代を先取り」していた描写やテーマがたくさん散見されます。
「世界は、想像力に長けた創造者たちによって牽引されているのだなぁ」という道理を痛感せずにはいられません。

それら靖子節が堪能できるだけでなく、今作の目玉は何と!上様ご登場なのであります!
ぉお!!(゚ロ゚屮)屮 ぉお!!(゚ロ゚屮)屮 ぉお!!(゚ロ゚屮)屮
上様もとい、暴れん坊将軍徳川吉宗役松平健サマご登場~~~!!!
ぉお!!(゚ロ゚屮)屮 ぉお!!(゚ロ゚屮)屮 ぉお!!(゚ロ゚屮)屮

いや~最近のスーパーヒーロータイムはベテラン俳優女優さん達とのコラボが多く、快進撃ぶりがうかがえるのですが、上様までご登場でございます。
(;^ω^)スゲー
一昨年のシンケンジャーも『水戸黄門』の格さん役・伊吹吾郎さんをレギュラーで、という贅沢な作品でございましたが......上様までライダーにご光臨ですよ~~~わぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい
やたらにそういうコラボをすることについての良し悪しもあるのでしょうが、特撮ヒーローはどうも「不当に低く」巷で評価されがちなのがいまだに日本社会の中ではどこかしらに根強く残っているような気がするので、ベテランの大御所のかたがたが出演を快諾してくださる、という事実自体は素直に受け入れても良いのではないかと、いち特撮ファンとしては感じます。

暴れん坊将軍と仮面ライダーが同じ画面に出て、絵的にどうなんだ?!と思われる向きもあるかもしれませんが、両方ともアクション活劇作品ですし、戦隊やライダーの一話完結方式や見得切り自体がもともと時代劇から来ているもので、歌舞伎や能のような化粧劇・仮面劇という点で共通項を複数持っているために、割り切って見てしまえば「おお!いいじゃん!(●´∀`)ノ+゜*。」と観れてしまいました。
フィクションならではの良さを堪能させていただきました。

今夏のこの戦隊&ライダー映画のキャッチコピーは「ヒーローが日本を元気にする!」ですが、ヒーローを心から愛し、その魂を自分の胸にとどめることは確かに「人に力を与え、元気にする」パワーがあると感じます。
311の精神的余韻が残っている状態で視聴した4月の劇場版『オーズ・電王・オールライダー レッツゴー仮面ライダー』の時には、実際のファンがエキストラで大集合した場面での、文字通り「ライダーを信じる、心からの叫び」に涙がボロボロ湧き上がって止まらず、とても励まされました。

この励まされた心を常に胸に宿して生きていける自分でありたいけれど........
願わくば、常にそう思える自分でありたいものです。



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